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NPO法人会報第10号(通算26号)

NPO法人移植への理解を求める会 会報第10号            


6月3日・宇和島で
第4回定期総会開く


NPO法人移植への理解を求める会は、6月3日(日)午前11時から、宇和島市弁天町の「きさいや広場」研修室で、第4回定期総会を開きました。役員と正会員約20人が出席。平成23年度の活動報告と決算報告、24年度の活動計画、役員改選などの議案を原案通り、可決しました。
24年度の活動計画では 1)修復腎移植推進のための啓発活動 2)臨床研究のレシピエント選定確認委員会開催 3)修復腎移植訴訟の支援活動 4)会報発行 5)ホームページの運営-などの事業を、引き続き実施していくことを確認しました。

監査委員に住田さん 役員改選

役員改選では、監査委員(2人)の一人、中矢敬二さん(亜裕美ちゃん基金代表)が今年4月に亡くなられたため、新監査委員に、会員の住田賢治さん(松前町)が選ばれました。他の役員は全員留任です。



 新聞報道から                               

病気腎の先進医療再申請厚労省に
宇和島徳洲会
 宇和島徳洲会病院(宇和島市住吉町2丁目)は20日、第三者間の病気腎(修復腎)移植の先進医療申請について、内容に不備があるとして今年4月にいったん病院に差し戻されていた申請書類を厚生労働省に再提出した。先進医療が認められれば、同移植手術の一部に保険が適用される。
 同日は平島浩二事務長(48)ら職員3人が松山市花園町の四国厚生支局愛媛事務所を訪れ、病名の記入漏れや添付した文献の補足説明など8カ所を訂正した書類を再提出した。
 平島事務長によると、2009年12月~10年8月に実施した臨床研究5例を症例として取り上げている。全て小径がんの腎臓の腫瘍部分を切除し、第三者の慢性腎不全患者に移植した手術で、いずれも経過は順調という。
 厚労省保険局医療課によると、書類に不備がなければ、専門家による「先進医療専門家会議」で適否を審議。一般的に申請から会議開催までの期間は約3カ月で、結果は郵送する。
 平島事務長は「修復腎移植は既に認められている一般医療の組み合わせ。申請が認められれば、最終目的の保険適用までのスムーズな流れができる」と話した。(森口睦月)    (2012年06月21日付 愛媛新聞)

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臓器移植推進活動方針決める
 えひめ移植者の会総会 


 臓器移植を受けた人やその家族などでつくる「えひめ移植者の会」(野村正良会長)の本年度総会が17日、松山市若草町の市総合福祉センターであり、移植推進や移植者の社会的地位向上に取り組むなどの活動方針を決めた。
 市立宇和島病院の近藤俊文名誉院長が「移植の現状と課題」と題して講演。「慢性腎不全の患者が臓器移植をすれば、人工透析と比べて、5年間で千人当たり50億円の医療費を削減できる」などと話した。
 また、「臓器の絶対数が不足している」と指摘し、「修復腎移植が認められれば大きな力になる」と強調した。
 このほか、移植後、長期間経過した会員を表彰した。(森口睦月)
                 (2012年06月18日付 愛媛新聞)

 ニュース 
                               
「先進医療適応は不適切」

修復腎移植 学会が厚労相に要望書


徳洲会グループが昨年10月末、修復腎移植の先進医療適用を厚生労働省に申請したのに対し、日本移植学会など移植関連5学会が2月16日、厚生労働大臣に「先進医療の適応は不適切」とし、申請に慎重な判断を求める要望書を提出しました。従来の否定的な主張を繰り返し、事実上、修復腎移植の禁止を訴えた要望書です。
この要望書は「小径腎患者をドナーとする病腎移植の先進医療適応に関する要望書」と題し、「以下の理由により、申請された病腎移植は先進医療として現時点では不適切と考え、厚生労働省がこの申請に対して、慎重な判断をされるよう要望します」と主張しています。
その理由として 1)国際的な指針や実際の医療との乖離 2)レシピエントの不利益 3)ドナーの不利益-を挙げ、1)では ①国際的な基準、指針として、悪性腫瘍を有する生体ドナーは適応外であることが明示されている ②現在、世界中で継続的に病腎移植を行っている施設は徳洲会グループのみである。
2)ではレシピエントに癌が伝播する危険性がある②移植した後で移植腎に癌が再発した例がある。
3)では  ①小径腎癌患者に対しては腎部分摘出が標準的治療として推奨されている ②小径腎癌の病腎移植を許可すると、良性腫瘍に対して腎全摘が行われる危険性が高まる-などを挙げています。

徳洲会が学会要望書に反論

日本移植学会など5学会が厚生労働大臣に提出した「小径腎患者をドナーとする病腎移植の先進医療適応に関する要望書」に対し、徳洲会グループは6月20日、同大臣に「5学会の要望書に対する意見書」と題した反論の意見書を提出しました。
この意見書は「修復腎移植は安全な医療であり、多くの患者を救う起死回生の『第三の医療』」であると強調するとともに、「学会の要望書は看過することのできない誤りが多く含まれており、自家憧着に満ちたものであり、この要望書によって、厚労省が判断を誤ることないよう要望したい」と述べています。
具体的な反論については、難波紘二先生(広島大学名誉教授、病理学・生命倫理学)の評論を参考にしていただければ幸いです。

 評論                                                                 
大ウソつき 日本の移植学会
厚労相に提出した「要望書」の中身

           ―難波 紘二広島大名誉教授

この2月、日本移植学会など5学会が修復腎移植の先進医療禁止を訴える「共同要望書」を厚生労働大臣に提出した。 その中に次の一節がある。
 <現在、世界中で継続的に病腎移植を行っている施設は徳洲会グループのみです。米国では年間5000例以上の生体腎移植が行われていますが、継続的に病腎移植を行っている施設は存在しません。欧州でも同様です。かつて病腎移植を行っていたオーストラリアのDr.Nicolのグループも現在では病腎移植を行っていません。>
 これを書いたのは高原史郞理事長とその子分、奈良県立医大付属病院の吉田克法準教授である。2人は2007年に厚労省から300万円の補助金を受けて「海外における病腎移植」というインチキ報告書を提出している。犯罪的である。
 これについては、すでに以下の論説で反論を提出している。
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2006年11月に宇和島徳洲会病院が「病腎移植」を公表したとき、日本移植学会は「聞いたこともない医療だ」「世界のどこでも行われていない」と非難した。市立宇和島病院、宇和島徳洲会病院および呉共済病院で実施された合計42例の病腎移植のうち、悪性腫瘍例は腎がんが8例、尿管がんが8例、合計16例である1)。残りの26例は尿管結石、局所性腎盂腎炎、尿管狭窄などの病変を持った腎臓で、アムステルダム会議の趣旨にまったく合致したものである。2004年4月に行われたこの会議の報告書は、2005年冒頭にTransplantation誌に掲載されたのであるから、日本の移植関係学会指導者においては公知の事実でなければならなかった。にもかかわらず「病腎移植」を一括して、上述のような非難を行った」ことは、アムステルダム会議の内容を知らなかったか、知っていて、あえて「病腎移植は悪い医療である」という印象を与えるために、このような言説をなしたかである。
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 今回の要望書は、米国の例を挙げて「年間5000例以上の生体腎移植があるのに、継続的に病腎移植をおこなっている施設はない」と主張しているが、要望書冒頭で提出者が自ら認めているように「腎提供が大きく不足しているという現状」は、日本と違い米国にはない。腎移植にはまず死体腎があり、ついで生体腎があるからである。しかし、もともと2005年に小径腎細胞がんを切除後移植した14例を、シンシナティ大学の「移植腫瘍登録例」の中から発掘し、「長期追跡によっても、再発・転移が認められない」と報告したのは、同大学のブエル教授らである。
 2007年10月、日本の「病腎移植」の成績が米国学会で発表されて以来、米国でも小径腎癌のある腎臓を用いる生体腎移植はいくつか実施されているので、それについて述べる。
まず2007年10月にはカリフォルニア大学サンフランシスコ校のウィトソンらのグループが、修復腎移植を報告している。次いで2009年にはマリーランド大学のウベロイらのグループが1996~2008年までに行われた小径腎癌切除後の腎移植5例を報告している。先のブエルらの報告からもうかがえるが、「修復腎移植」はすでに米国でも散発的に行われている。ただ正規に学会発表/学術論文として報告されていなかったのである。なお、このウベロイ論文にはニコル博士が「編集者コメント」を寄せ、賞賛している。
 この他に米国以外では、リトアニア(2007)、イラン(2007)、英国(2010)で実施されている。
 ニコル博士はオーストラリア・クイーンズランド州ブリスベーンの大学病院で「病腎移植」47例を行い、2008年に論文発表後、ロンドンのロイヤル・フリー病院の泌尿器科に招聘され、異動した。この病院では修復腎移植が行われ、バイクロフトらにより2010年に発表されている。彼がブリスベーンで行った41症例については、アデレードのグループが、1)健常な非血縁者間生体腎移植、2)移植待ち透析患者と比較して、5年間の追跡調査を行い、修復腎移植の成績が1)と遜色ない好成績であり、2)に比べると段違いに良いことを報告している。修復腎移植の非難論者が好んで取り上げる「1例に再発があった」症例は、患者が再手術を拒否しているため経過観察中だが、進展はないとされている。
 また英国ではロンドン以外でも、ニューキャッスル市フリーマン病院移植部のカッラム博士らは「腫瘍をもつ腎臓の腎移植」という総説論文を発表している。その冒頭で「透析に比べると腎移植がQOLと生存期間の点で優れているのは明白だが、移植用の腎臓不足が深刻である」と述べ、状況が最悪の国として「日本の16年待ち」を挙げている。この総説は腫瘍のある腎臓の積極的利用を呼びかけたものである。2011年秋、カッラム博士らは「良性、悪性の腫瘍のある腎臓を移植に用いるという新しいコンセプトが発展しつつある」と万波グループやニコル・グループのアイデアに支持を表明している。
 以上見てきたように、米国、オーストラリア、欧州で修復腎移植が行われていないという主張は、明白に虚偽である。また平均2年待てば待機リストの腎不全患者が何らかの移植用腎臓の提供を受けることができる、欧米の移植事情と、「平均16年待ち」のわが国を同列に見なして、修復腎移植を否定するのは大きな間違いである。
 ところが、この7月にベルリンで開催された「国際移植学会」で、さらに驚くべき事実が明らかになった。
 1)西オーストラリア・パースのグループが、2007年から5年間にわたり、24例の修復腎移植を行っていた。うち腎癌は19例が腎細胞癌である。24例ともレシピエントは高齢者で経過は「十分に満足できる」としている。オーストラリアのDr.ニコルはロンドンにスカウトされ、アデレードとパースにそれを引き継ぐ新グループが結成されていることが明らかになった。
 2)ドイツでは2006年1月からマインツ、ミュンヘン、シュツットガルト、フランクフルトの移植センターや大学病院が連携して、2011年12月までに244人の担癌ドナーから688臓器の移植(脳死移植)が行われた。全移植臓器の2.9%で、うち腎臓は330個である。  
 これで彼らがついたウソはさらに明白になった。今や移植後進国日本は、さらに世界の大勢から取り残されそうな形勢である。
 一体、日本の移植学会は、まともに国際交流をしているのか?
 学者の嫉妬で、万波移植を否定したばっかりに、日本移植学会はいまや世界の嘲笑をかっている。医師としての良心があり、本当に患者のためを考えているのなら、現執行部は即座に引責辞職するのが筋だろう。患者に謝罪し、裁判は和解することだ。
 これで移植学会がなんと言おうと、修復腎移植の先進医療への道は大きく開かれたと言えるだろう。
 

お知らせ                                 
修復腎移植訴訟第13回口頭弁論
9月4日午後1時半開廷

5月8日(火)の修復腎移植訴訟第12回口頭弁論に続き、第13回口頭弁論が、9月4日(火)午後1時30分から、松山地裁で開かれます。
傍聴される方は、当日午後1時15分に、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。
また午後2時から、1番町の伊予鉄会館で記者会見を開きます。時間の許せる方はご参加ください。


事務局から 24年度会費について。

振込用紙を同封していますので、よろしくお願いします。 


会報第10号  
(通算26号)2012年
8月 30日
(金)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所                 事務局長 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943
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by shufukujin-kaihou | 2012-09-09 19:57 | NPO会報第10号(26号)