NPO移植への理解を求める会 会報第21号 来月・松山で第8回定期総会 NPO法人移植への理解を求める会は、6月19日(日)午前11時から、松山市道後姫塚のにぎたづ会館(電話089-941-3939)で、第8回定期総会を開きます。総会では、前年度の活動報告、決算報告、本年度の活動計画、予算案などを審議します。 講演会やイベントはありません。参加対象者の理事と正会員の方は、よろしくお願いします。 問い合わせは河野和博事務局長まで。電話089-970-3943
宇和島徳洲会病院の「病気腎移植」 進む臨床研究17例に がんなどの患者から腎臓を摘出し、病気の部分を取り除いて別の腎臓病患者に移植する「病気腎(修復腎)移植」の臨床研究を医療法人徳洲会が続けており、2009年以降、これまで17例が実施された。 夫から妻へがん摘出腎の現場 「透析患者の希望」 目の前のコンピューター断層撮影(CT)画像には男性の右の腎臓が映る。医師が示した丸い出っ張りはがん。この腎臓は腫瘍を取り除き、妻に移植される。7月に宇和島徳洲会病院で実施された16例目の臨床研究手術に立ち会った。 手術前日の7月7日、同病院の診察室。既に入院していた臓器提供者(ドナー)の東京都東村山市の団体職員島田道明さん(65)と移植を受ける妻久仁さん(63)を前に、万波誠医師が手術の説明を始めた。腎臓の模型を手にしている。 「この下に植え付ける」。右の腎臓の下を指さす。「血管が腫瘍にひっついとる。ただ、私らは成功する以外ないと思っとる」と言われると、夫婦はうなずいた。 久仁さんの経過は良好で、8月11日に退院し、現在も腎臓は正常に機能している。「体が軽く、こんな元気なのは久しぶり。移植を望む透析患者の希望になるのではないかと思う」。声が明るかった。 一般治療と認めていない 【日本移植学会広報委員長で奈良県立医科大の吉田克法病院教授の話】 日本移植学会の意見は変わっておらず、病気腎移植を一般的な治療とは認めていない。腎臓を丸ごと摘出するのは臓器提供者(ドナー)に不要な負担をかける。4センチ以下の腎がんであれば、術後の腎機能が良好に保たれるので腫瘍だけを切除するのが望ましい。今後の経過を慎重に見ていきたい。かつてあれだけ議論を巻き起こしたので、研究過程や患者の経過を積極的に情報公開してほしい。 患者の自己決定権尊重を (2015年12月8日付、愛媛新聞)
米国組織が指針改正案まとめる 【ワシントン共同】米臓器移植ネットワーク(UNOS)は7日までに、治療目的で摘出された臓器を別の人に移植する医療の推進に向けた移植指針の改正案をまとめた。臓器提供者が恒常的に不足する中、移植医療に生かされず捨てられる臓器を少しでも減らすのが狙いで、年内にも適用される。
宇和島徳洲会再申請 厚労省受理方針 腎臓がんなどの患者から摘出した腎臓を腎不全患者に移植する「病気腎(修復腎)移植」について、厚生労働省は14日までに、先進医療の適用を求める宇和島徳洲会病院(宇和島市)の再申請を受理する方針を固めた。6月にも同省部会で有効性や安全性などを審査する。(3面に関連記事) 「今度こそ承認を」 喜びと期待の声 2012年8月に病気腎(修復腎)移植の先進医療への適用が不承認と判断されて以降も、臨床研究を続けながら厚生労働省と折衝を重ねてきた宇和島徳洲会病院。厚労省が再申請を受理する方針を固めたことを受け、患者団体は14日、喜びの声を上げ、臨床研究に携わる同病院の万波誠医師(75)は冷静に受け止めた。 (2016年4月15日付、 愛媛新聞)
修復腎移植めぐる医療ドラマ 「禁断のスカルペル」が単行本に 日本経済新聞に昨年7月から今年5月末まで約1年間にわたり連載された久間十義氏の小説「禁断のスカルペル」が、日本経済新聞出版社から単行本で出版されました。修復腎移植をめぐるドラマで、主人公の女医が万波先生をモデルにした医師のもとで修復腎移植にかかわっていくという設定です。「医療とは何かをテーマとした小説で評判を呼びました。 <内容紹介> 東京での不倫騒動の末に、離婚で子供を引き離されてしまった女性主人公が流れ着く「伊達湊市」は3・11の地震と津波で甚大な被害を被った架空の港町。東北の太平洋側を主な舞台に3・11をはさんで15年間の物語が紡がれる。主人公が「医療とは何か」を突き詰めることになるのは、この病院で行われていた病気腎移植のチームに加わってから。腎臓疾患の患者から捨てられてしまう腎臓を、病変部分を取り除いたうえ で人工透析を必要とする慢性腎不全患者に移植する手 術は「修復腎移植」と呼ばれる。実際に現在の医学界でも公には認められていないが、人工透析の負荷に耐えられない患者側からは待望論は日に日に高まるばかり。き わめてデリケートでホットなテーマを扱った野心作である。
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by shufukujin-kaihou
| 2016-05-22 14:50
| NPO会報第21号(37号)
NPO移植への理解を求める会 会報第20号 病気腎訴訟 二審も敗訴 高松高裁「被告主張違法と言えぬ」 修復腎移植を否定する日本移植学会幹部の虚偽発言が厚労省の禁止方針を導き、患者の医療を受ける権利と生存権を侵害されたとして、患者有志4人(注1)が当時の学会幹部5人(注2)を相手取り、計2750万円の慰謝料を求めた訴訟の控訴審判決が1月28日、高松高裁であり、裁判長は原告の訴えを退けた一審判決を支持し、控訴棄却を言い渡しました。 判決理由の骨子は①学会幹部らが(修復腎移植を否定するために)誇大な発言や誤った発言をしたとしても、違法とまではいえない②修復腎移植の禁止は厚労省の主導と責任において行われたものであり、被告の言動と(修復腎移植を禁止する)ガイドライン改正の間に相当因果関係があるとは認められない―というものです。 NPO移植への理解を求める会の会員をはじめ、多くの方々のご支援を力に裁判を続けてきました。また弁護人の先生方には裁判のための調査活動など多大のご尽力をいただきましたが、大変残念な結果となりました。しかし、裁判を通じ、修復腎移植の問題を社会にアピールし多くの人に理解を深めていただくという目的については一定の成果があったと思っています。 (注1)向田陽二、藤村由美(故藤村和義さんの訴訟承継人)、田中早苗、野村正良の皆さん (注2)大島伸一、高原史郎、田中紘一、寺岡慧、相川厚の各氏、 上告はせず「理解広まり一定の成果」 控訴審の判決を受けて、最高裁に上告するかどうかについては、2月9日までに原告団、弁護団、NPO移植への理解を求める会の役員に図った結果、全員一致で断念を決め、2月12日、番町クラブ(県政記者クラブ)で開いた記者会見で発表しました(記者会見には野村正良原告団長とNPOの河野和博事務局長、吉田亮三理事が出席しました)。 上告断念の理由は①最高裁での勝訴は期待できない②訴訟を通じ修復腎移植の問題を社会にアピールし、多くの人に関心を持ってもらうという目的については、一定の成果があった③海外の動きや国内での理解の広がりなど修復腎移植を取り巻く環境が好転した―などです。 ただし、修復腎移植が一般医療として認められ再開するまで、推進活動はNPO法人移植への理解を求める会を中心に続けていく方針です。 修復腎移植推進講演会開く 宇和島 近藤先生がご講演 NPO移植への理解を求める会顧問の近藤俊文先生(市立宇和島病院名誉院長)が、停滞する日本の移植医療の推進策を提言した「日本の腎臓病患者に夜明けを―透析ガラパゴス島からの脱出」(創風社出版)を出版されたのを記念して12月5日、宇和島市で腎移植推進講演会と出版記念パーティーが開かれました。 講演会ではNPOの会員ら約70人を前に、近藤先生が書名と同じテーマで、腎移植の現状や日本の進むべき道について、お話しされました。また記念パーティーには約30人が出席、近藤先生を囲んで和やかに懇談しました。 先生にご講演の要旨をまとめていただきましたので、ご紹介します。 「日本の腎不全患者に夜明けを」 市立宇和島病院名誉院長 近藤 俊文先生 日本語ウイキペディアの「慢性腎不全の治療法」を検索すると、3年ほど前までは腎移植の「ジ」の字もありませんでした。英・独・仏、そしてあの中国語のウイキでさえ、きちんと腎移植が載っているというのに、透析一色でした。私がいろいろなところでそれを指摘した結果、今では腎移植も書かれていますが、日本の危機的な実情については何も指摘されていません。 慢性腎不全治療の第一選択は腎移植というのが世界の常識です(第5章)。しかし、日本の常識は「腎不全ですか、ハイ透析へ」でチョンです。透析か移植か、正確な情報が患者さんに伝えられることはまずありません。欧米では慢性腎不全治療開始のときに、腎移植と血液浄化療法について詳細に書かれた学会ガイドラインに沿って説明する義務を腎臓医に負わせています。同時にその地区の腎移植や血液浄化療法施設についての情報も渡されます。 脳死を認めない日本の社会 あろうことか、日本では透析患者の紹介(第2章⑦)や、引き抜きに大金が絡んだりしています(第5章⑦)。患者の治療権の第三者による売買としか言いようがありません。多くの生命倫理学者さんを含め、大メディアに現れる学者・文化人・作家・お坊さんたちは、現実には三猿主義(見ざる、聞かざる、言わざる)を貫いて、医学的根拠のない反脳死論に乗っかって反脳死臓器移植を発信し続けます。 脳死は冷厳な医学的現実であり、思いつき的恣意に基づく仮説ではありません。その理解を助けるために、脳死と臓器移植の関係の歴史をまとめておきました(第7章)。日本社会は脳死を認めないために、周死期臨床において深刻な混乱を招いていますが、移植待機者もその被害者です。 ブッシュ・ジュニア大統領はその宗教的保守主義に立脚して、カトリック倫理医学者を座長とする生命倫理委員会を発足させて、脳死と臓器移植の再検定を命令しましたが、委員会の結論はブッシュのもくろみとは反対に、脳死臓器移植を是認するばかりでなく、心停止後臓器移植を推進する結論を出しました(第8章)。 世界中で腎臓が余っている国は腎売買を国家が認めて、補助金まで出しているイランだけです。それ以外は臓器不足を臓器危機(オーガンクライシス)と認めて、いかにして移植臓器を増やすか、真摯な努力を重ねてきました(第3章)。 真剣に臓器マーケット論議 臓器危機をマーケットで、臓器売買で、解決しようという考えは古くからあります。今、世界では、カトリックでも、プロテスタントでも、イスラムでも、ユダヤでも脳死移植の推進はもちろんのこと、臓器マーケット論を真剣に検討していることを忘れてはなりません。臓器マーケットについての議論は、たえて日本では見かけませんから、少し詳しく書いておきました(第4章)。 日本の現行の医療制度は、国民皆保険と言われています。受益者自己負担が増えつつあると言っても、制度的には医療社会主義です。官僚や、メディア、実権を握っている人々の、利益業界の、つまり肝心な腎不全患者を除いたステーク・ホルダーの強大な意思に左右されています。腎不全患者だけが、蚊帳の外に置かれているのです。それは、あの病腎事件を見ればお分かりいただけるでしょう。患者の声なき声などは、学会・厚労省・メディアの権威で握りつぶす、という姿勢でした。日本のこのシステムは、「慢性腎不全の治療は透析である」と決めているとしか言いようがありません。 日本の移植システム再編を もう一つの証拠が2010年の臓器移植法改正です。献体による腎移植を犠牲にして、わずかばかりの他臓器の脳死移植を増やしたのです(第1章①②)。こうして得られた日本の移植臓器の値段は、国際的常識から飛び抜けて高価についています(第3章②)。システムそのものが官僚的に運営されているからだと思います。現行システムの再編が喫緊の課題でしょう。私見を提言として巻末(提言)に収めました。 さて、日本はどうしてこんな事になったのでしょうか? その最大の原因は和田心臓移植事件です。あれは、状況証拠からは、どうみても殺人事件でした。しかし、学会、検察はそれを隠蔽し、国民に拭いがたい疑念を持たせたのです。「脳死とは殺人じゃないか」と(第6章)。日本にはどう見ても、古来、欧米流の人権とか尊厳という概念が欠如していました(第9章)。その中でこそ和田事件が起きたのです。今、腎不全患者が透析に縛り付けられているのも、患者の治療権を無視した、悪しき伝統のためだとも言えましょう。 UNOSが修復腎移植推進 世界には多くの国家があり、多種多様な民族があり、それぞれ固有の宗教、文化を持っています。医療制度もまたしかりです。日本人は明治以来西洋崇拝の伝統に侵されていて、ルック・ウエスト一点張りでした(維新初期と戦時中を除いて)。ユダヤ・キリスト的思考に縛られない、その民族に適した対処法があるはずです。修復腎移植や臓器マーケットはその最たるものです。修復腎移植こそアジア・アフリカに適している方法です。 本書では、あえて修復腎移植の医学については触れていません。修復腎移植を医学的に、理論的に、また社会医学的に確立された難波先生に分担して貰うのがベストと考えているからです。 臓器マーケット論者としてひと言最後に申し添えます。イランについては第四章⑪で懐疑論も述べておきましたが、一昨年、アメリカの生命倫理学者のイラン移植情報探求記が出版されて 、疑問が解決しました。イラン方式は今のイラン人にとって必然的な方式だと分かりました。 最後に、朗報です。アメリカの臓器移植ネット/UNOS(ユーノス)が昨年秋に、「治療臓器提供」方式のパブリック・コメントをしました。 「治療臓器提供」はTherapeutic Organ Donationの拙訳です。ずばり「病腎移植」です。腎臓がんに限らず、どんな病腎でも、使えるものなら使おう、という万波式「病腎移植」です。 最後の最後にアピール。今の閉塞状況を破るのは腎不全患者さんとその家族の大声しかありません。私と野村さんの三十年以上にわたる経験から申し上げます。腎不全患者の治療選択権の奪還に大声を上げてください。友人や知人の患者さんや家族に立ち上がるようにお声をかけてください。遠慮をしていてはいつまでも闇夜です。拙著が少しはお役に立つと信じております。 ニュース報道から ▼病気腎移植 二審も原告敗訴 「学会主張違法性なし」高松高裁 病気腎(修復腎)移植をめぐる日本移植学会幹部らの発言で同移植を受ける権利を奪われたとして、県内外の腎不全患者らが当時の学会幹部5人に計2750万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、高松高裁(吉田肇裁判長)は28日、訴えを退けた一審松山地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。 吉田裁判長は「(原告が)反論し是正する機会・方法は与えられている」などとして被告の発言は違法であるとまでは言えないとし、臨床研究以外での病気腎移植を禁じた厚生労働省のガイドラインとの因果関係についても「国の主導と責任で行われたとみるべきだ」と指摘。「病気腎移植が医学的に妥当であったとしても発言に違法性はない」として主張を退けた。 原告側はがん転移の危険性などに関する幹部の言動に歪曲(わいきょく)や誤りが含まれ、生存率や生着率の解析も恣意(しい)的などと主張していた。 原告代理人側は「不当判決」とコメント。事実認定を争う上告は難しいが、原告らと対応を検討するとした。被告人代理人は「主張が認められた妥当な判決」と話した。日本移植学会理事会は「学会の主張が受け入れられた内容で、正しい判断」とのコメントを公表した。 病気腎移植をめぐっては、2007年3月、学会などが「現時点では医学的妥当性がない」とする共同声明を発表。腎不全患者と移植者の7人が08年12月に提訴し、4人が病死、うち1人の遺族が訴訟を承継していた。 「社会に訴え一定成果」 提訴から7年余り。この間、透析を受けながら移植を待ち続けた原告4人が亡くなった。病気腎(修復腎)移植をめぐる損害賠償請求訴訟の控訴審判決で、28日に高松高裁から控訴を棄却された原告団は高松市で会見し、「社会に訴えかける意味では一定の成果の成果はあった」と前を向いた。 病気腎移植問題は宇和島市の病院を舞台に2006年に表面化した。深刻なドナー(臓器提供者)不足が解消されない現状に原告らは「生体腎、死体腎に続く第三の道」と主張し、普及を願ってきた。 国が「原則禁止」とする中で医療法人徳州会が宇和島徳州会病院(宇和島市)で臨床研究に取り組んでいるが、先進医療の承認は道半ばだ。原告団長の野村正良さん(66)=松山市=は日本移植学会の当時の幹部について「現時点では妥当性がない」と言ったまま放置している。移植を推進する立場の医師として本来の役割を果たしていない」と指摘する。 医学界の大論争に発展した問題だが、社会の関心も薄れてきていると感じるという。「命を懸けた戦い。修復腎移植の再開を見届けるまで運動を続けていきたい」。原告らは決意を新たにした。 (2016年1月29日付愛媛新聞)
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by shufukujin-kaihou
| 2016-02-16 22:05
| NPO法人会報第20号(36号)
NPO移植への理解を求める会 会報第19号
高松高裁 修復腎移植控訴審が結審 修復腎移植訴訟控訴審の第4回口頭弁論が10月18日、高松高裁で開かれ、原告側が申請した高原史郎被告(日本移植学会理事長)ら4人の証人尋問は採用されず、結審しました。判決は来年1月28日午後1時10分から言い渡されます。 口頭弁論では、原告側が高原被告と「高原データ」を分析したとされる日本移植学会の氏名不詳者、それに臓器移植法のガイドラインを改正し修復腎移植を禁止した当時の厚労省の戸口崇・健康局長と原口真・臓器対策室長の証人申請をしました。しかし、裁判長は「採用の必要はない」として、不採用としました。 8月5日に開かれた前回の第3回口頭弁論では、高原被告から提出された高原データに関する陳述書に対し、原告側が「疑問にきちんと答えていない」として「本人に証人として出廷し説明してもらいたい」と要請すると、被告側は「データを分析したのは学会の担当チーム。本人はそれ以上は説明できない」と、意外な答えが返ってきました。 そこで「それが事実なら、解析した者を明らかにし、その人に説明してもらいたい」と重ねて要請しました。これに対し、裁判長は「解析したチームの担当者を明らかにしたうえで、原告側は必要な証人申請をするように」と指示しました。そのうえで、次回の口頭弁論で証人の採否を判断すると述べました。 そうしたやりとりがあっただけに、証人の不採用は意外で、原告側としては肩すかしを食った思いでした。新たな展開があるものと期待して臨んだだけに大変残念でしたが、判決に期待したいと思います。 <高原データ>市立宇和島病院で行われた25例の修復腎移植のデータをまとめたもの。宇和島徳洲会病院などで行われた手術を含む全42例のデータをまとめず、たまたま全体的な成績が悪かった市立宇和島病院のデータだけを取り上げて生体腎移植と比較し、「病気腎移植は成績が非常に悪い」として、学会が修復腎移植反対の理由の一つに利用した。 元データはどういうものだったのか、解析方法はどうだったのかなど、不明な点が多い。さらに献腎移植ではなく、生体腎移植の成績と比較していることや、ドナー、レシピエントの年齢、移植回数なども考慮されていないなど疑問点も多い。 なお、来年1月28日の判決言い渡し日にも、開廷前にデモ行進をしたいと思いますので、傍聴できる方は当日午後0時50分までに高松高裁前に集まっていただくようお願いいたします。 ………………………………………………………………………………………………… <メモ>前回と同様、愛南町―高松高裁間で送迎バスを運行します。乗車を希望される方は、来年1月15日までに事務局(河野和博事務局長)=電話089-970-3943=まで、ご連絡ください。 腎移植推進講演会を開催 来月5日・宇和島 近藤先生がご講演 講演会では「日本の腎臓病患者に夜明けを―透析ガラパゴス島からの脱出」をテーマに、近藤先生に、腎移植の歴史や現状と日本の進むべき道について、お話ししていただきます。多くの皆さんの参加をお待ちしています。 近藤先生は市立宇和島病院の副院長、院長時代を通じ、長年、移植医療を推進し、育ててこられました。 その経験から、日本の移植医療が先進国の医療水準から大きく後退し低迷を続けていることを危惧し、同書を出版されました。先生のライフワークの総決算ともいえる書です。
と き 12月5日(土)午後3時から ところ 宇和島市丸之内3-6―20 ニュー兵頭サブライムホール 電話0895-23-8888 講 師 近藤俊文先生(市立宇和島病院名誉院長) テーマ 「日本の腎臓病患者に夜明けを―透析ガラパゴス島からの脱出」 入場料 無料 ※講演会は一般公開し、事前の申し込みは不要です。パーティーは講演会終了後、午後4時から同ホールで開きます。会費5、000円。参加希望者は11月28日(土)までに事務局(河野和博事務局長)=電話089-970-3943=まで、お申し込みください。 雑誌「医薬経済」ホームページから 「医薬経済」のホームページに「誰が修復腎移植をつぶすのか―日本移植学会の深い闇」を出版されたノンフィクションライター・高橋幸春さん(作家・麻野涼)へのインタビュー記事が掲載されています。修復腎移植の問題を分かりやすく解説した内容となっているので、ご紹介します。 著者インタビュー「誰が修復腎移植をつぶすのか」 ノンフィクションライター 高橋幸春さん だが、ドナー登録した遺体からの献腎移植のチャンスなど滅多にない日本の透析患者たちにとって、修復腎移植は現実的な選択肢であるはずだ。修復腎移植のパイオニアである万波医師は、なぜ「マッド・サイエンティスト」と貶められ、悪者扱いされたのか。「病気に罹った臓器を移植に用いるなどもってのほか」というかつての思い込みを排すれば、現実的な医療手段のひとつとして受け入れられて然るべき修復腎移植は、なぜ、世の中から「非倫理的な医療」というレッテルを貼られ、排除されつつあるのか。 万波医師に対する一方的なバッシングに違和感を覚え、この問題について独自に取材を重ねてきたのがノンフィクションライターの高橋幸春氏だ。小誌『医薬経済』(14年4月1日号~6月15日号)でも短期集中連載を手掛けた高橋氏がこのほど、『誰が修復腎移植をつぶすのか 日本移植学会の深い闇』(東洋経済新報社)を上梓した。 腎臓の説明をするときだけは、懇切丁寧だった ――そもそも、この「修復腎移植」について取材しようと思い立ったきっかけは何だったのですか? 高橋 別の取材で知り合った知人を通じて、万波(誠)医師のことを知ったからです。その知人が言うには「万波誠は(マスコミに)あんな風に書かれているけど、本当はそんな男ではないよ。患者のことを思ってやっているのは間違いないけど、あの人は世間との対話の仕方を知らないんだ」と。臓器売買事件に続いて、当時は「病腎移植」と呼ばれていた修復腎移植はバッシングの最中にありました。 私だって、(初めて修復腎移植の報道に接したときは)危なっかしいことをする人がいるなぁと思いましたよ。万波医師に会いに行くまでは、半信半疑だったんです。そのときは修復腎移植のことはよく知りませんでしたが、単純に、日本人の3人に1人ががんで死んでいくという時代に、がんの臓器を移植するなんて、と思うじゃないですか。 私は万波医師に取材をしたいと手紙を書いて伝えました。(読む前に捨てられてしまわないように)一番大きな、レントゲン写真が入るような封筒に便箋を入れて。取材に行って実際に会ってみると、確かにつっけんどんな人です。「好きに書いてくれ」「何を書かれてもいいから」と言われました。 随分粘って、すったもんだの末にようやく、泌尿器科の彼の部屋に通してくれて、「何が聞きたいんだ」という話になりました。私は「まず、病腎移植とは何なのか説明してほしい」と頼みました。そうしたら面倒くさそうに、広告紙の裏側に、腎臓のイラストを描いて説明してくれたんです。 ところが、とてもわかりやすかったんですよ、その説明が。腎臓の話をしているときは、話し方も懇切丁寧になるんです。こんなに口下手な人が、こんなにうまくしゃべることができるのは、患者に何度も説明しているからなんだろうと思ったわけです。患者から(病気の腎臓を移植に使うという)インフォームド・コンセントを取っていないという批判があったけど、単に書類として取っていないだけで、ちゃんと説明はしているのではないか、と。 それで、何人かの患者や関係者を取材したら、実際にがんの修復腎移植を受けた人が手術時の傷を見せながら、全部話してくれた。「万波さんは、ちゃんと俺たちには説明してくれたよ」と。患者とのコミュニケーションはとれていたんですよ。万波医師は三十数年間、市立宇和島病院に所属していて、その後(現所属の)宇和島徳洲会病院に移りました。それだけ同じ地元でやっていると、二代に渡って治療を受けている人もいて、患者との関係は濃厚で蓄積がある。 本当に大切なのは、医師と患者の間に信頼関係があったかどうかのはず。彼が修復腎移植を手掛けたのは主に1990年代のことですが、インフォームド・コンセントは2000年代以降に出てきた話です。書類が残っていないのは確かに手続き違反だったかもしれないけど、(修復腎移植に踏み切ったのは)一定程度のリスクを許容する患者と万波医師が話し合って、一歩駒を進めたということなんです。 でも、そうしたことがなかなか世間に伝わらないまま、(病気の腎臓を臓器移植に使っていたという)事実だけが世に出てしまった。その前段として、臓器売買事件があったことも非常に不幸なことでした。それに、万波医師は学会発表にはまったく関心のない人だった。その3つが、バッシングの大きな原因だったと思う。 ――宇和島徳洲会病院での問題が明るみになった当時、修復腎移植に関する論文や学会発表はまだなかったのでしょうか。 高橋 丁度出てくる頃だったんです。同時期にオーストラリアの医師が、第99回全米泌尿器学会で発表している。2004年頃のことです。日本移植学会の幹部のひとりは、そのことは知らなかったと言っていたが、それは本人も認めていたように、勉強不足なんですよ。(当時の全米学会には)日本からも泌尿器科の医師が、100人とか200人参加していたということですし。 腎臓関連の医学教科書にも、「4センチ未満の小径腎がんの再発・転移の可能性は5%」だと出ているんです。このことを知っている泌尿器科の先生だったら、(腎臓を全摘して捨ててしまうのは)「もったいないな」と思ったのではないか。普通だったら部分切除で(がんだけ取れば)済むものを、「怖いから取って」という患者が圧倒的に多かったわけですからね。万波医師も最初、5%の確率だったらちゃんとがんを取れば移植に使えて、患者を救えるのではないかと考えて、修復腎移植に踏み込んでいるわけです。 日本で行われている献腎移植は、毎年200件くらいです。移植医療は、医師にとって魅力のない医療になってしまっているのではないか。移植で患者を助けたいと思っても、手腕を発揮する場所がないわけですよ。 一方で、(親族間などの)生体腎移植は、医師としてもいろいろなことを突きつけられる。やはり健康な体にメスを入れるというのは怖いし、良心的な医師であればあるほど、何のためにやるのかと突きつけられるわけですよ。拒絶反応があって、(移植臓器が)ダメになるリスクだってあるわけだし、手術台に挙がるドナーにも覚悟がいるのです。 一度決まった行政通知やマスコミの論調を覆すのは難しい ――修復腎移植は2007年以来、原則として禁止の状況が続いています。2008年には、修復腎移植を希望する透析患者らが原告になって、日本移植学会幹部を相手取り、損害賠償請求訴訟を愛媛地裁で起こしましたが、一審は敗訴しました。 高橋 日本移植学会の妨害行為や厚生労働省の通知で、修復腎移植は(保険医療としては)潰されて、最後に残ったのが(保険が認められない)臨床研究という方法です。臨床研究は宇和島徳洲会病院が全部持ち出しでやっている。でも、これが国の「先進医療」になれば随分違ってくる。患者負担が少し増えるけど(一定の要件を満たせばほかの病院でも)できるんです。 いまや世界的に、修復腎移植はそんなに珍しい医療ではなくなってしまった。具体的な名前は出せませんが、日本国内でも修復腎移植をやりたいと言っている病院はあると聞いています。実際に論文を取り寄せて、調べてみればわかるわけですから。 厚労省が一度決めたことをひっくり返すのは容易ではない。でも、日本の医療費はどんどん増えていっているわけでしょう。透析患者は毎年1万人増えているわけだから、その医療費だって増えていく。厚労省内部でもそのうち、「なんで修復腎移植を潰したんだ」という話になると思うんですよ。 WHO(世界保健機関)だって、インフォームド・コンセントを取って、がんが4センチ未満だったら大丈夫だと言っている。(献腎移植の順番を待つレシピエントの)待機時間が3~4年と日本より短い欧州でも、修復腎移植を始めているわけです。厚労省だって、こういう事実に気づいていると思うんですよね。 裁判については、やることに意義があると思っていました。賠償責任まで認められなくても、判決で「移植学会はきちんと(修復腎移植の妥当性などを)検証すべき」と付け加えてくれれば、実質勝訴と言えるのではないかと思いました。でも、地裁判決ではそれもなかった。 いまは高松高裁で控訴審に入ったところです。そこで、高原(史郎・日本移植学会現理事長)さんが自分の名前で発表した論文(※)について、どうやって5年生存率を算出したのか追及しているところです。高原さんが証人として呼ばれれば、さすがに自分は関係ないとは言えないでしょうから、責任は免れないと思います。だから、高松高裁がどこまで踏み込むかでしょうね。 (※)高原氏は2008年の日本移植学会誌『移植』(第43巻第5号)で、市立宇和島病院で行われた25例の修復腎移植について、「悪性疾患で腎摘された腎を移植された症例の5年生存率は48.5%と極めて低い」と指摘している。 もう、原告7人のうち4人が亡くなってしまっています。これが現実で、移植を受けた人たちは生きているけど、移植を受けられず、透析をやっていた人たちは、みな亡くなってしまったということなのです。 ――高橋さんは、「麻野涼」名義で、この修復腎移植問題をテーマにした小説『死の臓器』(文芸社文庫、今年7月にWOWOWでテレビドラマ化)も発表しています。 高橋 一番最初、私は、万波医師と修復腎移植のことを、『週刊女性自身』で書いたんです。このときはがんの腎臓(を使うことの是非)ではなく、あくまで患者(の選択権は尊重されるべきだということ)について。それで私としては一応やることはやったと思っていました。 (医療の問題のなかでも)修復腎移植の勉強はとくに大変なんですよね。わからないことだらけで、ノンフィクションを書くのも辛い。そこで、小説として書くことにしたんです。もしかしたら、その方が世間に訴えかけやすいのではないかと。 それから、改めていろいろなデータを集め始めて、書き上げたのが『死の臓器』という作品です。そのときに集めた資料のひとつが、広島大学の難波絋二名誉教授のメールマガジンでした。難波名誉教授や(万波医師と協力して修復腎移植を手掛けていた)「瀬戸内グループ」の香川労災病院の西光雄医師(現・坂出 聖マルチン病院名誉院長)たちに取材をするようになったのはそれからです。 それで、修復腎移植を受けられなくなった患者たちが、大変な状況になっていることを知りました。ただ、『週刊女性自身』で書いて、小説も書きましたが、私自身は正直、この問題について、一体どれくらいの人がページを開いてくれるだろうかとも思いました。 その頃はまだ、世の中では「万波さん、まだ医者をやっているの?」という声の方が圧倒的に多かった。なんとかできないかと思っても、やはり、マスコミの論調を変えるのは簡単なことではない。本を書きたいと持ちかけても、どこへ行っても断られっぱなしです。ようやく出版することができたのが、『透析患者を救う!修復腎移植』(彩流社)という本です。 その後も、どうせやるなら当たって砕けろと思って、月刊誌『文藝春秋』でページをもらえないかとお願いしたところ、2013年8月号で万波誠の手記として書くことになった。編集部から移植学会に反論があるなら掲載するとオファーを出したけど、何も返って来なかった。 今度は、翌9月号で「瀬戸内グループ」による移植学会に対する公開質問状というかたちで2回目を出したんですけど、それでも反論はなかった。結局、移植学会は沈黙してしまったんです。いまだに沈黙を保っています。まだまだこの問題は、レポートを常に出していかなければいけないと思っています。 KIFMEC事件があぶり出す、移植学会の不健全さ ――今年4月、神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)が行っていた生体肝移植を受けた患者8人中4人が死亡(6月にさらに1人死亡)し、インフォームド・コンセントや実施体制に問題があったことが指摘されました。報道を見る限り、移植学会はKIFMECに対してほとんどペナルティーを科していません。修復腎移植を問題視したときに、宇和島徳洲会病院や万波医師を、あれだけ徹底して糾弾したことと比べると、違和感があります。 高橋 私にも本当によくわからないんですよ。学会独特の権威主義なんでしょうか。(KIFMEC理事長の)田中紘一医師は、生体肝移植の世界的な権威です。(田中氏自身が1999年に手掛けた)「ドミノ肝移植」は、家族性アミロイド・ポリニューロパチーという神経障害の難病に侵された患者の肝臓を使う移植でした。要するに、病気の肝臓を使った移植です。 修復腎移植が問題になった2006年当時、彼は移植学会の理事長でした。移植に病気の臓器を使うことについて、彼が一番ビビットに反応して然るべきだった。(修復腎移植を潰そうとした移植学会の対応に)ブレーキをかけて、ちゃんと調べるよう指示して然るべき立場だったのです。田中氏は今、かつて万波医師を斬った刃で、自分が斬られているのだと思いますよ。 今回の神戸の事件で田中氏は(記者会見で)「ちゃんと患者の同意を得てやっている」と言っています。でも、日本肝移植研究会が行った調査報告は、「インフォームド・コンセントに問題があった」と指摘している。だから、移植学会としてもきちんと調査すべきなんです、宇和島徳洲会病院のケースと同じように。でも、それをしようとしない。決して健全ではないですよ、いまの移植学会は。
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by shufukujin-kaihou
| 2015-11-15 16:17
| NPO法人会報19号(35号)
27.10.20 緊急報告 来年1月28日判決言い渡し 高松高裁 修復腎移植控訴審が結審
口頭弁論では、原告側が高原被告と「高原データ」を分析したとされる日本移植学会の氏名不詳者、それに臓器移植法のガイドラインを改正し修復腎移植を禁止した当時の厚労省の戸口崇・健康局長と原口真・臓器対策室長の証人申請をしました。しかし、裁判長は「採用の必要はない」として、不採用としました。 8月5日に開かれた前回の第3回口頭弁論では、高原被告から提出された高原データに関する陳述書に対し。原告側が「疑問にきちんと答えていない」として「本人に証人として出廷し説明してもらいたい」と要請すると、被告側は「データを分析したのは学会の担当チーム。本人はそれ以上は説明できない」と、意外な答えが返ってきました。 そこで「それが事実なら、解析した者を明らかにし、その人に説明してもらいたい」と重ねて要請しました。これに対し、裁判長は「解析したチームの担当者を明らかにしたうえで、原告側は必要な証人申請をするように」と指示しました。そのうえで、次回の口頭弁論で証人の採否を判断すると述べました。 そうしたやりとりがあっただけに、証人の不採用は意外で、原告側としては肩すかしを食った思いでした。新たな展開があるものと期待して臨んだだけに大変残念でしたが、判決に期待したいと思います。 <高原データ>市立宇和島病院で行われた25例の修復腎移植のデータをまとめたもの。宇和島徳洲会病院などで行われた手術を含む全42例のデータをまとめず、たまたま全体的な成績が悪かった市立宇和島病院のデータだけを取り上げて生体腎移植と比較し、「病気腎移植は成績が非常に悪い」として、学会が修復腎移植反対の理由の一つに利用した。 元データはどういうものだったのか、解析方法はどうだったのかなど、不明な点が多い。さらに献腎移植ではなく、生体腎移植の成績と比較していることや、ドナー、レシピエントの年齢、移植回数なども考慮されていないなど疑問点も多い。 #
by shufukujin-kaihou
| 2015-10-20 21:04
| 27.10.20緊急報告
NPO移植への理解を求める会 会報第18号 第3回口頭弁論は8月5日 修復腎移植訴訟の控訴審 裁判長 高原被告の陳述書要請 口頭弁論では、原告側から修復腎移植の保険適用の資料として、光畑直喜先生(呉共済病院泌尿器科部長)が保険診療として同移植を実施してきた医師の立場から、野村正良原告団長が同移植を受けた患者の立場から、それぞれ陳述書を提出しました。 原告側が要請した3人の証人(高原史郎被告=日本移植学会 理事長=の本人尋問と厚生労働省の戸口崇・健康局長、原口真・臓器対策室長=いずれも当時=の証人尋問)については、裁判長が「今回は保留とし、次回以降に採否を決める」と述べました。 ただし、高原被告の本人尋問については、原告側が指摘する高原データについての疑問に答える陳述書を提出するよう弁護人に要請し、その内容を見て証人申請の採否を決めるとしました。 高原データは成績の悪い市立宇和島病院のデータだけを選んでいることや、データの原資料、分析方法についての疑問などもあるだけに、高原被告の陳述書の内容と、裁判所の判断が注目されます。 なお、次回の第3回口頭弁論は8月5日(水)午後1時半からと決まりました。 <メモ> 前回と同様、開廷前に入場行進をしたいと思いますので、傍聴できる方は、午後1時15分までに高松高裁前に集まっていただくようお願いします。 なお、NPO法人移植への理解を求める会では、前回と同様、愛南町―高松高裁間の送迎バスを運行します。乗車を希望される方は7月31日までに事務局(河野和博事務局長)=電話089-970-3943まで、ご連絡ください。
NPO法人移植への理解を求める会の第7回(2015年度)総会が、5月31日(日)午前11時から、宇和島市住吉町1丁目の市総合福祉センターで開かれました。 役員と正会員ら約20人が参加し、前年度の活動報告、決算報告、本年度の活動計画案、予算案などを審議し、すべて原案通り可決しました。 本年度の活動計画では 1)修復腎移植の推進、啓発活動 2)臨床研究のレント選定確認の開催 3)修復腎移植訴訟の支援活動 4)会報発行 5)ホームページの運営-などの事業を、引き続き進めていくことを確認しました。
救える命見殺しにする移植学会 高橋幸春さん「だれが修復腎移植をつぶすのか」出版 修復腎移植を取り上げた高橋さんの著書は、医療ミステリー「死の臓器」(文芸社文庫、麻野涼=ペンネーム、2013年2月)、ノンフィクション「透析患者を救う~修復腎移植」(彩流社、同11月)に続いて3冊目です。 前著の「透析当患者を救う~」は修復腎移植の問題の背景と経過を資料を交えて詳述するとともに、修復腎移植にかたくなに反対する日本移植学会の理不尽さを浮き彫りにした書で、今回の「だれが~」はその続編ともいえる書です。 帯に「救える命を見殺しにする医療権力の正体」とあるように、幹部らが面子や既得権益維持などのために患者を見殺しにし、理屈抜きで修復腎移植を排除しようと暴走する学会の深い闇を鋭くえぐっています。 「万波医師はなぜおとしめられたのか」「立ち上がる患者たち」「世界に広がる修復腎移植」「執拗な修復腎移植つぶし」「拡大する日本移植学会の矛盾」など、9章で構成。最新の情報も盛り込まれ、読みやすく、分かりやすい書となっています。1、500円+税 ………………………………………………………………………………………………………………… <内容紹介>「救える命」を見殺しにする医療権力の正体とは――。日経連載小説『禁断のスカルペル』のモデルにもなった“医療界のタブー”に迫った本格的ノンフィクション。 1000例を超える手術実績、海外からも高く評価される修復腎移植(下記※)の先駆的な技術を持ちながら、不当なバッシングにさらされ保険医登録抹消寸前まで追い込まれた万波誠医師ら「瀬戸内グループ」の移植医療の真実の姿を、10年にわたる取材で詳細に明かす。
世界的潮流の修復腎移植を認めず、多くの患者の命を見殺しにしている日本移植学会の姿勢は、もはや「第二のミドリ十字事件」といってもいいのではないでしょうか。多くの「救える命」を救うためにも、この実態を知っていただきたいと思います。(以上、Amazonのホームページから) ………………………………………………………………………………………………………………… <内容紹介>「救える命」を見殺しにする権力の正体。患者に慕われるカリスマ医師・万波誠(宇和島徳洲会病院)はなぜ汚名を着せられたのか? 医療透析患者の希望の光であり、世界的な新潮流である修復腎(病気腎)移植の道を、なぜ日本移植学会と厚労省は閉ざすのか?―日経連載小説「禁断のスカルペル」のモデルにもなった医療界のタブーに迫る本格的ノンフィクション。 たかはし・ゆきはる 1975年に早稲田大学第1文学部を卒業後、ブラジルへ移住。邦字紙勤務を経ヘて1978年に帰国し、以後フリーライターとして活動。高橋幸春名でノンフィクションを執筆。1991年に「蒼氓の大地」(講談社)で第13回講談社ノンフィクション賞受賞。「悔恨の島ミンダナオ」(講談社)、「絶望の移民史」(毎日新聞社)、「日系人の歴史を知ろう」(岩波書店)など。
麻野涼(高橋幸春)著 医療サスペンス 「死の臓器」TVドラマ化 全5話 WOWOWで好評放映中 修復腎移植をテーマにした作家・麻野涼(高橋幸春)著の医療サスペンス「死の臓器」(文芸社文庫))がテレビドラマ化され、7月12日からWOWOWで好評放映中です。番組は「日曜オリジナルドラマ『連続ドラマW死の臓器』」(毎日曜日午後10時、全5話)です。ぜひ、ご覧ください。 小泉孝太郎さん、武田鉄矢さんら出演 監督は佐藤祐市、植田泰史、脚本は高山直也、鈴木智。出演は小泉孝太郎、武田鉄矢、豊原功補、小西真奈美、小木茂光、川野直輝、新妻聖子、柴俊夫 といった顔ぶれです。 (あらすじ)テレビ番組の制作会社のディレクター・沼崎恭太(小泉孝太郎)は、富士の樹海で女性の遺体を発見する。法医解剖で凍死と判断されたが、片方の腎臓が摘出されていることも判明。刑事の白井(豊原功補)は、心に何か引っ掛かるものを感じる。
作成したのはホームページの運営と写真を担当している理事の井手広幸さん(松山市)です。これまで撮りためた1000枚以上の写真データの中から、70枚を選び、4つ切り(縦25㌢、横36㌢)の写真用紙に「シャッフルプリント」(カラー)しました。 希望者には8月末まで800円、9月以降は1、000円で配布します。額縁付きは500円追加。申し込みは事務局(河野和博事務局長)=電話089-970-3943まで。この記念プリントが、これまでの活動の記念となり、今後の活動の励みになることを願っています
親族間の修復腎移植4例目 宇和島徳洲会 第三者間含め16例目 医療法人徳洲会は8日、宇和島市住吉町2丁目の宇和島徳洲会病院で、臨床研究として進めている病気腎(修復腎)移植の親族間4例目の手術を実施したと発表した。親族間は3月以来。第三者間を含めた移植は16例となった。
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by shufukujin-kaihou
| 2015-07-14 17:13
| NPO法人会報第18号(34号)
|
カテゴリ
全体 3.5.20 総会中止のお知らせ 3.3.22 修復腎移植再開のお知らせ 2.4.21 総会中止のお知らせ NPO会報33号(49号) NPO会報32号(48号) NPO会報31号(47号) 31.2.8緊急報告 官報告示 先進医療 NPO会報30号(46号) 30.7.7 ETV特集 NPO会報29号(45号) 30.7.5緊急報告 先進医療承認 30.7.2緊急報告 NHKETV特集 NPO会報28号(44号) NPO会報27号(43号) NPO会報26号(42号) 29.10.20緊急報告 NPO会報25号(41号) NPO会報24号(40号) NPO会報23号(39号) NPO会報22号(38号) NPO会報21号(37号) NPO会報20号(36号) NPO会報19号(35号) 27.10.20緊急報告 NPO会報18号(34号) 27.7.7 TVドラマのお知らせ NPO会報17号(33号) 27.3.6 控訴審のお知らせ 27.1.10 報告 NPO会報16号(32号) 26.11.10 緊急報告 控訴理由 26.10.28 訴訟判決 緊急報告 NPO会報15号(31号) NPO会報14号(30号) NPO会報13号(29号) NPO会報12号(28号) NPO会報11号(27号) NPO会報10号(26号) NPO会報9号(25号) NPO会報8号(24号) NPO会報7号(23号) NPO会報6号(22号) NPO会報5号(21号) 22.10.10緊急報告 NPO会報4号(20号) 22.5.17緊急報告(訃報) NPO会報3号(19号) 22.4.27緊急報告 22.1.30会報号外 22.1.23緊急報告 NPO会報2号(18号) 22.1.9緊急報告 NPO会報1号(17号) 会報第16号 会報第15号 21.5.5緊急報告長谷川さん急逝 会報第14号 21.4.9第1回口頭弁論のお知らせ 21.3.19緊急報告 21.2.10緊急報告 会報第13号 会報第12号 20.12.10緊急報告 以前の記事
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