<   2012年 05月 ( 1 )   > この月の画像一覧

NPO会報第9号(通算25号)

NPO法人移植への理解を求める会 会報第9号

修復腎移植を先進医療に 
徳洲会 厚労省に適用申請

e0163729_111401.jpg

修復腎移植の先進医療申請を発表する能宗事務総長(左から2人目)と平島事務局長(左端)

修復腎移植の臨床研究を進めている医療法人徳洲会グループは、第3者間の当初の目標である5例目が1年を過ぎたことから、昨年10月31日、同移植の一部保険が認められる先進医療の適用を厚労省に申請しました。修復腎移植が一般医療として再開されるための第一歩となる、待望の申請です。
同日午後、宇和島徳洲会病院の平島浩二事務長らが松山市花園町の四国厚生支局愛媛事務所を訪れ、申請書類を提出しました。
この後、松山市内で記者会見が開かれ、修復腎移植を受けた患者さんらも同席、早期再開への期待を述べました。
 記者会見では、平島事務局長が「本日13時過ぎに、四国厚生支局愛媛事務所を訪れ、先進医療の申請を行った」と報告。続いて同グループの能宗克行事務総長が「多くの患者さんが修復腎移植の再開を待ち望んでいる。本来は10月初旬に申請をしたかったが、書類等の関係で遅くなった。提出後3カ月程で結論は出ると思う。今回やっと、ご報告ができる」と述べました。


「修復腎移植のおかげで元気に」
患者さんらのコメントは次の通りです。
野村正良副理事長:修復腎移植の問題が2006年11月に表面化してから、ちょうど5年がたちました。やっとここまでたどりついたかという気持ちです。
徳洲会による本日の修復腎移植の先進医療申請によって、修復腎移植の保険適用と一般医療としての再開に道筋がつきました。移植を望む人たちの救済を願って修復腎移植の推進活動を続けてきた私たちにとって、臨床研究の開始に続く待望の先進医療申請が行われたことを、大変うれしく受け止めるとともに、今後の進展に大きな期待を寄せています。
 同時に、患者さんの手術費用を全面的に負担し、臨床研究を推し進めてきた徳洲会と、臨床研究に携わってこられた万波先生らグループの先生方のご尽力に対し、心から感謝を申し上げたいと思います。
 今後は連やかに、修復腎移植の保険適用が認められ、移植を待ち望む多くの人たちが、大きな可能性を持つ、この移植の普及によって救われることを心から願っています。
 それにつけても、修復腎移植の問題が表面化して以来、誤解と偏見によるバッシングを続けてきた移植関連学会の幹部の先生方は、今も、その態度をまったく変えることなく、かたくなに修復腎移植を否定し続けています。
 しかも、海外の移植先進国の関係者が「修復腎移植はドナー不足を解消するすばらしい医療である」と絶賛しているにもかかわらず、その声さえ無視しています。多くの患者さんが移植を受けられず、日々亡くなっている現状を思うと、学会幹部の先生方の態度はとても信じられません。現実から目をそらさず、修復腎移植の正当性を評価し、これまでの姿勢を早く改めていただきたいと願っています。
住田賢治さん:一昨年の12月30日に移植を受けてから2年がたちました。以前の職場でフルに働いています。これも徳洲会と万波先生をはじめとする先生方のおかげです。
腎臓病は相当悪くならないと症状が出ません。私も3、4年ほど前に悪くなり、初めて自分の腎臓について考えました。そして、腎臓は悪くなると治ることがないことを初めて知りました。先生に伺っても完治は移植しかないと言われました。
透析導入後、縁があり奇跡的に修復腎移植の臨床研究の一番に選ばれ、元気になりました。修復腎移植でこうやって元気になれることを、透析をしている皆さんに知ってもらいたいです。多くの方が移植を受けられるようになることを願っています。
 前田千鳥さん:私は24歳で結婚しました。妊娠中毒症がひどかったのですが、4人の子どもを授かることができました。しかし、4人目は生後2カ月で亡くなりました。
40歳まで真珠の仕事に携わり、その後、会社勤めに変わりました。会社での集団検診で尿たんぱくを指摘され、専門医にかかりました。2006年に宇和島徳洲会病院で「腎臓が持たない」と言われ、腎臓に良いと言われる漢方にすがりましたが、透析導入となりました。
その中で、修復腎移植の臨床研究2例目の手術を受けることができました。おかげで透析の時に比べ、本当に体が軽くなりました。徳洲会と先生方にとても感謝しています。手術についても十分な説明をしていただき、安心して手術を受けることができました。本当に幸せです。早く修復腎移植が保険適用となるようにしてほしいです。
 田中早苗さん:私は2度、修復腎移植を受けました。遺伝性の病気のため、家族も同じ病気になる可能性があり、ドナーになってもらう人もいません。修復腎移植のおかげで、元気になれました。本当に感謝しています。この医療を進めていただくことが私の夢です。           (この項、河野和博事務局長報告)



 新聞報道から                               
修復腎移植・臨床研究の論文
国際学会が優秀論文表彰
徳洲会グループ小川先生が発表

 昨年11月27日から4日間、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた国際臓
器提供調達学会(ISODP)で、東京西徳洲会病院の小川由英・泌尿器科顧問が発表した修復腎移植の臨床研究に関する論文が、優秀論文として表彰されました。
 国際移植学会の一部門であるISODPは、慢性的なドナー(臓器提供者)不足の解消を目指し、移植医療に携わる各国の医療従事者が発表、討論、検討する学会です。4日間にわたる今学会では、約600題の口演・ポスター発表や教育講演、総会などがありました。
 発表した小川由英顧問は、徳洲会グループが進めている修復腎移植の臨床研究の責任者です。治療のため摘出された腎臓を修復して腎不全患者さんに移植する同移植は、これまでに第三者間で小径腎がんを対象にしたもの9例、親族間で良性腫瘍など幅広い疾患を対象にしたもの1例を実施。第三者間では当初計画である5例目の術後経過観察1年間も終え、昨年10月31日には先進医療として承認するよう厚生労働省に申請しています。
 小川顧問は、28日の「生体ドナーの数を増やすための別の方法」というセッションで発表。第1次臨床研究5例について、ドナーの腎がんやレシピエント(移植を受ける人)の状態を詳細に報告しました。また、修復腎移植が広まれば、日本で新たに年間約2000個の腎臓が移植に利用できる可能性があると強調しました。まさに、このセッションのテーマにふさわしい内容となりました。
 小川顧問は、今年開かれる「第45回日本臨床腎移植学会」(2月)、「米国泌尿器科学会(AUA)年次総会2012」(5月)、「2012 第12回米国移植学会議(ATC)」(6月)にも同移植の論文を投稿しています。「今回表彰された取り組みが、ほかの学会でどう評価されるのか楽しみ」と語っています。
                    2011年12月19日付 徳洲新聞


宇和島徳洲会の修復腎移植
第三者間10例目を実施
 医療法人徳洲会は13日、宇和島市住吉町2丁目の宇和島徳洲会病院で、臨床研究として進めている病気腎(修復腎)移植の第三者間10例目の手術を実施したと発表した。
 同会によると、ドナー(提供者)は沖縄県の小径腎腫瘍の50代女性で、レシピエント(被移植者)は、慢性腎不全で人工透析を受けている中国地方の50代男性。沖縄県の病院で同日午前に腎臓を摘出し腫瘍を除去後、同午後6時半ごろから宇和島徳洲会病院で万波誠医師らが移植した。
 宇和島徳洲会病院などは2011年10月、第三者間の同移植について、一部保険が認められる先進医療の適用を厚生労働省に申請している。所管する同省保険局医療課によると、適用の可否は、3月に開催予定の医療各分野の専門家でつくる「先進医療専門家会議」で審議される見込み。                
         
2012年2月14日付 愛媛新聞


修復腎移植のメリット訴え
宇和島徳洲会・万波医師が講演
臓器移植を待つ患者らの支援者が、移植をめぐる課題などを考える「全国臓器移植支援の会『代表者の集い』」が23日、松山市内で開かれ、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師が講演した。
 万波医師は臓器移植の歴史を振り返り、当初は優れた免疫抑制剤が存在せず、厳しい結果が続いたことを紹介。日本人が臓器移植を敬遠するようになった経緯を解説した。その一方で、現在は強力な抑制剤が生まれたため「移植は安全で一般的な時代になった」と述べた。
 しかし万波医師は、日本では今も臓器移植に対する抵抗感が強く、移植医療が進みにくい状況にあることを指摘し、「多くの移植を行い、(安全であるという)実態を広げていくことで、社会や政治が変わることを期待したい」と話した。
 また、自らが進める病腎(修復腎)移植についても言及し、ホワイトボードに図を描くなどしてシステムを説明。その上で「今まで捨てていた腎臓を使うということ。(移植から)10年以上生きている人もいる」と、改めてメリットを訴えた。    平成23年10月24日付 産経新聞


 寄稿                                   
修復腎移植早く保険医療に
              衣山クリニック副院長 大岡 啓二
         
2006年、宇和島での臓器売買事件を発端に病腎移植が世間の注目を浴びます。移植医療がいかに進歩しても、ドナーがいない方はなす術がありません。そんな患者達に救いの手を差し伸べたのが万波先生であり、病腎移植という方法でした。当初、移植学会やマスコミは非難一辺倒でしたが、事情が明らかになるにつれ、徐々に風向きが変わってきます。多くの人たちは、マスコミの報道するその手術の腕に「ブラックジャック」を重ね合わせ、朴訥(ぼくとつ)とした話ぶりに「赤ひげ」を感じとっていたのです。
しかし、移植学会からの「病腎移植に関する学会声明」は病腎移植を完全に否定するものでした。病腎移植が正式に認められるためには、様々な制約に縛られ、ほぼ達成は不可能に近い「臨床研究」をクリアすることを必要とされたのです。
これを受け2009年7月に「病腎移植の臨床研究」が徳洲会グループの倫理委員会で承認され、2009年12月に第1例目の病腎移植が施行されます。そして、今年の2月には早くも第10例目の移植が達成されました。レシピエントもドナーも全例経過は良好とのこと。この間、日本臨床腎移植学会には2回、修復腎移植の演題を申し込むも拒否されますが、日本と米国の泌尿器科学会では成果の発表がなされ、国際臓器摘出提供学会では優秀発表の表彰を受けています。
この「病腎移植の臨床研究」のすばらしい成果が正当に評価され、一日も早く保険医療として認められることを願っています。
おおおか・ひろじ 前愛媛県立病院泌尿器科医監部長

 お知らせ                                 
修復腎移植訴訟第12回口頭弁論

5月8日午後1時半開廷
1月24日の修復腎移植訴訟第11回口頭弁論に続き、第12回口頭弁論が、5月8日(火)午後1時30分から、松山地裁で開かれます。
傍聴される方は、午後1時15分までに、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。
また午後2時から、1番町の伊予鉄会館3階ホールで記者会見を開きます。時間の許せる方はご参加ください。

6月10日宇和島で第4回総会
NPO法人移植への理解を求める会は、6月10日(日)午前11時から、宇和島市弁天町のきさいや広場研修室で、第4回総会(役員と正会員のみ)を開きます。
 なお、記念講演会は今回はありません。総会の報告は次号でお知らせします。
(問い合わせ 事務局の河野和博さん=電話089-970-3943)
※宇和島きさいや広場 JR宇和島駅から宇和島港方面へ徒歩約10分


会報第9号  
(通算25号)2012年
5月 1日
(月)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943
[PR]
by shufukujin-kaihou | 2012-05-02 10:44 | NPO会報第9号(25号)