22.10.10緊急報告



22.10.10緊急報告

修復腎移植推進の意見書を愛媛県議会が可決


愛媛県議会は10月8日、9月議会最終日の本会議で、修復腎移植の推進を求める意見書を全会一致で可決しました。都道府県議会で修復腎推進の意見書を可決していただいたのは、昨年3月の香川県、今年3月の宮城県に続いて3県目です。

意見書は、NPO法人移植への理解を求める会が提出した陳情書を受けて、議会で提案、可決されました。内容は、移植腎の大幅な不足のなかで、修復腎移植が、重度の腎臓病に苦しむ患者や透析治療の困難な患者にとって、健康回復への希望になるとしたうえで、国に修復腎移植推進のための環境整備と保険適用を求めています。

移植を待ち望む多くの患者の救済を訴え、修復腎移植の推進活動を続けている私たちにとって、おひざ元の愛媛県議会が全会一致で推進の決議をしてくださったことは、香川県議会や宮城県議会の議決とともに、大きな後押しとなります。また、かたくなに修復腎移植を否定する移植学会の幹部を相手どって、患者有志が起こしている訴訟に対しても、大きなエールとなります。

愛媛県議会の議員の方々のご英断に、心から感謝を申し上げるとともに、修復腎移植の推進について、今後ともご支援をよろしくお願いしたいと思います。
 
NPO法人移植への理解を求める会
理事長 向 田  陽 二




陳情書及び修復腎移植の推進を求める意見書は下記のとおり



議発第9号議案

修復腎移植の推進を求める意見書を次のとおり提出する。

平成22年10月8日

            提 出 者
             愛媛県議会議員 寺井 修
             賛 成 者
              愛媛県議会議員 河野忠廣
              同       明比明治
              同       石川 稔
              同       泉 圭一
              同       戒能潤之介
              同       笹岡博之
              同       篠原 実
              同       竹田祥一
              同       横田弘之
              同       横山博幸

愛媛県議会議長 西 原 進 平 様

修復腎移植の推進を求める意見書

わが国では、慢性腎不全のため透析生活を余儀なくされている患者が、平成21年度末で約29万人となっており、毎年1万人程度増え続けている中で、健康的な生活を取り戻したいと願い、根本治療法である腎移植を望んでいる多くの人たちがいる現状にある。

しかし、献腎(提供された死体腎、脳死腎)は、平成21年で190程度と極めて少なく、献腎移植を受けるには、成人で平均15年程度も待たなければならない状況で、ほとんどの人が移植を受けられないまま、精神的にも肉体的にも大きな負担を抱えて生活している。

こうした事情を背景に、移植待機患者を一人でも多く救おうと、治療のために摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植(病気腎移植)が始められ、多くの患者に喜ばれてきたところである。

ところが、日本の移植関連学会は「現時点では医学的妥当性がない」との見解を発表し、厚生労働省においては、臓器移植法の運営指針を一部改正し、修復腎移植については臨床研究の道は残すものの、原則禁止とした。

その後、平成21年1月、厚生労働省は、「いわゆる病腎移植の臨床研究の実施に際し、対象疾患についてはガイドラインにおいて特段制限していない」との通達を都道府県に出し、臨床研究としては再開されたものの、保険適用の見通しは立っておらず、修復腎移植は依然として禁止状態となっている。

移植腎の大幅な不足という状況の中で、修復腎移植の道を開くことは、重度の腎臓病に苦しみ、生命の危機に脅かされている、透析治療が困難な患者にとって、健康回復への希望となるものである。

よって、国におかれては、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。



1 移植を待ち望む患者が一日も早く移植を受けることができるよう、修復腎移植が可能となる環境整備を進めること。
2 臨床研究の成果を踏まえ、修復腎移植の保険適用を認めること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成22年10月8日
                 愛 媛 県 議 会                   
提出先
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 総 務 大 臣
 厚生労働大臣





平成22年8月25日

愛媛県議会議長
  西原 進平様
 陳 情 書
1.件名 
 修復腎移植の推進について

2.要旨
 わが国では、慢性腎不全のため透析生活を余儀なくされている患者が、30万人にも上っているうえ、毎年1万人ずつ増え続けています。その多くの人たちが、健康的な生活を取り戻したいと願い、根治療法である腎移植を望んでいます。

しかし、献腎(提供される死体腎、脳死腎)は年に160程度と極めて少なく、腎移植を受けるには、平均15年も待たなければならないと言われています。そのため、ほとんどの人が移植を受けられないまま、亡くなっています。そこで、移植者の多くは、やむを得ず健康な親族の腎臓提供により、移植(生体腎移植)を受けているというのがが現状です。

こうした事情を背景に、ドナー(臓器提供者)に恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、宇和島徳州会病院の万波誠医師らが、治療のために摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植(病気腎移植)を進め、多くの患者に喜ばれてきました。

移植先進国アメリカをはじめ海外の移植関係者は、万波医師らが進めてきた修復腎移植を「ドナー不足を解消する画期的な医療」と絶賛しているほか、オーストラリアの病院などでは、既に修復腎移植を日常的に実施し、大きな成果を上げています。

しかも、わが国では治療のため摘出し捨てられている腎臓が年間1万個余りあり、そのうち2000個前後が移植に利用できると推定されています。これらを生かせば、移植のチャンスは大きく広がるものと期待されています。

ところが、日本の移植関係学会は「現時点では医学的妥当性がない」との見解を発表し、これを受けて厚生労働省も、臓器移植法の運営指針を一部改正し、修復腎移植については臨床研究の道は残すものの、原則禁止としました。

しかしながら、厚労省は昨年1月、一転して患者救済の立場から、修復腎移植の臨床研究を促す通達を全国の都道府県などに出しました。これを受けて徳洲会が同年12月から臨床研究に着手し、保険適用による早期再開を目指しています。ただ、保険適用のめどは、まったく立っておらす、実現の可能性についても予断を許さないところです。

遅れている日本の移植医療を大きく前進させる可能性のある修復腎移植が、原則禁止とされたまま、いまだに再開のめどが立っていないことは、私たち患者には、どう考えても納得できません。
私たちは、移植を望む多くの透析患者が、一日も早く腎移植を受け、健康を回復できるよう、修復腎移植の早期再開を切に願っています。

よって、国及び国会に対し、下記の事項について意見書を提出していただくよう陳情します。



1、臨床研究の成果を踏まえ、修復腎移植の保険適用を認めること
2、移植を待ち望む患者が一日も早く移植を受けることができるよう、環境整備を
   進めること

              NPO移植への理解を求める会
                       代表 向田 陽二
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by shufukujin-kaihou | 2010-10-11 19:45 | 22.10.10緊急報告
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