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NPO会報第8号(通算24号)  

NPO法人移植への理解を求める会 会報第8号        

第3回総会と記念上映会開く
6月・宇和島 TVドラマ制作者のトークも

NPO法人移植への理解を求める会の第3回総会と記念ドラマ上映会が6月19
日(日)、宇和島市弁天町の「きさいや広場」研修室で開かれました。
午前11時からの総会に続いて、午後1時からドラマ上映会となり、会員ら約80人が修復腎移植をテーマにしたテレビドラマを興味深く観賞していました。
上映されたドラマは、1月17日夜、TBS系テレビで放映された月曜ゴールデンドラマ「内部調査官水平直の報告書」(木村佳乃主演)です。修復腎移植を患者のために推進するべきだとのメッセージが込められています。
ドラマ上映の後、作家の真野勝成さんと、プロデューサー・沼田通嗣さんのお二人に制作のいきさつや裏話などをお聞きしました。この中で、お二人は腎移植を待ち望む多くの患者さんのために、修復腎移植推進を支援することを明快に述べられました。

 トーク&トーク   

                          
修復腎移植は合理的な治療法 真野さん
沼田さん 正義に支えられて壁は破れる
司会 修復腎移植について、どのように思われていますか。
沼田 もし私の家族に、腎臓移植をしなければならないという者がいたならば、
修復腎移植をしたいと思います。
真野 修復腎移植は、どう見ても合理的な治療法だと思います。主観的にみても、客
観的にみても、、修復腎移植が認められたらいいなと思います。

司会 ドラマづくりのきっかけは、何だったのですか。
沼田 一般に内部告発というものがありますが、やがて消えていったりします。そし
て切実な問題として医療に関わる問題を考えました。すると、万波という医師が
臓器売買容疑で逮捕された患者の手術をしていたことから、大きな話題になった
ことを思い出しました。あの問題はどうなったのだろうと思いました。
調べてみると、修復腎移植というものがあるらしい、そして日本の移植医療が
非常に遅れている、という実態も分かりました。官僚の怠慢もあるだろうと思い
ました。そして、このことを、以前からドラマを通して言いたいと思っていました。
腎臓疾患と腎移植の問題については、日本には多くの透析患者と移植希望者が
いますが、今までドラマでは取り上げられなかったのではないだろうか。切実な問題なら、ドラマに取り上げるべきだろうと思いました。
司会 ドラマを放映した後、何か反響はあったでしょうか。

沼田 今まであまりありませんが、DVDを貸してほしいという依頼がありました。
真野 俳優の石坂浩二さん(修復腎移植を進める医師役)は非常に博学な方ですが、
  修復腎移植については知らなかったようです。今回、知ってもらったという意義
  はあると思います。
司会 最後に、修復時移植の推進を目指している私たちの会へのメッセージをお願い
します。
沼田 修復腎移植を推進していくには、まだ壁があると思いますが、正義に支えられ
て破れる壁だと思います。どうぞ、頑張ってください。
真野 まず修復腎移植のことを、多くの人に知ってもらうことが大切だと思います。
  知ってもらえば、意義を分かってもらえます。頑張っていただきたいと思います。
                         (記録: 井手 広幸理事)

 理事長あいさつ                              
本日は、皆さん、ご多忙の中、NPO法人移植への理解を求める会の第3回総会・記念上映会にお集まりいただき、まことにありがとうございます。また本日の記念上映会のために、ドラマの制作スタッフで、作家の真野勝成さんとプロデューサーの沼田通嗣さんに、ご多忙のところを、遠路東京からお越しいただきました。心から感謝を申し上げます。
 さて、移植への理解を求める会が、NPO法人として再スタートして、3年目を迎えました。私たちは、修復腎移植の早期再開を願ってさまざまな活動を続けていますが、ご承知の通り、徳洲会では、宇和島徳州会病院で、万波誠先生らの手によって修復腎移植の臨床研究を着々と進めています。現在までに、第三者間の手術が8例実施され、今年8月にも、先進医療の申請が行われる見通しとなっています。この申請によって、一部保険適用の期待も高まっています。
 また修復腎移植の推進を後押しする動きとして、昨年は宮城県議会に続いて、おひざ元の愛媛県議会でも、推進の意見書が可決されました。一方、私たちの会が支援している修復腎移植訴訟も粛々と進んでおり、被告である日本移植学会幹部の虚偽発言などが次々と証明されつつあります。
 こうした動きもあって、修復腎移植への理解は大きく広がっています。しかしながら、、修復腎移植が一般医療として再開されるまでには、まだまだ曲折が予想されます。私たちは、その再開の日が来るまで、粘り強く活動を進めていくつもりですので、どうか今後とも、ご協力をよろしくお願いいたします。
本日の記念上映会は、私たちの活動への大きなエールになるものと思っています。ぜひ、お楽しみいただき、新たな活動への力としていただければ幸いです。充実した会となることを願いまして、ごあいさつといたします。ありがとうございました。
                 NPO移植への理解を求める会理事長
                  向 田  陽 二

 
お知らせ                                

松山地裁で第10回口頭弁論


9月13日午後1時半開廷


5月31日(火)の修復腎移植訴訟第9回口頭弁論に続き、第10回口頭弁論が、9月13日(火)午後1時30分から、松山地裁で開かれます。
 傍聴される方は、午後1時15分までに、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。
           
 
話 題                                  
生体腎移植は修復腎でスタートした!

「ガラパゴス島からの脱出-日本の慢性腎不全患者はしあわせか」
 近藤先生(市立宇和島病院名誉院長)の原稿から


顧問の近藤俊文先生(市立宇和島病院名誉院長)が来年、出版予定の「ガラパゴス島からの脱出-日本の慢性腎不全患者はしあわせか」の中の第8章「ふたつの歴史-脳死と移植の-」に、「生体腎移植は廃棄腎や病気腎(修復腎)の廃物利用でスタートした」という項目があります。1950年代の話です。大変興味深い内容なので、ご紹介します。
◇       ◇       ◇
「生体腎移植は廃棄腎や病気腎の廃物利用でスタートした」 フランスでは人の臓器移植に抵抗がつよく、死体腎など容易に手にいらなかった 。デュボスとかセルヴェル、キュスらが利用できたのは、ギロチン刑死者の腎臓くらいであった 。生体腎については、かれらは廃棄されたり、病気で摘出されたりした腎臓を廃物利用するほかなかったのだ。
 利用できた生体腎には二種類あった。ひとつは、ガンや結石、結核などで尿管が閉塞されたために腎の水腫や炎症をおこしたりした腎臓とか、動脈奇形や動脈狭窄のために、やむなくとりだされた腎臓であり、いまでいう病腎である。もうひとつは、水頭症患者の脳圧をさげる目的で、脳室やくも膜下腔から髄液をビニール管で膀胱にながす手術をおこなうときにとりだされた腎臓、つまり廃棄腎である。この髄液腔尿管シャントはとうじの脳外科の標準手術だったらしい *。
 デュボス、セルヴェルらは、ギロチン腎のほかに、この二種類の生体腎をもちい 、キュスはギロチン腎一例、病腎四例(尿管結核、尿管結石、腎動脈狭窄、腎動脈奇形)を利用している *。

 いっぽうアメリカの生体腎移植第一例でも、病腎が利用された。おなじ一九五一年に、ヒュームグループのひとりマサチューセッツ・スプリングフィールドの外科医ジェームス・スコラは、下部尿管ガンで摘出した腎臓を慢性腎不全患者に移植した 。ようするに、かれらは、まずだれでもおもいつくように、すてられる腎臓を実験的に利用したのだった。
 さきにものべたように、一九五六年におこなわれた、わが国さいしょの腎移植では、いわゆる病腎である特発性腎出血患者の腎臓を、これも昇汞を呷った急性腎不全の青年に移植したのと軌をいつにしているのである 。
 米国腎移植のメッカ、ピーター・ベント・ブリガム病院では、ヒュームが一九五一年から五三年のあいだに九例の腎移植をおこなった。とうじは、心臓外科の揺籃期で、心臓弁膜の初期的な手術がさかんにこころみられていた。心臓外科からの死体腎と、さきにのべた水頭症児を手術する脳外科からの廃棄生体腎を、おもにヒュームは利用していた 。

カナダのトロントでは、ゴードン・マレーが四例の腎移植を報告し、そのひとりは数年間生存したが、じぶんの腎臓の機能が回復したのではないか、といまではうたがわれている 。
 免疫抑制の方法をしらなかったかれらのくわだては、すべて無惨な結果におわった。
 ヒュームたちはコルフの人工腎臓でレシピエントの体調をととのえたあとに、移植をおこなったので、とうじとしては良好な成績をおさめていたが、それでも「現時点では、腎移植は人間にたいする治療としての妥当性を欠く」と悲痛な結論をくださなければならなかった 。海のかなたのキュスもまた「仏米の経験から移植は外科医療とはならない」と悲観論をのべた 。拒絶反応の壁をやぶることができなかったからである。
 ところが一九五四年に、ブリガム病院でヒュームのあとをついだジョセフ・E・マレーが、一卵性双生児のあいだで生体腎移植をおこなって、かんぺきな成功をおさめた。
 七0年代のなかばまでに世界中で三五例の一卵性双生児腎移植がおこなわれた。止まっていた身長がのび、完全に健康をとりもどしただけでなく、妊娠して子供さえもうけることができるのだ!
 こうして移植への再挑戦がはじまるのである 。拒絶反応の壁をのりこえさえすれば未来はあかるい。しだいに悲観論は声をしずめていったが、開拓者たちはなお、いばらの道をきりひらかなければならなかった。

 六十年代にいると、リンパ球のタイピング(HLA)による移植適性の検査が可能になった。くわえて、免疫をおさえるために、放射線を照射したり、メルファランとかアザチオプリンとプレドニゾロンを併用することで、拒絶反応の抑制にあるていど成功するようになって、じょじょに移植成績は好転していった。腎臓から肝臓、肺、膵臓、心臓と対象臓器がひろがっていく(だが、固形臓器の移植が、慢性臓器不全の治療法としての地位を確立するには、八十年代からのサイクロスポリンの登場をまたなければならなかった)。
 そうなると、いかにしていきのよい臓器を手にいれるかがせつじつな問題となった。
 これまでの移植も、六二年のジョセフ・マレーの腎移植も、六三年のトマス・スターズルの肝移植も、同年にジェイムズ・ハーディがおこなった肺移植も、六六年の膵臓移植も、例外的な生体腎移植と兄弟間移植をのぞいて、臓器はすべて死体からの摘出か、脳死のばあいでは、いったん患者を手術室にいれてレスピレーターをきったあと、心臓がとまるまで臓器を摘出しなかったのだ 。六七年のクリスチャン・バーナード心移植も例外ではなかった(第四章参照)。心停止あとの臓器は、停止まえの臓器におとるのは明瞭だった。

 ところが、六三年のギイ・アレクサンドルはちがっていた。
 さきにもふれたように、かれは心臓がまだうごいている脳死患者の腎臓をとりだしたのだ。その行為はかれの医学的信念にもとづいていたが、同僚のなかには、異議をとなえる医師もいた。
 アレクサンドルの要請を承認したルーヴァンのカトリック大学、サン・ピエール病院の外科主任だったジャン・モレル教授は、そのときをふりかえって、「医師としての一生で、もっとも、重い決断をしました」とのべている 。ふたつある腎臓のひとつしか摘出されていないことをみれば、モレルが許可したのは、ひとつだけだったようである。もちろん、殺人の告発をのがれるために。
 それが非公開だったので、あまりしられていなのだが、六六年三月にロンドンで脳死概念の歴史にとって重要な国際会議、チバ財団シンポジュウム「医学の進歩と倫理」が開催された。
 移植専門家、法律家などが参集して、移植医療の倫理的、法的問題について意見を交換するのが目的であった 。

 
出 版                                   
修復腎移植は許される医療
「本物の医師になれる人、なれない人」
            ―――小林 公夫(明治大学講師)著

昨年、NPO法人移植への理解を求める会の第2回総会で記念講演をしていただいた、明治大学法科大学院講師の小林公夫先生(医事刑法・医事法ほか)が、本物の医師に必要な「能力と資質」とは何か-をテーマにした「本物の医師になれる人、なれない人」を、このほどPHP研究所から出版されました。
同書は、過去のさまざまな医療事件や事故を例に挙げ、医師が医療や患者に向き合う姿勢は、どうあるべきかを探っています。内容は、序章 医師という職業、第1章 患者の望みに正しく答える、第2章 正当な注意力、判断力、第3章 正当な開拓精神、第4章 さらに求められる七つの能力、資質、第5章 医師に訊く「本物の医師の条件」-で構成。医師のあり方について、「患者さんの幸福を追求しているかどうか」が決め手とするなど、示唆に富んだ内容となっています。
このうち、第3章「正当な開拓精神」では、「病腎移植(修復腎移植)はなぜ許されるのか」の項目を立て、宇和島徳州会病院の万波誠先生らが手がけてこられた修復腎移植を「患者たちが待ちわびていた一筋の光明」であり、「治療行為の正当化に関する理論から、許される医療」として紹介しています。
その理由として、1)修復腎移植には医療の要請として、それが必要とされる切実な事情がある。2)移植が間に合わず病床で死を待つ患者を救うために、新たな移植用腎臓を確保することが喫緊の課題である 3)修復腎移植の手術は従来の外科手術の応用であり、手続きについても、病院内の倫理委員会で厳格な判断が下されているので、正当化の枠組みを逸脱していない-などを挙げています。ぜひご一読をお勧めします。
(PHP新書、定価720円)
…………………………………………………………………………………………………

会報第8号  
(通算24号)2011年
8月25日(木)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943


# by shufukujin-kaihou | 2011-09-11 12:49 

NPO法人会報第7号(23号)

NPO法人移植への理解を求める会 会報第7号
       
第3回総会と記念上映会
来月19日・宇和島 TVドラマ制作者トークも

NPO法人移植への理解を求める会は、6月19日(日)、宇和島市弁天町の「きさいや広場」研修室で、第3回総会と記念ドラマ上映会を開きます。
上映されるドラマは1月17日夜、TBS系テレビで放映された月曜ゴールデンドラマ「内部調査官水平直の報告書」(主演・木村佳乃)です。修復腎移植をテーマに取り上げ、修復腎移植を患者のために推進するべきだとのメッセージが込められています。
ドラマを上映した後、作家の真野勝成さんと、プロデューサー・沼田通嗣さんのお二人に制作のいきさつや裏話などを披露していただく予定です。
 当日は午前11時から総会(理事と正会員のみ)、午後1時から記念上映会の運びです。多数のご参加をお待ちしています。会員以外の参加も歓迎。
 問い合わせ先 事務局の河野和博さん=電話089-970-3943
 ※宇和島きさいや広場 JR宇和島駅から宇和島港方面へ徒歩約10分


松山地裁で第9回口頭弁論
5月31日午後1時半開廷

3月6日(火)の修復腎移植訴訟第8回口頭弁論に続き、第9回口頭弁論が、5月31日(火)午後1時30分から、松山地裁で開かれます。
 傍聴される方は、午後1時15分までに、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。


 ニュース報道から                             臨床研究5例 学会で発表      
名古屋 患者説明で質疑も
 宇和島徳洲会病院の万波誠医師が中心になった病気(修復)腎移植で、臨床研究による第三者間移植の症例報告について研究代表者の小川由英医師(東京西徳洲会病院)が24日、名古屋市で開かれた第99回日本泌尿器科学会総会で発表した。
 演題は「小径腎腫瘍を用いた修復腎移植5例の経験」。総会の「腎不全・透析・移植」部門で、報道機関には非公開とされた。小川医師の話では約5分間報告し、会場からは質問もあったという。
 小川医師によると、発表では、4センチ以下の小径腎がんを取り除いた腎臓を移植した5症例の予後をデータとともに紹介。移植患者5人の腎機能を反映するクレアチニン値が1・23~2・16と良好で、術後、2人に拒絶反応があったが、現在は全員透析を離脱し、腎がんの発生もないことを報告した。
 会場からは「摘出以外にも自家腎移植や部分切除という方法もあることをドナーに事前に説明したか」という問いがあった。小川医師は「患者に事前に説明し、文書での承諾も得ている。高齢の患者では、自家腎移植や部分切除をした場合、合併症発症のリスクも大きく、患者が望まないことが多い」などと答えたという。
 発表後、「短い時間ではあったが、議論もでき有意義だった」と自己評価。「現在約50人いる修復腎移植を希望する患者の希望をかなえるためにも、発表を最終的な目標である保険診療に結びつけたい」と述べた。
 徳洲会グループが当面目指す厚生労働省への先進医療の申請については「5月18日の米国泌尿器科学会での報告以降になるだろう」との見通しを示した。(野依伸彦)              2011年04月25日(月)付 愛媛新聞

米学会でも発表 約100人を前に
 宇和島徳洲会病院の万波誠医師が中心になった病気(修復)腎移植で、臨床研究による第三者間移植の症例報告を、研究責任者の小川由英医師(東京西徳洲会病院)が18日、米国ワシントンで開かれた米国泌尿器科学会2011年次総会で発表した。
 小川医師らによると、各症例の腫瘍の位置や患者の腎機能を反映するクレアチニン値などのデータをまとめたポスターをもとに、研究者約100人の前で3分間発表した。
 発表では2009年12月から10年8月にかけて実施した5例の症例を報告した。移植後、拒絶反応が2件あったが、腎がんの発生もみられず、透析からも離脱に成功。通常廃棄される腎臓を有効利用する病気腎移植はドナー拡大の可能性があると結論づけたという。
 質疑応答では3人が、ドナーへの説明方法や、摘出ではなく腫瘍部の部分切除をするべきではないかと質問。小川医師は「患者や家族に手術方法などをきちんと説明していることを話し、納得してもらったように思う」とした。
 また「同移植には高度な技術が必要ではないか」との質問もあったことから、小川医師は「手術を多くの医師に見てもらうことが大切だ」と述べた。(野依伸彦)                        2011年05月20日(金)付 愛媛新聞


  論文                                                    
健保連大阪中央病院顧問の平岡諦先生が、 医療ガバナンス学会発行のメールマガジンMRICに,修復腎(病腎)移植の問題について、日本移植学会の姿勢を批判する論文を掲載されたので、ご紹介させていただきます。
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医療倫理からみた
「病腎(修復腎)移植」問題
      
日本移植学会の本末転倒
       
健保連大阪中央病院顧問 平岡  諦

はじめに:
 「病腎移植」問題の経過について、難波紘二・広島大学名誉教授が最近のMRICにおいて詳細を述べている(「病腎移植と日本臨床腎移植学会:臨床研究演題却下事件を考える」(MRIC Vol.21, 22. 2011))。そのなかで、日本移植学会の幹部5人が「治療を受ける権利と生存権を侵害した」として、透析患者らから裁判を起こされていることを知った。この裁判は「医師による患者の人権侵害」が問われている裁判である。そこで医療倫理の視点から「病腎移植」問題を検討した。なお生命倫理の視点からは粟屋剛・岡山大学教授によりすでに検討されているので参考にされたい(「病腎移植の『医学的妥当性』と患者の自己決定:生命倫理の視点から」NPO法人・移植への理解を求める会のホームページより)。

(1):日本移植学会の本末転倒が「患者の人権侵害」へ:
 結論を先に述べる。「病腎移植」問題に対する日本移植学会の対応は本末転倒である。日本移植学会は「学会が決めた倫理指針」、「学会が決めた医学的正当性」、すなわち「学会の意向」を「患者の人権」より優先させた。そして「学会の意向」が「患者の人権侵害」となってしまった。そこで患者から裁判を起こされたということである。つぎにその構図を述べる。
日本移植学会は「倫理指針」を定めている。ヘルシンキ宣言などにもとづき、目的はもちろんドナーを含めた「患者の人権」を守るためである。「倫理指針」はそのための手段である。手段イコール目的ではない。「倫理指針違反」がそのまま「患者の人権侵害」になるということではない。また「倫理指針遵守」が必ずしも「患者の人権擁護」になるということでもない。目的と手段を取り違えると本末転倒となる。手段は目的にあった手段でなければならない。
「病腎移植」問題の発端は「倫理指針」違反の問題であった。「病腎移植」そのものが「患者の人権侵害」ではない、「心臓移植」そのものが「患者の人権侵害」ではないように。事実、「病腎移植」で救われている患者がいるではないか。日本移植学会は「倫理指針違反」への対応において過ちを起こした。その過ちとは「倫理指針」という手段を目的にしてしまったことである。そして「患者の人権擁護」という目的を忘れて、「病腎移植」そのものを否定してしまった。救われる患者の、救われる道を閉ざしてしまったのだ。これは「患者の人権侵害」に当たる。患者から裁判を起こされるのは当然である。
被告である日本移植学会の重鎮たちは「病腎移植」そのものを否定しているので、裁判では「病腎移植」を行うことそのものが「患者の人権侵害」であることを証明する必要がある。「心臓移植」を行うことそのものが「患者の人権侵害」であることを証明するようなものだ。明らかに不可能である。なぜこのように不毛な裁判を日本移植学会は続けようとするのだろうか。日本移植学会の過ちを、日本移植学会ホームページなどから、もう少し詳しく見てみよう。
「2006年11月に表面化した『病腎移植』事件」に対して、ただちに日本移植学会は対応した。一つは倫理指針に「生体腎移植の提供に関する補遺」を付け加えたこと、もう一つは会員あての声明「倫理指針の遵守について」(2006年11月13日付け)を出したことである。
「生体腎移植の提供に関する補遺」にあげられた項目は以下のとおりである。①:提供者の「自発的意思」の確認、②:提供者の「本人確認」、③:金銭授受などの利益供与が疑われる場合の対応、および、生体腎移植実施までの手順である。どこにも「病腎移植」そのものが「患者の人権侵害」であることは書かれていない。つぎに「倫理指針の遵守について」(2006年11月13日付け)であるが、これは「補遺」についての注意喚起の文章である。「日本移植学会はわが国における移植医療の適正な発展に責任を持つ。すべての会員は、医学的に適正であり、かつ本学会倫理指針を順守した臓器移植を行う義務を有する。」に始まっている。そして「今回の宇和島徳洲会病院に端を発した一連の件はきわめて遺憾であり、二度とあってはならないことである。日本移植学会としても今回の事態を防ぎ得なかったことの責任を痛感し、移植医療に関与するすべての医療従事者に本会倫理指針を遵守するよう強く要請する」で終わっている。
日本移植学会としては会員に倫理指針を遵守させるのは当たり前である。そこで「補遺」および「倫理指針の遵守について」を出した。しかし会員に倫理指針を遵守させるには前提がある。その前提とは倫理指針の内容が「患者の人権を守る」という目的にあっていることである。先の難波紘二・広島大学名誉教授のことばを借りると「移植学会指導部の無謬性を前提として初めて成り立つものである」ということになる。この前提を見失うと、「医学的に適正である」と学会が判断したことや学会が決めた倫理指針、すなわち「学会の意向」が「患者の人権」より優先されることにもなるのだ。
 その後の状況を、先の難波紘二・広島大学名誉教授はつぎのように記載している。「移植学会は、『第三者間移植は移植学会倫理委員会を通す』という規定に違反しており、『がんの腎臓の移植は禁忌中の禁忌』であるとし、関係病院に調査委員を派遣し調査に当たるとともに、厚労省に働きかけてこれを禁止した」。また厚労省が禁止するまでの詳しい経過をつぎのように記載している。「2007年3月30日の高原史郎阪大教授による『市立宇和島病院の25例の追跡調査結果がきわめて悪い』という、いわゆる『高原発言』を受けて、翌31日『医学的にも医療倫理的にも受け入れがたい』とする『四学会共同声明』が発表され、すぐさま厚労省はこれを受けて『病腎移植』禁止の方向に動き、1ヶ月間のパブリックコメント聴取を経て、7月12日『病腎移植原則禁止』の局長通達を都道府県及び政令指定都市の首長宛てに通達した」。
 「医学的にも医療倫理的にも受け入れがたい」とは「学会の医学的判断にもとづいても、学会の倫理指針に違反していることによっても、病腎移植は受け入れがたい」ということである。どちらも「学会の意向」によって「病腎移植」を禁止したのだ。この時点で忘れていることは、「病腎移植」そのものが「患者の人権侵害」に当たらないことである。このようにして、日本移植学会は「学会の意向」を「患者の人権」より優先させることにより「患者の人権侵害」をひき起こしてしまい、そして、患者から裁判を起こされたのである。

(2):「日本移植学会の本末転倒」を正すべきは誰か;日本医師会長、日本医学会会長を裁判の証人に:
 まず日本移植学会の位置づけである。日本移植学会は日本医学会の傘下にある。日本医学会は日本の医学界の代表である。日本医学会は日本医師会の中に置かれている。日本医師会は日本の医療界の代表である。日本医師会の設立目的は第一が「医道の高揚」、第二が「医学・医術の発達普及」である。日本医学会は第二の目的を果たすために日本医師会の中にある。日本医師会は、医学・医術の暴走(医学者・医師の暴走)をコントロールするために、「医道の高揚」を第一に掲げている。そして会員に「医の倫理綱領」、「医師の職業倫理指針」を配布しているのだ。
日本医師会と日本医学会が「車の両輪」となり、それぞれがそれぞれの目的のために「なすべきこと」をなし、「してはいけないこと」をしなければ、日本の医療は患者に信頼され、医師にとっても素晴らしいものとなるはずだ。しかし現実には、根深い医療不信があり、国民医療が破壊され、世界の先端医療から取り残されている。日本医師会、日本医学会が「なずべきこと」をせず、「してはいけないこと」をしているからだ(詳しくは「医療倫理から見た、日本医師会長と日本医学会会長の『ことばの裏』」(MRIC Vol.27、 2011.2.4)を参照)。
日本医学会の傘下にある日本移植学会が、学会ぐるみで「患者の人権」を侵害しているのである。それをコントロールするのは日本医師会の役目である。日本医師会は「医の倫理綱領」の冒頭でつぎのように述べている。「医学および医療は、病める人の治療はもとより、人びとの健康の維持もしくは増進を図るもので、医師は責任の重大性を認識し、人類愛を基にすべての人に奉仕するものである。」素晴らしいことではないか。しかし、日本移植学会は「学会による医学的判断」、「学会が定めた倫理指針」によって、「病腎移植」によって救われる患者を切り捨てているのだ。日本医師会の定めた「医の倫理綱領」に違反していることになる。日本医師会として「医道の高揚」を図る義務がある。それが設立目的の第一であり、「なすべきこと」である。日本医師会長は、日本医学会会長をつうじて、日本移植学会会長に「患者の人権侵害」という「医療倫理違反」を是正させなければならないはずだ、それが日本医師会の設立目的の第一であるから。原告団は、日本医師会長、日本医学会会長に公開質問状を出すなり、裁判の証人として呼ぶなりして、両会長の考えを聞けばよい。
「病腎移植」問題は、当初の移植医による「倫理指針違反」の問題から、日本移植学会という医師集団が犯している「患者の人権侵害」の問題になったのである。日本医師会がこのまま放置し、第一の設立目的を裏切るのであれば日本医師会の存立自体が問われることになる。設立目的を裏切る八百長相撲によって、公益法人の取り消しや存立自体が話題に上っている日本相撲協会と同じように。日本医学会もこれを放置するなら、「病腎移植」という先端医療で世界に後れを取ることになり、「医学・医術の発達普及」の責が果たせないのであり、また、救える患者を救わずに、医療不信を増悪させることになるのだ。

(3):構造的な問題としての「日本移植学会の本末転倒」:
 日本移植学会は「倫理指針違反」への対応において、「倫理指針」という手段を目的にするという「誤謬」を起こしてしまった。そして「患者の人権擁護」という目的を忘れて、「倫理指針改定」によって「病腎移植」そのものを否定してしまった。それが「それによって救われる患者の救われる道を閉ざす」という「患者の人権侵害」に当たるのだ。「移植学会指導部の無謬性」の前提が崩れたことになる。「それによって救われる患者の救われる道を閉ざす」ことが無いようにと、心臓移植の「発達普及」に長年、尽力してきたのが日本移植学会ではないのか。そのような日本移植学会がなぜこのような「誤謬」に陥ったのか。そこに日本の医療界全体の構造的な問題があるからだ。
それを一言でいうなら「日本医師会が、ヘルシンキ宣言は受け入れているものの、マドリッド宣言の受け入れを頑なに拒んでいるからだ」ということになる。マドリッド宣言の受け入れを日本医師会は情報操作をしてまで阻止していること、そして日本医師会に情報操作をさせているのが日本の医学界であること、これが構造的な問題だ(日本医師会の情報操作の詳細については「日本医師会の情報操作、戦犯免責と「患者の人権」、そして日本医学会・日本医師会・日本学術会議の関係」(MRIC Vol. 355, 356; 2010) を参照)。日本医師会、日本医学会はなぜこのような態度を取るのだろうか。以下に概略を述べる。
ヘルシンキ宣言の成立過程については、中村利仁・北海道大学大学院医学研究科医療統計・医療システム学分野・助教の「ナチスドイツとヘルシンキ宣言」(MRIC Vol.378, 2010.12.14)に詳しく記載されているので参考にされたい。そのなかで、ナチスドイツの数々の非倫理的行為について「深刻だったのは、ナチスが全く合法に政権を獲得して、法制度を整えながら非倫理的行為に手を染めたがため、律義な普通の人々がそれに協力したことです」と記載されている。これを言い直すと、「法(すなわち国家権力)の無謬性」を前提に、(人体実験に加わった多くの医師を含めて)ひとびとは「国の意向(すなわち非倫理的行為)」に協力したということである。ナチス政権が非倫理的行為に手を染め、法制度を整えながら普通の人々を従わせた構造と、日本移植学会が「移植学会指導部の無謬性」を前提に、「非倫理的な改定」を行った「倫理指針」を会員に守らせようとしている構造とは、同じである。
ナチス政権下、「非倫理的行為」を行った関係者が「人道に反する罪」として罰せられたのがニュルンベルク裁判であり、このような非倫理的行為、とくに「本人の自発的同意の無い人体実験」に「倫理的歯止め」をかけるために考え出されたのがニュルンベルク倫理綱領である。これを直接に引き継いだのがヘルシンキ宣言(1964) であるが、世界医師会(設立は1947年)はまずニュルンベルク倫理綱領に盛られた考え方を、医師全体としての「新しい」あるべき姿、すなわち「新しい」医療倫理観とするべく努力したのである。その最初の成果がジュネーブ宣言である。世界医師会はその後にも多くの宣言を発表している。ジュネーブ宣言(1948)につづいて、WMA医の国際倫理綱領(1949)、ヘルシンキ宣言(1964)、リスボン宣言(「患者の権利宣言」)(1981)、WMA Declaration on Physician Independence and Professional Freedom(1986)などを発表し、「患者の人権が第一;To put the patient first」に最優先されるべきとする「新しい」医療倫理観を形作っていったのだ。そして「患者の人権を最優先する」という目的実現のために、各国医師会が取るべき手段を示したのが「professional autonomy and self-regulationに関するマドリッド宣言」(1987)である。「患者の人権を、国その他の意向よりも何よりも優先させる」と宣言(profess) することが「professional autonomy;医師集団としての自律」の意味である。患者の人権を最優先させなかった医師、すなわち倫理違反を犯した医師を処罰するのが「self-regulation;集団内自浄システム」の意味である。「professional autonomy and self-regulation」によって「医師集団として患者の人権」を擁護しようということだ(詳しくはMRIC Vol.268. 2010、「プロフェッショナル・オートノミー:日本医師会の情報操作と医療界のガラパゴス化(その2/5)」を参照のこと)。そしてこの「新しい」医療倫理観を多くの国の医師会が受け入れているのである。
一方、日本ではどうだろうか。「日本軍が満州でやった石井部隊の人体実験」は、ニュルンベルク裁判でドイツ人医師が裁かれた「人道に反する罪」と同じである。戦後、関係者は戦犯免責により裁判にかけられることもなく社会にもどった。「戦争に科学者が協力したのは法にもとづいて協力したまでである」という考えにより、直接的に関係した多くの優秀な医学者を、そしてまた彼らを送りだした当時の医学界の重鎮たちを、日本の医学界は「倫理的な非難」から庇ったのである。「法」という国の意向があれば「人体実験」でも行うのがあたり前という考え方である。これでは「患者の人権」が守られなかったという反省に立って、「新しい」医療倫理観を示したのが世界医師会であり、その実現手段を示したのがマドリッド宣言である。「日本軍が満州でやった石井部隊の人体実験」の関係者を庇うために、日本の医学界は「人道に反する罪」を反省しなかったのだ。そのために日本の医学界は、日本医師会に情報操作をさせてまで、「新しい」医療倫理観、そしてマドリッド宣言の受け入れを阻止しているのである。日本医師会は日本の医学界を正すべき立場にありながら、日本の医学界に「情報操作」という手を貸しているのだ。
「法」という国の意向があれば「人体実験」でも行うのがあたり前という考え方が、日本医師会の基本的な医療倫理観となって現在に至っている。もちろん日本の医学界の考え方も変わっていない。患者の人権意識の高まりとともに、さすがに国や、製薬会社などの意向があっても「本人の自発的同意の無い人体実験」は出来なくなった。そこでヘルシンキ宣言は受け入れたのである。しかし、基本的な考え方は変わっていない。その証拠が今回の「病腎移植」に見られる日本移植学会の対応である。学会が決めた「倫理指針」があれば「病腎移植」禁止という患者の人権侵害でも行うのが当たり前という考え方に陥ることになるのだ。日本移植学会の本末転倒は構造的なのである。

(全文はhttp://reportirm.exblog.jp/i24をご覧ください。

ひらおか・あきら1945年大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業後、同大学付属病院助手、市立芦屋病院勤務、シカゴ大学留学などを経て、1985年より大阪府立成人病センターに勤務。現在、第五内科部長兼大阪大学医学部臨床教授。白血病の骨髄移植療法を中心に日本の血液腫瘍の治療をリードする。また、患者の精神的支援にも熱心で、セカンド・オピニオン運動の推進や、ファクシミリによる血液疾患の相談も受け付けている。


会報第7号  
(通算23号)2011年
5月25日(水)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943


# by shufukujin-kaihou | 2011-05-25 09:07 | NPO法人会報第7号(23号) 

NPO法人会報第6号(第22号)

NPO法人移植への理解を求める会 会報第6号        

修復腎移植の臨床研究
第三者間6・7例目実施

徳洲会 5例目以降も継続
 
医療法人「徳洲会」は宇和島徳洲会病院で進めている第三者間の修復腎移植臨床研究について、当初の目標だった5例目以降も継続していく方針を決め、1月12日に6例目、1月30日には7例目の手術を実施しました。
同会によると、6例目のドナーは、西日本に住む小径腎がんの70代男性、レシピエントは東日本に住む40代男性です。また7例目のドナーは愛媛県内の小径腎がんの70代女性、レシピエントは同じく同県内の50代女性です。経過は良好ということです。
同会は、国の指針に基づいて、一昨年7月から臨床研究を始め、昨年8月24日、当初予定していた第三者間5例目の症例数に到達していました。これまでに臨床研究の手術を受けた患者さんも全員、経過良好ということです。
臨床研究責任者の小川由英先生(東京西徳洲会病院)は記者会見で、「腎臓機能なら半年程度の経過観察で成績が分かるので申請を急ぎたい。先進医療として認められるまでの経過措置として、さらに第三者間で5例程度の臨床研究をしたい」と話しています。
 なお、同会は、5月に米ワシントンで開かれる学会でこれまでの症例を発表し、一部保険適用が認められる先進医療の申請をする予定です。

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臨床研究の進展によって、修復腎移植の早期再開が期待されることから、私たちの会では、修復腎移植の啓発活動に一層力を入れていきたいと思います。ご協力をよろしくお願いいたします。

6・7例目も「問題なし」 判定確認委
修復腎移植の臨床研究で、第三者間6、7例目の手術実施に先立ち、NPO法人移植への理解を求める会は、徳洲会の依頼を受けて、松山市内のホテルでそれぞれレシピエント選定確認委員会を開きました。6例目は座長の吉田亮三理事(愛媛大学法文学部名誉教授)と事務局の河野和博理事、外部委員の近藤俊文・市立宇和島病院名誉院長(内科医)、大岡啓二医師(移植医・泌尿器科医)、野垣康之弁護士の5人の委員全員、また7例目は大岡医師を除く4人の委員が出席。徳洲会から送付されたレシピエント候補者の選定順位についてチェックしました。この結果、問題がないことを確認し、同会に報告しました。

修復腎移植訴訟第8回口頭弁論
3月8日・松山地裁で
修復腎移植訴訟の第8回口頭弁論が、3月8日(火)午後1時半から、松山地裁で開かれます。前回の第7回口頭弁論では、「がんの腎臓は部分摘出が一般的」との被告側の主張に対して、原告側は被告らの関係5病院のデータから、部分摘出は極めて少なく、ほとんどが全摘であることを指摘しました。被告側の虚偽がまず一つ明らかにされたわけです。
第8回口頭弁論では、被告側が「修復腎移植の成績は極めて悪い」と主張する根拠となっているデータの分析方法などを検証し、その虚偽性を証明する予定です。
 口頭弁論を傍聴される皆さんは、当日午後1時10分に、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。

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臨床腎移植学会に抗議文求める会 修復腎移植の演題不採用で
1月26日から3日間、兵庫県宝塚市で開かれた日本臨床腎移植学会に、徳洲会とNPO法人移植への理解を求める会が申し込んでいた修復腎移植臨床研究に関する演題が2件とも不採用になりました。不採用になった演題は、徳洲会が臨床研究5例の報告、求める会が臨床研究とNPO法人のかかわりです。
求める会では、修復腎移植を広く理解してもらえるよい機会と受け止め、大いに期待していました。不採用の決定は「意図的排除」とみて、1月11日、学会に不採用の説明を求める公開質問状を送りました。
また、学会開催日前々日の24日までに回答がなかったので、同日、抗議文を送付しました。ところが、開催前日の25日(文書は21日付)に事務局に届いたので、演題を公平に広く採用するよう申し入れる要望書を送付しました。
抗議文の骨子は、学会は広く意見の発表の機会と論議の場を提供する役目があるにもかかわらず、修復腎移植に関する演題を2件とも排除したのは納得できないというものです。


 公開質問状                             
                          2011年1月11日
日本臨床腎移植学会
 学会長 市川 靖二様
演題不採用の通知について
(公開質問状)

  NPO法人移植への理解を求める会
                     理事長 向田 陽二  

拝啓 第44回日本臨床腎移植学会が、1月26日から28日まで、宝塚市において開催されますことは、今後の腎移植の推進、研究にとって、まことに意義深いことであり、関係者の方々のご尽力に対して、心から敬意を表する次第です。
さて、腎移植の早期再開を願う私どもNPO法人移植への理解を求める会にとりましても、今回の学会開催を、修復腎移植の意義を広く知っていただく好機ととらえ、発表の場を与えていただくことを大変楽しみにしておりました。
ところが、受け付けていただいた私どもの演題「修復腎移植臨床研究における当NPOの関わりと今後の活動について」(登録番号10305)は、不採用となり、まことに残念でなりません。
貴学会運営事務局からお送りいただいたメールによると、「プログラム委員会を開催し、厳正な審査の結果、残念ながら、不採用となりました」とのことですが、どのような理由で、不採用になったのでしょうか。
また、徳洲会から申し込みのあった修復腎移植の臨床研究に関す演題も不採用になったと聞きました。
修復腎移植の問題につきましては、日本移植学会など移植関連学会が、「学会で発表する努力をしてこなかった」として、関係者を非難してきた経緯があります。オープンに広く発表と論議の場を設けるのが学会の役目であると、私どもも認識しています。それだけに、私どもと徳洲会の演題がいずれも不採用とされたことは、納得のいかないところです。
その理由をぜひ、お教えいただきたく、公開質問状をお送りいたします。  敬具

                                     
 抗議文                               
                          2011年1月24日
日本臨床腎移植学会
 学会長 市川 靖二様
演題不採用の通知について
(抗議文)

  NPO法人移植への理解を求める会
                     理事長 向田 陽二  

1月26日から宝塚市で開かれる貴学会に、私どもNPO法人移植への理解を求める会が申し込んだ修復腎移植の臨床研究にかかわる演題が不採用とされた理由について、私どもは1月11日、公開質問状を送り、その説明を求めました。しかし、1月24日現在、何ら回答をいただいていません。また、「しかるべき理由で回答できない」といった連絡もいただいていません。
回答も連絡もいただけないということは、相当の理由があるわけではなく、単に修復腎移植に関する演題は受け入れないという考えのもとに、不採用を決定したと、私どもは受け取らざるを得ません。「プログラム委員会を開催し、厳正な審査の結果、残念ながら、不採用となりました」との通知は、額面通りに受け取ることはできません。
広く意見の発表と論議の場を提供するのが学会の役割であると、私たちは認識しています。したがって、演題に異論があったとしても、その機会を与えず、門前払いするという姿勢は、学会の在り方として、いかがなものかと考えます。恣意的で、不誠実であり、私どもには到底納得できません。.
しかも、修復腎移植の臨床研究は国が認めたことを受けて、進められているものです。その臨床研究に関する発表を貴学会が拒絶するという理由がまったく分かりません。そのような学会が、果たして今後の腎移植の研究、発展に十分寄与できるのでしょうか。患者を救済するという使命を的確に遂行することができるのでしょうか。はなはだ疑問に思わざるを得ません。
以上の理由から、今回の演題不採用に対して、私どもは断固、抗議をいたします。



 回答                                
                              2011年1月21日
特定非営利活動法人
移植への理解を求める会
理事長 向田 陽二様

前略
 貴法人から演題応募をいただきまして誠にありがとうございました。今回の学術会議におきましては、応募演題数が大変多く、学術集会の期間が実質的に2日間と短く、時間に制限がありますので、学会員の演題を優先しました。貴法人は、日本臨床腎移植学会の会員ではございません。従いまして貴演題は、プログラム委員会におきまして不採用となりましたので、あしからずご了承ください。
草々 
                    日本臨床腎移植学会
                      理事長 高橋 幸太 
                                          第44回日本臨床移植学会    
                       学会長                                 学会長 市川 靖二 



要望書                                                              
                         2011年1月27日
日本臨床腎移植学会
 理事長 高橋 公太様 
第44回日本臨床腎移植学会
学会長 市川 靖二様
演題不採用についての回答について

  NPO法人移植への理解を求める会
                     理事長 向田 陽二  
  
第44回臨床腎移植学会において、修復腎移植の臨床研究にかかわる私どもNPO法人移植への理解を求める会の演題が不採用となったことについて、公開質問状をお送りしたところ、1月21日付で回答をいただいていたことが、本日、分かりました。お礼を申し上げるとともに、行き違いになったことについては、おわびいたします。
さて、演題不採用の理由について①応募演題数が多かったこと②学会員を優先したこと-を主に挙げていますが、もし、そうであるなら、不採用の通知にあった「厳正なプログラム委員会を開催し、審査の結果、残念ながら不採用となりました」との文面は、奇異な感じがいたします。また、徳洲会による修復腎移植の臨床研究まで不採用になったことには納得がいきません、
修復腎移植の臨床研究は、患者救済の立場から国が認めたことを受けて進められているものであり、その意味は小さくありません。その臨床研究にかかわる演題が2件とも排除されることは、考えられないことであり、意図的なものを感じざるを得ません。
貴学会は、広く発表の機会と議論の場を提供するという本来の姿に立ち返り、また患者の現状に真摯に向き合い、より開かれた公正な学会を目指していただくよう、強く要望いたします。


 ニュース                                                                
修復腎移植で監査を指揮した
厚労省幹部が収賄で実刑大阪地裁 眼科への指導・監査めぐり
修復腎移植を実施した宇和島市の2病院と万波誠先生らに厳しい処分を科そうと、監査や公聴会を指揮していた厚生労働省保険局の住友克敏課長補佐が収賄の疑いで逮捕され、懲役2年の実刑判決を受けていたことが分かりました。以下は2月18日配信の時事通信記事です。

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眼科診療所への指導・監査をめぐる汚職事件で、収賄罪に問われた元厚生労働省課長補佐の住友克敏被告(50)=懲戒免職=の判決が18日、大阪地裁であった。並河浩二裁判官は「国民の信頼を著しく失墜させた」として、懲役2年、追徴金1175万円(求刑懲役3年6月、追徴金1175万円)を言い渡した。
並河裁判官は「競馬や夜遊びで作った借金返済などのため臆面もなく収賄を繰り返し、公務員の最低限の規範意識も欠如していた」と述べた。
 判決によると、住友被告は同省特別医療指導監査官だった2008年2~9月、コンタクトレンズ販売「シンワメディカル」(大阪市)が経営する診療所が指導・監査の対象にならないよう便宜を図るなどし、同社元役員(56)=有罪確定=らから計1175万円を受け取った。

……………………………………………………………………………

▼眼科診療所の監査に手心を加える見返りに、多額の賄賂を受け取っていた厚労省の元監査官。その監査官が、同時期に宇和島市の2病院と万波先生らの処分をする担当官として、指揮を執っていたわけです。あきれて、ものが言えません。
そんな担当官に振り回されていたと思うと、怒りがこみあげてきます。それにしても、悪いことはできないものです。


 
会報第6号  
(通算22号)2011年
2月25日(金)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943



# by shufukujin-kaihou | 2011-02-25 21:47 | NPO法人会報第6号(22号) 

NPO法人会報第5号(第21号)


NPO法人移植への理解を求める会 会報第5号        

臨床研究 5例目終える
修復腎移植第三者間 8月・宇和島徳洲会病院

徳洲会が進めている修復腎移植の臨床研究で、第三者間の5例目(親族間を含めると6例目)の手術が8月24日、宇和島徳洲会病院で実施されました。同会が翌日、手術の概要を発表しました。
同会によると、ドナーは鹿児島県の60代男性、レシピエントは慢性腎不全の愛媛県の50代女性。鹿児島徳洲会病院(鹿児島市)で、24日午後、ドナーの腎臓を摘出。空路で愛媛に運び、同日夜、宇和島徳洲会病院で万波誠先生らが移植しました。経過は安定しているということです。
同会は、第三者間5例目の移植後、1年間の経過観察を経て国に先進医療の申請をし、保険適用を目指していくと発表していましたが、「関連学会に半年以内に発表し、評価が得られれば、1年以内の申請もあり得る」としています。
また、今後も新たな第三者間の臨床研究を続けることにしています。
臨床研究が一段落したことにより、修復腎移植の早期再開が期待されることから、私たちの会では、修復腎移植の啓発活動に一層力を入れていきたいと思います。ご協力をよろしくお願いいたします。
6例目チェック「OK」 判定確認委
修復腎移植の臨床研究で、第三者間5例目の手術が実施されるのに先立ち、NPO法人移植への理解を求める会は、徳洲会の依頼を受けて、8月20日、松山市内のホテルでレシピエントの選定確認委員会を開きました。座長の吉田亮三理事(愛媛大学法文学部名誉教授)と事務局の河野和博理事、外部委員の近藤俊文・市立宇和島病院名誉院長(内科医)、大岡啓二医師(移植医・泌尿器科医)、野垣康之弁護士の5人の委員全員が出席。徳洲会から送付されたレシピエント候補者の選定順位についてチェックしました。この結果、問題がないことを確認し、同会に報告しました。


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第7回口頭弁論は11月2日
松山地裁 実質的審理開始へ

8月3日、松山地裁で開かれた修復腎移植訴訟の第6回口頭弁論に続き、第7回口頭弁論が、11月2日(火)午後1時30分から、同地裁で開かれます。
 第6回口頭弁論では、争点となっている争訟性の有無について、裁判長が「最終的には判決で判断するが、今後は実体的な審理を進めていく」としました。したがって、今回から、やっと実質的な審理が始まることになります。
 傍聴される会員の皆さんは、午後1時10分に、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。

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修復腎移植推進求める意見書愛媛県議会、全会一致で可決
愛媛県議会は10月8日、9月議会最終日の本会議で、修復腎移植の推進を求める意見書を全会一致で可決しました。都道府県議会で修復腎推進の意見書を可決していただいたのは、昨年3月の香川県、今年3月の宮城県に続いて3県目です。
意見書は、NPO法人移植への理解を求める会が提出した陳情書を受けて、議会で提案、可決されました。内容は、移植腎の大幅な不足のなかで、修復腎移植が、重度の腎臓病に苦しむ患者や透析治療の困難な患者にとって、健康回復への希望になるとしたうえで、国に修復腎移植推進のための環境整備と保険適用を求めています。
移植を待ち望む多くの患者の救済を訴え、修復腎移植の推進活動を続けている私たちにとって、おひざ元の愛媛県議会が全会一致で推進の決議をしてくださったことは、香川県議会や宮城県議会の議決とともに、大きな後押しとなります。また、かたくなに修復腎移植を否定する移植学会の幹部を相手どって、患者有志が起こしている訴訟に対しても、大きなエールとなります。
愛媛県議会の議員の方々のご英断に、心から感謝を申し上げるとともに、修復腎移植の推進について、今後ともご支援をお願いしたいと思います。

……………………………………………………………………………………………………

議発第9号議案
 修復腎移植の推進を求める意見書を次のとおり提出する。
平成22年10月8日
                   提 出 者
                   愛媛県議会議員 寺井 修
                    賛 成 者
                    愛媛県議会議員 河野忠廣
                    同       明比明治
                    同       石川 稔
                    同       泉 圭一
                    同       戒能潤之介
                    同       笹岡博之
同        篠原 実
同       竹田祥一
同        横田弘之
同       横山博幸


愛媛県議会議長 西 原 進 平 様

修復腎移植の推進を求める意見書
わが国では、慢性腎不全のため透析生活を余儀なくされている患者が、平成21年度末で約29万人となっており、毎年1万人程度増え続けている中で、健康的な生活を取り戻したいと願い、根本治療法である腎移植を望んでいる多くの人たちがいる現状にある。
しかし、献腎(提供された死体腎、脳死腎)は、平成21年で190程度と極めて少なく、献腎移植を受けるには、成人で平均15年程度も待たなければならない状況で、ほとんどの人が移植を受けられないまま、精神的にも肉体的にも大きな負担を抱えて生活している。
こうした事情を背景に、移植待機患者を一人でも多く救おうと、治療のために摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植(病気腎移植)が始められ、多くの患者に喜ばれてきたところである。
ところが、日本の移植関連学会は「現時点では医学的妥当性がない」との見解を発表し、厚生労働省においては、臓器移植法の運営指針を一部改正し、修復腎移植については臨床研究の道は残すものの、原則禁止とした。
その後、平成21年1月、厚生労働省は、「いわゆる病腎移植の臨床研究の実施に際し、対象疾患についてはガイドラインにおいて特段制限していない」との通達を都道府県に出し、臨床研究としては再開されたものの、保険適用の見通しは立っておらず、修復腎移植は依然として禁止状態となっている。
移植腎の大幅な不足という状況の中で、修復腎移植の道を開くことは、重度の腎臓病に苦しみ、生命の危機に脅かされている、透析治療が困難な患者にとって、健康回復への希望となるものである。
よって、国におかれては、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。

1 移植を待ち望む患者が一日も早く移植を受けることができるよう、修復腎移植が可能となる環境整備を進めること。
2 臨床研究の成果を踏まえ、修復腎移植の保険適用を認めること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
  平成22年10月8日
                  愛 媛 県 議 会                     
提出先
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 総 務 大 臣
厚生労働大臣


……………………………………………………………………………………………………

                        平成22年8月25日
愛媛県議会議長
 西原 進平様

 陳 情 書
1.件名 
 修復腎移植の推進について
2.要旨
 わが国では、慢性腎不全のため透析生活を余儀なくされている患者が、30万人にも上っているうえ、毎年1万人ずつ増え続けています。その多くの人たちが、健康的な生活を取り戻したいと願い、根治療法である腎移植を望んでいます。
しかし、献腎(提供される死体腎、脳死腎)は年に160程度と極めて少なく、腎移植を受けるには、平均15年も待たなければならないと言われています。そのため、ほとんどの人が移植を受けられないまま、亡くなっています。そこで、移植者の多くは、やむを得ず健康な親族の腎臓提供により、移植(生体腎移植)を受けているというのが現状です。
こうした事情を背景に、ドナー(臓器提供者)に恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、宇和島徳州会病院の万波誠医師らが、治療のために摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植(病気腎移植)を進め、多くの患者に喜ばれてきました。
移植先進国アメリカをはじめ海外の移植関係者は、万波医師らが進めてきた修復腎移植を「ドナー不足を解消する画期的な医療」と絶賛しているほか、オーストラリアの病院などでは、既に修復腎移植を日常的に実施し、大きな成果を上げています。
しかも、わが国では治療のため摘出し捨てられている腎臓が年間1万個余りあり、そのうち2000個前後が移植に利用できると推定されています。これらを生かせば、移植のチャンスは大きく広がるものと期待されています。
ところが、日本の移植関係学会は「現時点では医学的妥当性がない」との見解を発表し、これを受けて厚生労働省も、臓器移植法の運営指針を一部改正し、修復腎移植については臨床研究の道は残すものの、原則禁止としました。
しかしながら、厚労省は昨年1月、一転して患者救済の立場から、修復腎移植の臨床研究を促す通達を全国の都道府県などに出しました。これを受けて徳洲会が同年12月から臨床研究に着手し、保険適用による早期再開を目指しています。ただ、保険適用のめどは、まったく立っておらす、実現の可能性についても予断を許さないところです。
遅れている日本の移植医療を大きく前進させる可能性のある修復腎移植が、原則禁止とされたまま、いまだに再開のめどが立っていないことは、私たち患者には、どう考えても納得できません。
私たちは、移植を望む多くの透析患者が、一日も早く腎移植を受け、健康を回復できるよう、修復腎移植の早期再開を切に願っています。
よって、国及び国会に対し、下記の事項について意見書を提出していただくよう陳情します。



1、臨床研究の成果を踏まえ、修復腎移植の保険適用を認めること
2、移植を待ち望む患者が一日も早く移植を受けることができるよう、環境整備を
   進めること

NPO移植への理解を求める会
                       代表 向田 陽二

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6月30日に松山市で開かれた平成22年度えひめ移植者の会の総会・記念講演会で、近藤先生が「どうなる日本の移植医療」をテーマにご講演されました。
興味深いお話でしたので、先生に要旨をお願いしました。ご紹介します。


「どうなる日本の移植」
――市立宇和島病院名誉院長 近藤 俊文
 
           
 2009年、WHOは移植ツーリズム禁止の決議をするはずであったが、新型インフルエンザ騒ぎで、決議は延期になった。ところが、日本代表は、しつこく同決議の執行を迫った。だがEUの反対で押し切られ、決議は1年延期された。それでも日本政府は、めでたく、外圧に押されてでも、念願の臓器移植法の改訂を果たした。あれだけ、しつこく脳死に反対していたメディアも不思議なことに、大騒ぎをやらかさなかった。コンセンサスとやらは、どこにいったのだろうかと、逆に心配になる。
 かくて、めでたく移植鎖国日本は開国したが、さてこれから、日本の臓器移植はどうなるのか。
 ▼脳死提供10倍は増える?
 関係者たちは、脳死提供が10倍くらいは増えるのじゃないかと予測している。たぶん、それぐらいはいくはずである。問題は、小児、子供の心移植の需要をどの程度解決できるかである。
 もう一つ問題がある。移植患者のほとんどを占める腎移植はどうなるのか。脳死提供が10倍になるのなら、腎移植は20倍に増えることになる。年間、100例を大きく超えることが期待できよう。
 すると、どうなるか。移植を希望される方が増えるのである。ここで、過去の経緯を振り返ってみるのが、参考になるだろう。
 腎移植が軌道に乗り始めた1978年には、透析患者の44・4%が移植を希望して、登録された。が、腎移植の夢がはかなく消えた2008年には、なんと4%しか登録されていない。登録しても、移植を受けるまでに15年くらいかかり、それまでに8割弱は死んでしまうからである。
 ▼30万人に達した透析患者
 今、透析で生きている患者さんは30万人に達する。ある試算では、関連費用も入れると、1兆8,000億もの費用がかかっているという。
 それはともかく、先進国なみの法改定が、先進国なみの腎移植需要を生んだらどうなるか。つまり、1978年ころの期待をわが国の透析患者さんが持つと仮定すると、13万人の透析患者さんが待機リストに登場することとなる。まあ、話半分としても、7万人である。今、アメリカの腎移植待機リストには8万人が待機している。透析患者さんの数からだけで推計すると、人口比でアメリカ以上になりそうである。
 移植先進国の最大の課題は、脳死提供臓器の不足である。日本もこの問題に直面するはずである。その解決策は? いろいろ、各国で模索をしてきた。アメリカ、特に共和党筋では、アルトゥルーイズム(善意依存主義)は限界に達しているので、臓器マーケット論を主張しているが、抵抗も強い。しかし、見事に成功している国もある。スペイン、イラン、フィンランドなどである。
 ▼脳死提供世界一のスペイン
 スペインは世界一、脳死臓器提供率が高い。まず、移植法が「みなし同意・オプティング・アウト」であり、拒否しなければ、同意したと見なされる方式である。全国的なOPO(臓器獲得機構)が政府で運営されていて、臓器獲得の第一線に立つのは医師であり、かれらは財政的にも優遇され、優秀な医師が希望する。徹底的な教育がOPO関連の医師や看護婦に施される。臓器提供病院のICUは、常に臓器提供可能な患者さんがいないかとの調査を受ける。提供できた病院やOPOは財政的にも優遇される。7年間、この方式でやってみて、待機患者は事実上無くなったといわれる。
 イランでは、患者や同調者が共同組合のようなNPOの公的機関をつくる。レシピエントはこの機関にお金を支払い、移植を受ける。ドナーはこの機関から報酬を得る。すべては、自発意志によって行われ、強制や搾取の可能性は排除されている。レシピエントの半数は貧窮者という。最貧困のアフガン難民でもレシピエントになっているという。イスラム教の相互扶助思想が根本にあるらしい。
 ▼議論の余地ない修復腎利用
 透析天国のわが国の腎移植が、法改定で、どのような歩みを見せるのか、ひとえに日本政府、厚労省の今後の政策による。いまから、アメリカなみのOPOシステムを構築するのには、莫大な費用が必要となる。移植病院、臓器提供病院の整備・補助も必要。移植医の養成にも資本をつぎ込む必要がある。要するに、一から出直さなければなるまい。
 果たしてそこまでの覚悟があるのか。移植ツーリズムで、各国の矢面に立たされるのを避けるだけで、目的は果たしたとして、頬被りになるような気がするのは、老人特有のわが僻みであろうか。
さて、ここで登場するのが修復腎移植である。無理をして、法を改正しても脳死腎は200まで出れば、大成功である。が、修復腎をうまく利用できれば、その10倍くらいの腎臓利用が可能である。もはや、議論の余地はないと思う。



会報第5号  
(通算21号)2010年
10月22日(金)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943
郵便振替01640-9-60827 NPO法人移植への理解を求める会


# by shufukujin-kaihou | 2010-10-22 17:19 | NPO法人会報第5号(21号) 

22.10.10緊急報告



22.10.10緊急報告

修復腎移植推進の意見書を愛媛県議会が可決


愛媛県議会は10月8日、9月議会最終日の本会議で、修復腎移植の推進を求める意見書を全会一致で可決しました。都道府県議会で修復腎推進の意見書を可決していただいたのは、昨年3月の香川県、今年3月の宮城県に続いて3県目です。

意見書は、NPO法人移植への理解を求める会が提出した陳情書を受けて、議会で提案、可決されました。内容は、移植腎の大幅な不足のなかで、修復腎移植が、重度の腎臓病に苦しむ患者や透析治療の困難な患者にとって、健康回復への希望になるとしたうえで、国に修復腎移植推進のための環境整備と保険適用を求めています。

移植を待ち望む多くの患者の救済を訴え、修復腎移植の推進活動を続けている私たちにとって、おひざ元の愛媛県議会が全会一致で推進の決議をしてくださったことは、香川県議会や宮城県議会の議決とともに、大きな後押しとなります。また、かたくなに修復腎移植を否定する移植学会の幹部を相手どって、患者有志が起こしている訴訟に対しても、大きなエールとなります。

愛媛県議会の議員の方々のご英断に、心から感謝を申し上げるとともに、修復腎移植の推進について、今後ともご支援をよろしくお願いしたいと思います。
 
NPO法人移植への理解を求める会
理事長 向 田  陽 二




陳情書及び修復腎移植の推進を求める意見書は下記のとおり



議発第9号議案

修復腎移植の推進を求める意見書を次のとおり提出する。

平成22年10月8日

            提 出 者
             愛媛県議会議員 寺井 修
             賛 成 者
              愛媛県議会議員 河野忠廣
              同       明比明治
              同       石川 稔
              同       泉 圭一
              同       戒能潤之介
              同       笹岡博之
              同       篠原 実
              同       竹田祥一
              同       横田弘之
              同       横山博幸

愛媛県議会議長 西 原 進 平 様

修復腎移植の推進を求める意見書

わが国では、慢性腎不全のため透析生活を余儀なくされている患者が、平成21年度末で約29万人となっており、毎年1万人程度増え続けている中で、健康的な生活を取り戻したいと願い、根本治療法である腎移植を望んでいる多くの人たちがいる現状にある。

しかし、献腎(提供された死体腎、脳死腎)は、平成21年で190程度と極めて少なく、献腎移植を受けるには、成人で平均15年程度も待たなければならない状況で、ほとんどの人が移植を受けられないまま、精神的にも肉体的にも大きな負担を抱えて生活している。

こうした事情を背景に、移植待機患者を一人でも多く救おうと、治療のために摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植(病気腎移植)が始められ、多くの患者に喜ばれてきたところである。

ところが、日本の移植関連学会は「現時点では医学的妥当性がない」との見解を発表し、厚生労働省においては、臓器移植法の運営指針を一部改正し、修復腎移植については臨床研究の道は残すものの、原則禁止とした。

その後、平成21年1月、厚生労働省は、「いわゆる病腎移植の臨床研究の実施に際し、対象疾患についてはガイドラインにおいて特段制限していない」との通達を都道府県に出し、臨床研究としては再開されたものの、保険適用の見通しは立っておらず、修復腎移植は依然として禁止状態となっている。

移植腎の大幅な不足という状況の中で、修復腎移植の道を開くことは、重度の腎臓病に苦しみ、生命の危機に脅かされている、透析治療が困難な患者にとって、健康回復への希望となるものである。

よって、国におかれては、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。



1 移植を待ち望む患者が一日も早く移植を受けることができるよう、修復腎移植が可能となる環境整備を進めること。
2 臨床研究の成果を踏まえ、修復腎移植の保険適用を認めること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成22年10月8日
                 愛 媛 県 議 会                   
提出先
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 総 務 大 臣
 厚生労働大臣





平成22年8月25日

愛媛県議会議長
  西原 進平様
 陳 情 書
1.件名 
 修復腎移植の推進について

2.要旨
 わが国では、慢性腎不全のため透析生活を余儀なくされている患者が、30万人にも上っているうえ、毎年1万人ずつ増え続けています。その多くの人たちが、健康的な生活を取り戻したいと願い、根治療法である腎移植を望んでいます。

しかし、献腎(提供される死体腎、脳死腎)は年に160程度と極めて少なく、腎移植を受けるには、平均15年も待たなければならないと言われています。そのため、ほとんどの人が移植を受けられないまま、亡くなっています。そこで、移植者の多くは、やむを得ず健康な親族の腎臓提供により、移植(生体腎移植)を受けているというのがが現状です。

こうした事情を背景に、ドナー(臓器提供者)に恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、宇和島徳州会病院の万波誠医師らが、治療のために摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植(病気腎移植)を進め、多くの患者に喜ばれてきました。

移植先進国アメリカをはじめ海外の移植関係者は、万波医師らが進めてきた修復腎移植を「ドナー不足を解消する画期的な医療」と絶賛しているほか、オーストラリアの病院などでは、既に修復腎移植を日常的に実施し、大きな成果を上げています。

しかも、わが国では治療のため摘出し捨てられている腎臓が年間1万個余りあり、そのうち2000個前後が移植に利用できると推定されています。これらを生かせば、移植のチャンスは大きく広がるものと期待されています。

ところが、日本の移植関係学会は「現時点では医学的妥当性がない」との見解を発表し、これを受けて厚生労働省も、臓器移植法の運営指針を一部改正し、修復腎移植については臨床研究の道は残すものの、原則禁止としました。

しかしながら、厚労省は昨年1月、一転して患者救済の立場から、修復腎移植の臨床研究を促す通達を全国の都道府県などに出しました。これを受けて徳洲会が同年12月から臨床研究に着手し、保険適用による早期再開を目指しています。ただ、保険適用のめどは、まったく立っておらす、実現の可能性についても予断を許さないところです。

遅れている日本の移植医療を大きく前進させる可能性のある修復腎移植が、原則禁止とされたまま、いまだに再開のめどが立っていないことは、私たち患者には、どう考えても納得できません。
私たちは、移植を望む多くの透析患者が、一日も早く腎移植を受け、健康を回復できるよう、修復腎移植の早期再開を切に願っています。

よって、国及び国会に対し、下記の事項について意見書を提出していただくよう陳情します。



1、臨床研究の成果を踏まえ、修復腎移植の保険適用を認めること
2、移植を待ち望む患者が一日も早く移植を受けることができるよう、環境整備を
   進めること

              NPO移植への理解を求める会
                       代表 向田 陽二






# by shufukujin-kaihou | 2010-10-11 19:45 | 22.10.10緊急報告 

NPO法人会報第4号(第20号)

NPO法人移植への理解を求める会 会報第4号

        
修復腎移植 法的に問題ない
第2回総会と記念講演会開く 
小林先生(法学博士)が強調


NPO法人移植への理解を求める会は5月30日(土)、宇和島市の総合福祉センターで、第2回総会と記念講演会を開きました。向田陽二理事長と顧問の近藤俊文先生(市立宇和島病院名誉院長)のあいさつに続いて、明治大学大学院法学研究科講師の小川公夫先生(法学博士)が「修復腎移植の正当化と可能性」をテーマに講演され、会員ら100人余りが熱心に耳を傾けました。
講演で小林先生は、修復腎移植の正当性について、「法的にはどこから見ても、問題ない」と指摘されました。その理由として①移植もがんの修復も、既存の手術であり、修復腎移植はその複合的手術である②手術を受けないと命が助からないという、患者にとっての緊急性がある③移植のほかに、患者が助かる方法がないーことを挙げられました。修復腎移植の早期再開を願う私たちにとって、大変心強いお話でした。

修復腎移植の推進アピール
臨床試験受けた患者さん3人


講演の後、宇和島徳洲会で修復腎移植臨床研究の手術を受けた男女3人のレシピエントの方々が登壇し、それぞれ、修復腎移植を受けて元気になった喜びを語るとともに、「修復腎移植によって一人でも多くの人が元気になってほしい」と、早期再開を訴えました。

修復腎移植特区申請など決める 総会

記念講演会に先立ち、同日午前11時から開かれた総会(理事と正会員約20人が参加)では、昨年度の活動報告、会計報告や今年度の活動計画、予算案などを審議、いずれも原案通り可決しました。事業計画では、中四国を中心とする複数県(愛媛、香川、広島県)をエリアとした移植特区の申請(提出先は内閣府)や、修復腎移植PR用リーフレットの作成などを決めました。
移植特区は、エリア内で修復腎移植の臨床研究を保険診療として行えるようにし、より多くの病院の参加を容易にすることで、結果的に早期の保険適用を実現するのが狙いです。
提案書には1)特区内での修復腎移植は保険診療を認める2)各県臓器バンクが連携し、腎提供施設と特区内の腎移植施設のネットワークを構築する3)各県配置の移植コーディネーターによるレシピエント(移植を受ける人)の選定や、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)の第三者確認の支援などが盛り込まれています。

 理事長あいさつ 
                                 
本日は、皆さま、ご多忙のなか、私たちの会の第2回総会記念講演会に、多数、ご参加いただき、まことにありがとうございます。
 とりわけ、講師の小林先生には、本日の記念講演を。また地元宇和島市のコーラスグループの皆さんには記念演奏を、それぞれご快諾いただき、心から感謝を申し上げます。
私たちの会は、宇和島徳洲会病院の万波誠先生らが進めてこられた修復腎移植が一日も早く一般医療として定着し、移植を待ち望む患者さんが、一人でも多く救われることを願って、活動を続けています。
昨年6月には、NPO法人として、活動を再スタートし、1年がたちました。本日、第2回総会と記念講演会を開催することができるのも、皆さまの多大のご支援、ご協力のおかげです。心からお礼を申し上げます。
さて、修復腎移植の保険適用に向けて、待望の臨床研究が、昨年12月、徳洲会宇和島病院でスタートし、今月17日には早くも4例目の移植が行われました。2例目の夫婦間移植については、奥さんから修復腎の提供を受けたご主人が、入院中に心不全で亡くなられるというご不幸があり、大変、残念な思いをしていますが、他の3例については、経過は順調と聞いています。
これらの臨床研究の積み重ねによって、早期に修復腎移植の保険適用の道が開かれ、るものと、私たちは大きな期待を寄せています。
また患者原告団が、日本移植学会幹部を相手取って、松山地裁に提訴している裁判も、同時に進んでおり、次回の8月3日の口頭弁論では、松山地裁が何らかの方針を出すものと思われます。修復腎移植を推進する活動の一つとして、引き続き、会では、この裁判を全面的にバックアップしていく予定です。
私たちは、修復腎移植が一般医療として、定着するまで、粘り強い活動を続けていくつもりですので、今後とも一層のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
本日は、ありがとうございました。
 □                                     

6月に移植特区申請 求める会

NPO法人移植への理解を求め会は6月30日、内閣官房が窓口となって募集している「特区、地域再生集中受付」に対し、修復腎移植に関する特区の申請を行い、受理されました。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


臨床研究次々 5例目実施
7月24日 宇和島徳洲会病院
医療法人徳洲会(本部・東京)は、7月24日、宇和島徳洲会病院で臨床研究として再開している修復腎移植の5例目の手術を実施しました。第三者間では4例目です。徳洲会が同日、同病院で開いた記者会見で発表しました。
それによると、ドナーは愛媛県内の60代の男性、レシピエントは愛媛県内の60代の女性です。手術の経過は順調ということです。女性は約15年前に市立宇和島病院で親族間の生体腎移植を受けましたが、4年前から透析を再開していました。
この臨床研究では、3月に夫婦間で移植を受けた男性が亡くなった折に、遺族の希望で病理解剖できなかったことを受け、今後は、死亡時の解剖やCT撮影への同意を遺族に求めることを決めています。ただし、不同意の場合でも手術は実施し、遺族の意思を尊重するとのことです。
徳洲会では、親族間、第三者間の臨床研究をそれぞれ5例終えれば、1年間の経過観察の後、先進医療として保険が適用されるよう申請することにしています。

5例目も順位問題なし 判定確認委

修復腎移植の臨床研究5例目の手術に先立ち、NPO法人移植への理解を求める会は、徳洲会の依頼を受けて、7月21日、松山市内のホテルでレシピエントの選定確認委員会を開きました。座長の吉田亮三理事(愛媛大学法文学部名誉教授)と事務局の河野和博理事、外部委員の近藤俊文・市立宇和島病院名誉院長(内科医)、大岡啓二医師(移植医・泌尿器科医)、野垣康之弁護士の5人の委員全員が出席。徳洲会から送付されたレシピエント候補者の選定順位についてチェックしました。この結果、問題がないことを確認し、同会に報告しました。

¬¬

第6回口頭弁論は8月3日
松山地裁での修復腎移植訴訟
5月11日の修復腎移植訴訟第5回口頭弁論に続き、第6回口頭弁論が8月3日(火)午後1時半から、松山地裁で開かれます。
 傍聴を希望される皆さんは、午後1時15分、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。30㍍ほど行進した後、入廷します。

 訴訟メモ                                    
<原 告>
野村正良(原告団長、修復腎移植者)、向田陽二(移植への理解を求める会理事長、生体腎移植者)、田中早苗(修復腎移植者)、二宮美智代(腎移植経験者)=以上愛媛県=、藤村和義(透析患者)=広島県=、花岡淳吾(同)=岐阜県=、長谷川フヂヨ(患者遺族、故長谷川博さん<透析者>の母)=香川県=の皆さん計7人。

<弁護団>
薦田伸夫、岡林義幸、山口直樹=以上松山市=、林秀信(弁護団長、修復腎移植者)、光成卓明、東隆司=以上岡山市=の各弁護士の計6人。

<被 告>
田中紘一前理事長、大島伸一前副理事長、寺岡慧理事長、高原史郎副理事長と相川厚理事の計5人。

<訴訟の目的>
修復腎移植を否定する学会幹部らの不法性と、修復腎移植の正当性を明らかにする。

<訴状の骨子>
学会幹部らに対し「修復腎移植医療の正当性の判断に当たって、その意見が社会的影響力を有する立場にある移植医療、泌尿器系医療などの専門家であり、かつ関係学会の幹部の地位にある者が、修復腎移植に関して、真実と異なり、もしくは真実を歪曲した不利な事実、意見を社会、関係する官庁、議員、学会、報道機関などに流布させる行為は、民法上の不法行為における『違法な侵害行為』に該当するものである」としている。

 お知らせ                                  
「修復腎移植の背景と経過」テーマに
8月29日 高松で腎移植勉強会
西先生(香川労災病院)が講演


 香腎協移植部の主催による第16回腎臓移植に関する勉強会が、柿の通り、8月29日(日)、高松市で開かれ、万波先生らとともに修復腎移植を進めてこられた西光雄先生(香川労災病院泌尿器科部長)の講演「修復腎移植の背景と経過」があります。、

と き 8月29日(日)午後1時半~3時半
ところ 香川県社会福祉総合センター 6階研修室
      香川県高松市番町一丁目10番35号(高松赤十字病院斜め東)
       電話087-835-3334
内 容 講演「病気腎移植の背景と経過」
     講師 独立行政法人労働者健康福祉機構 
香川労災病院泌尿器科部長 西 光雄 先生
     特別講演「臓器移植法改正について」
     講師 (財)香川いのちのリレー財団 
       臓器移植コーディネーター 藤本 純子 氏
    体験発表 腎移植者
参加費 無 料

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  
広がる修復腎移植推進の輪
宮城県議会が意見書採択
香川に続け 福島・山形も検討中
宮城県議会は3月17日、修復腎移植の推進を求める意見書を満場一致で採択。衆参両院議長、内閣総理大臣、衆参両院議長、厚生労働大臣などに提出しました。この意見書は、今野(こんの)隆吉県議が発起人となり、超党派の議員60人が参加する「移植への理解を求める県議の会」(会長・柏佑整県議)がまとめたそうです。
今野県議は1年ほど前から透析を導入していたこともあり、林秀信弁護士(修復腎移植訴訟弁護団長)の著書「修復腎移植の闘いと未来」を読んで、修復腎移植の必要性を痛感。香川県議会が昨年3月、いち早く意見書を採択していることも知り、思い立ったということです。今野県議は、東北各県の県議会にも意見書採択を呼びかけており、福島県と山形県の県議会は、それぞれ9月議会での採択を検討中とのことです。東北各県で修復腎移植推進の輪が着実に広がっています。
(今野県議は今年5月、宇和島徳洲会病院で親族間の生体腎移植を受け、健康を回復。現在、元気で議会活動を続けておられます)

修復腎移植の推進を求める意見書

我が国で慢性透析療法を受けている患者は、平成二十一年末現在で約三十万人となっており、毎年一万人前後増え続けている。
 一たん、慢性透析に陥ると、週三回、四~五時間に及ぶ透析治療を生涯受け続けなければならず、精神的にも肉体的にも相当な負担がかかり、日常生活に大きな支障を来すこととなる。
 透析治療を受ける患者の多くは、根本的な治療法である腎移植を望んでおり、現在、社団法人日本臓器移植ネットワークに腎移植を希望する登録者は一万二千人に上っている。
 しかし、我が国における腎移植は平成十八年に千百三十六例と初めて千例を超えたものの、欧米諸国に比べ極端に少なく、人口百万人当たりの移植数は欧米諸国の十数%~二十数%程度である。とりわけ、献腎・脳死体腎の移植数は二百例に満たず、人口百万人当たりの移植数は欧米諸国の二~五%程度にすぎない。
 このような事情を背景に、臓器提供者に恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、治療のため摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植が始まった。
 ところが、平成十九年七月、厚生労働省においては、臓器移植法の運営方針を一部改正し、修復腎移植については臨床研究の道は残すこととしたものの、原則禁止としたところである。
 移植腎の大幅な不足という状況の中で、修復腎移植の道を開くことは、重度の腎臓病に苦しみ生命の危機に脅かされている透析治療が困難な患者の方々にとって、健康回復への希望となるものである。
 よって、国においては、移植待機患者が一日も早く移植を受けることができるよう、修復腎移植が可能となるための環境整備を早急に行うよう強く要望する。
 右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月17日
          宮城県議会議長 畠山 和純
参議院議長 あて
内閣総理大臣                 
内閣閣法第九条の第一順位指定大臣(副総理)
厚生労働大臣




会報第4号  
(通算20号)2010年
7月30日(金)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943


# by shufukujin-kaihou | 2010-07-30 19:25 | NPO法人会報第4号(20号) 

22.5.17 緊急報告(訃報)

22.5.17 緊急報告

修復腎移植の臨床研究2例目
夫婦間移植の患者さんが死亡


大変残念なご報告をしなければなりません。宇和島徳洲会病院で進められている修復腎移植の臨床研究2例目、夫婦間移植の臨床研究では1例目の患者さんが16日朝、亡くなられました。翌17日朝、同病院で開いた記者会見で、徳洲会が発表しました。
  
それによると、亡くなられたのは、3月に、腎がん患者の奥さんから修復した腎臓の移植を受けた50代のご主人で、死因は不整脈を原因とする心不全とみられるとのことです。移植手術と死亡の因果関係は薄いそうです。

ご遺族の深い悲しみをお察し申し上げますともに、亡くなられたご主人のご冥福を心からお祈りいたします。


2010年5月17日

                 NPO法人移植への理解を求める会
                    理事長 向田 陽二







# by shufukujin-kaihou | 2010-05-17 22:20 | 22.5.17緊急報告(訃報) 

NPO法人会報第3号(19号)

NPO法人移植への理解を求める会 会報第3号
        
修復腎移植の保険適用へ
臨床研究 早くも4例目

4月27日 宇和島徳洲会病院

修復腎移植を一般医療として定着させるため、医療法人徳洲会(本部・東京)が、昨年暮れ、宇和島徳洲会病院で臨床研究をスタートさせましたが、4月27日、早くも4例目が、同病院で実施されました。臨床研究の責任者で、東京西徳洲会病院顧問の小川由英先生が、同日、同病院での記者会見で発表しました。
それによると、ドナーは同病院の患者さんで70代の男性、レシピエントは60代の愛媛県内の女性です。前回と同様、光畑直喜先生(呉共済病院泌尿器科部長)らのチームが、ドナーの腎臓摘出手術とがん細胞切除を実施。その腎臓を、万波誠先生(宇和島徳洲会病院泌尿器科部長・副院長)らのチームが修復し、レシピエントに移植しました。手術の経過は順調ということです。
徳洲会は、今秋までに他人間の移植と親族間の移植を5例ずつ実施し、高度先進医療として保険適用を申請する考えを明らかにしています。

私たちは、臨床研究の着実な積み重ねによって、修復腎移植の保健適用の道が開け、早期に日常的医療として定着し、一日千秋の思いで移植を待つ多くの患者さんが救われるものと、大きな期待を寄せています。
私たちは今後とも、修復腎移植の推進活動に積極的に取り組むとともに、修復腎移植への理解を広く訴えていきたいと思います。皆さまの一層のご支援とご協力をお願いいたします。

レシピエントの順位決定
判定確認委「問題なし」


修復腎移植の臨床研究4例目の実施に先立ち、NPO法人移植への理解を求める会は、徳洲会の依頼を受けて、4月20日、松山市内のホテルでレシピエントの選定確認委員会を開きました。座長の吉田亮三理事(愛媛大学法文学部教授)と事務局の河野和博理事、外部委員の求める会顧問、大岡啓二医師(移植医・泌尿器科医)、野垣康之弁護士の5人の委員全員が出席=近藤俊文・市立宇和島病院名誉院長(内科医)は委任状提出=。徳洲会から送付された5人のレシピエント候補者の選定順位について、点数化などに誤りがないかどうかをチェックしました。その結果、問題がないことを確認し、同会に報告しました。

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5月30日 宇和島で
第2回総会と記念講演会

講師は小林先生(明治大学大学院講師)

NPO法人移植への理解を求める会は5月30日、宇和島市住吉1丁目の市総合福祉センター4階ホールで、第2回総会と記念講演会を開きます。記念講演会では明治大学法科大学院講師(法学博士)で文筆家、作家の小林公夫先生にご講演をいただきます。テーマは「修復腎移植の正当化と可能性」(仮)です。

小林先生は、修復腎移植について、これまで「「病腎移植」の正当化と可能性(1)(2)」(法律時報)、「「修復腎移植」への法学・医学からのアプローチ(1)(2)(3)」(日本医事新報)などの論文を発表されています。ご期待ください。

 当日は午前11時から総会(理事と正会員のみ)、午後1時から記念講演会となります。多数のご参加をお待ちしています。

▽宇和島市総合福祉センター(JR宇和島駅から宇和島港方面へ徒歩約10分)
   TEL 0895-23-3711 

                                   
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第5回口頭弁論は5月11日

今年1月、松山地裁で開かれた修復腎移植訴訟の第4回口頭弁論に続き、第5回口頭弁論が、5月11日(火)午後1時10分から、同地裁で開かれます。
 弁護団長の林秀信先生は「今回から、裁判官が全員代わり、最初に印象を持つ大事な裁判となりますので、ぜひ多くの方の傍聴をお願いいたします」と、呼びかけています。
 傍聴される会員の皆さんは、午後0時50分に、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。

 訴訟メモ                                    
<原 告>
野村正良(原告団長、修復腎移植者)、向田陽二(移植への理解を求める会理事長、生体腎移植者)、田中早苗(移植経験者、透析者)二宮美智代(同)=以上愛媛県=、藤村和義(透析患者)=広島県=、花岡淳吾(同)=岐阜県=、長谷川フヂヨ(患者遺族、故長谷川博さん<透析者>の母)=香川県=の皆さん計7人。

<弁護団>
薦田伸夫、岡林義幸、山口直樹=以上松山市=、林秀信(弁護団長、修復腎移植者)、光成卓明、東隆司=以上岡山市=の各弁護士の計6人。

<被 告>
田中紘一前理事長、大島伸一前副理事長、寺岡慧理事長、高原史郎副理事長と相川厚理事の計5人。

<訴訟の目的>
修復腎移植を否定する学会幹部らの不法性と、修復腎移植の正当性を明らかにする。

<訴状の骨子>
学会幹部らに対し「修復腎移植医療の正当性の判断に当たって、その意見が社会的影響力を有する立場にある移植医療、泌尿器系医療などの専門家であり、かつ関係学会の幹部の地位にある者が、修復腎移植に関して、真実と異なり、もしくは真実を歪曲した不利な事実、意見を社会、関係する官庁、議員、学会、報道機関などに流布させる行為は、民法上の不法行為における『違法な侵害行為』に該当するものである」としている。



論文紹介                                  
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の粟屋剛先生(生命倫理学)が、病腎(修復腎)移植と患者の意思決定権についてまとめた論文(抜き刷り)を、このほど、私たちの会にお送りくださいました。
論文によると、患者の意思決定権は、医学的妥当性に優先するとしたうえで、病腎移植の場合も、医学的妥当性がなくても、患者が説明をきちんと受けて、納得、同意(承諾)していれば、すなわちインフォームド・コンセントがあれば、原則的には問題ないと説いています。また、仮に高いリスクがあっても、患者が望めば、同様に、その意思が優先されるとしています。私たちの会の運動を大きく後押ししてくれる論文で、あらためて私たちを勇気づけてくれます。全文を、以下の通り、ご紹介させていただきます。


病腎移植の「医学的妥当性」と患者の自己決定
――生命倫理の視点から――
岡山大学大学院医学歯学薬学総合研究科 粟屋 剛教授


はじめに
 病腎移植は「医学的妥当性がない」という理由で否定されてしまう(倫理的に正当化されない)ものであろうか。「患者の自己決定」という視点からは、むしろ病腎移植、とりわけそのコンセプトは肯定されそうである。
 この「患者の自己決定」という考え方は、米国流の生命倫理(バイオエシックス)の中核概念である。現在、日本でも「患者の自己決定(権)」は医療のさまざな場面で定着しつつある。なお、いわゆる「インフォームド・コンセント」は、まさに患者の自己決定権を担保するものである。
本稿では、この「患者の自己決定」という視点からは、病腎移植のコンセプトは肯定されうる(倫理的に正当化されうる)ということを述べてみたい。なお病腎移植のコンセプトは、「廃物利用―臓器のリサイクルー」という経済学的な視点からも支持されうるが、その点の検討はおく。
 ここで一点、お断りしておくことがある。私は、いずれの当事者とも利害関係があるわけではない。もちろん、他意もない。一介の生命倫理学者として、論理と倫理に従って、意見を述べるのみである。

摘出患者の自己決定
 病腎、たとえば、癌の腎臓の全摘処置に医学的妥当性があるか否かはケースバイケースである。では、医学的妥当性がない場合、その処置は否定される(倫理的に正当化されない)のであろうか。医学的妥当性がなくても、摘出患者がそのことの説明をきちんと受けて納得、同意(承諾)していれば、すなわちインフォームド・コンセントがあれば、原則的には問題がないのではないか。これはまさに患者の自己決定権の問題である。
なお、病腎の全摘処置に医学的妥当性があっても、患者の同意(承諾)がなければ、緊急の場合を除いて、その処置は倫理的に正当化されないことに注意すべきである(これがいわゆる専断的治療行為)。さらには付言すれば、医学的妥当性がないのにあると説明して患者の同意(承諾)を得る行為は、患者の自己決定権を侵害するものであり、当然ながら倫理的に正当化されない。

移植患者の自己決定
一般論として、「ある医学的処置による治癒の見込みがなければその処置は医学的妥当性がない」とはいえないだろう。治癒なくしても延命の可能性やQOLの改善の可能性があれば医学的妥当性はある、といわなければならない。では、例えば提供された腎臓が癌で、移植後再発の可能性がある(高い)場合、そのような癌の腎臓の移植は医学的妥当性がないといえるだろうか。たとえ一時的にでもQOLの改善があるなら医学的妥当性がありといえなくもなさそうだが、一般には「医学的妥当性なし」と判断されるだろう。ここではそれを前提にする。
では、病腎、たとえば癌の腎臓の移植は医学的妥当性がないことを理由に否定される(倫理的に正当化されない)のであろうか。そうではない。医学的妥当性がなくても、移植患者がそのことの説明をきちんと受けて納得、同意(承諾)していれば、すなわちインフォームド・コンセントがあれば、原則的には問題がないと考えられる。たとえば数十%の確率で癌が再発するかもしれないが、患者が、「苦しい透析から逃れるためにあえて移植を選択する」という場合、その患者の意思が優先されなければならないだろう。これもまさに自己決定の問題である。ここではもちろん、患者がリスクを引き受ける。患者にとっては、一種の賭けの要素があるだろう。なお、医師の中には自己の信念からそのような移植医はしたくない(してはならない)と考える人もいるかもしれないが、もちろん、そのような医師はこのような移植を強制されることはないのである。
なお、個々の病腎移植について、「実際に癌が再発しないからその病腎移植が正当化される」というわけではないことに注意しなければならない。また病腎移植一般について、「癌の再発の可能性がない(あるいは低い)から病腎移植一般が正当化される」というわけでもないことに注意しなければならない(もちろん、再発しないに越したことはないが)。個々の病腎移植において、仮に癌が再発したとしても、また病腎移植一般について癌が再発する可能性がある(あるいは高い)としても、前述のようなインフォームド・コンセントがあればそれらは正当化されるのである。

医療パターナリズム
以上のように、「患者の自己決定」という視点からは、医学的妥当性がないという理由によって病腎移植のコンセプトを否定することはできないと考えられる。かつてわが国の最高裁は、エホバ信者輸血拒否(東大医科研)事件において、当該輸血処置に医学的妥当性があるにもかかわらず、患者の自己決定(正確には「意思決定」)を優先させて損害賠償請求を認めた。私は、医療のあらゆる分野において、究極的には、「医学的妥当性」よりも患者の自己決定(権)が優先すると考える必要があると思う。医学的妥当性がないという理由で患者の自己決定(権)を等閑視するのは残念ながら、医療パターナリズムといわざるをえないだろう。
米国の生命倫理(バイオエシックス)は、患者の自己決定権を武器に医療パターナリズムと闘ってきた。もちろん、移植医療を含めて、医療においてパターナリズムが全面否定されるいわれはない。それが必要な場面があるのは間違いない。しかしながら、基本的には、パターナリズムは自己決定権に道を譲らなければならない。病腎移植においても、まさにそうである。

おわりに
 大切なのは、常に何が真の倫理かを問うことである。形式論に終始していては、角を矯めて牛を殺すことになりかねない。医師の職業倫理の根幹は苦しんでいる患者を救うことである。医学的妥当性などがないことなどを理由に病腎移植の道を閉ざして救えるはずの患者を救わないとすれば、それが果たして真の倫理といえるかどうか。
    <東京医学社「成人病と習慣病37巻17号」(2007年12月)から>


会報第3号  
(通算19号)2010年
5月9日(日)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943


# by shufukujin-kaihou | 2010-05-08 09:37 | NPO法人会報第3号(19号) 

22.4.27 緊急報告 修復腎移植・4例目実施


緊急報告

修復腎移植の臨床研究
宇和島徳洲会病院で4例目実施


修復腎移植を一般医療として定着させるため、医療法人徳洲会(本部・東京)が、昨年暮れ、臨床研究を宇和島徳洲会病院でスタートさせましたが、4月27日、早くも4例目の臨床研究が、同病院で実施され、同日午後同病院で開かれた記者会見で、徳洲会本部が発表しました。

それによると、ドナーは同病院の患者さんで70代の男性、レシピエントは60代の愛媛県の女性です。前回と同様、光畑直喜先生(呉共済病院泌尿器科部長)らのチームが、ドナーの腎臓摘出手術とがん細胞切除を実施。その腎臓を、万波誠先生(宇和島徳洲会病院泌尿器科部長・副院長)らのチームが修復し、レシピエントに移植しました。手術の経過は順調ということです。
徳洲会は、今秋までに他人間の移植と親族間の移植を5例ずつ実施し、高度先進医療として保険適用を申請する考えを明らかにしています。

私たちは、臨床研究の着実な積み重ねによって、修復腎移植の保健適用の道が開け、早期に日常的医療として定着し、移植のチャンスに恵まれない多くの患者さんが救われるものと、大きな期待を寄せています。

私たちは今後とも、修復腎移植の推進活動に積極的に取り組むとともに、修復腎移植への理解を広く訴えていきたいと思います。皆さまの一層のご支援とご協力をお願いいたします。

2010年4月27日
            NPO法人移植への理解を求める会
              理事長 向田 陽二



徳洲会グループにおける修復腎(病腎)に関する臨床研究
第三者間修復腎移植 第3例目の実施について

医療法人徳洲会 東京西徳洲会病院 
修復腎移植臨床研究責任者 小川由英





 修復腎移植(病腎移植)第三者間の臨床研究が昨年7月15日に開催された第35回徳洲会グループ共同倫理委員会において審議され、条件付きで承認された。その後、米国のClinicalTrials.Gov(国立国会図書館内)への登録、我が国の大学医療情報ネットワーク(UMIN)、日本医師会の治験促進センターに登録後、昨年10月から本研究のレシピエント登録を開始し、現在までに43名が修復腎移植を希望して登録していた。昨年12月30日に第一例(第三者間)、今年3月3日に第2例目(親族間)、4月6日に第3例目の修復腎移植(第三者間)を実施している。この度、第4例目の修復腎移植(第三者間)を実施したので、経過を報告する。

ドナーの情報
 本研究参加の宇和島徳洲会病院にて、血尿を主訴として受診された70代の患者にCT撮影を実施したところ、小径腎腫瘍(2.0×2.0×2.0)と診断された。病状と部分切除などの治療方法の選択肢を説明した結果、腎摘出術が選択された。その後、本臨床研究の参加について同意説明を行った結果、患者様より同意が得られた。直ちに、東京西徳洲会病院内にある移植事務室へのドナー仮登録を行った。宇和島徳洲会病院の倫理委員会において、腎摘出術及び腎摘出に至る手順について確認.検討がなされ、承認された。その結果を受け、移植事務室への本登録を実施した。本登録完了を待って、移植病院である宇和島徳洲会病院にてリンパ球クロスマッチ検査を実施した。

レシピエントに関して
 移植事務室ではドナーの仮登録後、ABO血液型の一致したレシピエント5名の中から候補順位案を作成した。その案を基に、移植病院で、ドナーより採取した血液を用いてレシピエント候補5名とのリンパ球クロスマッチを実施、その結果を移植事務室に報告した。

 レシピエント候補5名の順位について、NPO法人「移植への理解を求める会」内にあるレシピエント選定確認委員会により順位確認作業を行った。

 東京西徳洲会病院において修復腎検討委員会を開催してもドナー及びレシピエントに関する手続き及び患者情報を基にドナーの腎摘出に関する適格性、レシピエントの移植に関する適格性を検討した。

 NPO法人の確認委員会により確認されたレシピエント候補5名の順位および、リンパ球クロスマッチの結果を踏まえ、移植候補の順位について再検討を行って、順位の変更がなされ、承認された。

 その結果を受け、宇和島徳洲会病院倫理委員会にて、ドナー適格性にて適切な審議がなされていることの確認とレシピエント選定の手順が問題ないことが確認され、承認を受けた。この中から第1位となった60代のレシピエントが決定された。 

 宇和島徳洲会病院において本日午前11時より腎摘出術が開始され、腎臓を摘出後、腫瘍を切除。
修復された腎臓が、移植可能であることを確認した上で、全身麻酔下に午後2時よりレシピエントに移植術が実施された。 

以上





# by shufukujin-kaihou | 2010-04-27 21:36 | 22.4.27緊急報告 

22.1.30 会報号外


NPO法人移植への理解を求める会 号外 1月30日(土)


修復腎移植、3年半ぶり再開
宇和島徳洲会病院で臨床研究第1例

経過順調 移植患者きょう退院


 修復腎移植の臨床研究第1例が昨年12月30日、宇和島市の宇和島徳洲会病院で実施されました。翌31日、同病院で開かれた記者会見で、徳洲会本部の能宗克行事務総長が発表しました。
それによると、ドナーは50代の男性、レシピエントは40代の男性です。広島県呉市の呉共済病院で、光畑直喜先生らのチームがドナーの腎臓摘出手術とがん細胞切除を実施。宇和島徳洲会病院に搬送された腎臓を、万波誠先生らのチームが修復し、透析患者のレシピエントに移植しました。同病院によると、手術の経過は順調で、レシピエントの男性は1月30日、めでたく退院の運びとなりました。

修復腎移植は、日本移植学会などの見解を受け、2007年7月、厚生労働省が禁止の方針を打ち出したため、中断していましたが、約3年半ぶりに再開されたことになります。
この臨床研究の積み重ねにより、修復腎移植の妥当性(有効性と安全性)があらためて確認され、保険適用の道が開けてくることになります。また修復腎移植が日常的に行われるようになれば、移植のチャンスに恵まれない多くの患者さんたちが救われることになります。NPO法人移植への理解を求める会は、臨床研究に大きな期待を寄せるとともに、今後とも、修復腎移植への理解を広く訴えていくことにしています。皆さまの、ご支援、ご協力をお願いいたします。



修復腎移植再開を歓迎
加戸愛媛県知事


 1月22日、愛媛県庁で開かれた知事定例記者会見で、加戸守行知事が、宇和島徳洲会病院で臨床研究として再開された修復腎移植について、「透析治療を受ける患者が苦しみから解放されることを願っており、再開を愛媛県知事の立場から歓迎する」と述べられました。

 加戸知事は、修復腎移植を実施した市立宇和島病院と宇和島徳洲会病院の保険医療機関指定取り消しの問題が持ち上がった折にも、「(市立宇和島病院に対して)仮に指定取り消しがあったとすれば、私は絶対に許さない。断固、国を相手に闘う」と発言されています。今回の修復腎移植再開に対して、歓迎のコメントをされたことは、修復腎移植の保険適用と一般医療としての早期再開を願う私たちNPO法人移植への理解を求める会にとって、大きな後押しとなるものであり、心から感謝を申し上げたいと思います。



平成21年度1月知事定例記者会見の要旨について
http://www.pref.ehime.jp/governor/teirei/kaiken2201.htm


日 時 22.1.22
14:00~
場 所 知事会議室


加戸守行愛媛県知事



(産経新聞)
 昨年末に宇和島徳州会病院で病気腎移植の臨床研究が再開された。同病院が一定の地域医療を担っているという現実を踏まえた上で、今回の臨床研究の再開をどう捉えているか。

(知事)
 移植手術の関連がありまして、特に愛媛県知事の立場からすると、市立宇和島病院の指定保険医療機関の指定取り消しとかいうような動きがあった時点で、地域診療に与える影響が大ということで、私はかなり強く厚労省に抗議にもまいりましたし、その背景としては、万波医師の診療・治療自体がそういうことにつながるべきものではないという認識もあったからではありますので、そういった底流的な意味も含めて、今回の一種の研究上の必要に基づく治療という形で再開されたことは、私は愛媛県知事の立場からは歓迎いたしております。

早く病気腎移植も安全だという結論が出て、多くの透析を必要とする苦しみから解放される患者が増加していくことを願っております。




# by shufukujin-kaihou | 2010-01-31 16:44 | 22.1.30会報号外 

22.1.23緊急報告 加戸守行愛媛県知事記者会見


緊急報告
加戸愛媛県知事が
修復腎移植再開を歓迎












加戸守行愛媛県知事

 1月22日、愛媛県庁で開かれた知事定例記者会見で、加戸守行知事が、昨年末、宇和島徳洲会病院(宇和島市)で臨床研究として再開された修復腎移植について、「透析治療を受ける患者が苦しみから解放されることを願っており、再開を愛媛県知事の立場から歓迎する」と述べられました。
 加戸知事は、修復腎移植を実施した市立宇和島病院と宇和島徳洲会病院の保険医療機関指定取り消しの問題が持ち上がった折にも、「(市立宇和島病院に対して)仮に指定取り消しがあったとすれば、私は絶対に許さない。断固、国を相手に闘う」と発言されています。今回の修復腎移植再開に対して、歓迎のコメントをされたことは、修復腎移植の保険適用と一般医療としての早期再開を願う私たちNPO法人移植への理解を求める会にとって、大きな後押しとなるものであり、心から感謝を申し上げたいと思います。
 2010年1月23日
                                     NPO法人移植への理解を求める会
                                       理事長 向田 陽二




# by shufukujin-kaihou | 2010-01-24 12:37 | 22.1.23緊急報告 

NPO法人移植への理解を求める会 会報第2号


NPO法人移植への理解を求める会 会報第2号        

修復腎移植、3年半ぶり再開
宇和島徳洲会病院で臨床研究第1例

12月30日に実施 経過順調

 修復腎移植の臨床研究第1例が昨年12月30日、宇和島市の宇和島徳洲会病院で実施されました。翌31日、同病院で開かれた記者会見で、徳洲会本部の能宗克行事務総長が発表しました。

それによると、ドナーは50代の男性、レシピエントは40代の男性です。広島県呉市の呉共済病院で、光畑直喜先生らのチームがドナーの腎臓摘出手術とがん細胞切除を実施。宇和島徳洲会病院に搬送された腎臓を、万波誠先生らのチームが修復し、透析患者のレシピエントに移植しました。手術の経過は順調ということです。

修復腎移植は、日本移植学会などの見解を受け、2007年7月、厚生労働省が禁止の方針を打ち出したため、中断していました。しかし、昨年1月、同省が「修復できる腎臓なら特段の制限は設けない」として臨床研究を奨める通達を全国の都道府県や中核都市に出したことから、今回の臨床研究が実現し、約3年半ぶりの再開となりました。

この臨床研究の積み重ねにより、修復腎移植の妥当性(有効性と安全性)があらためて確認され、保険適用の道が開けてくることになります。また修復腎移植が日常的に行われるようになれば、移植のチャンスに恵まれない多くの患者さんたちの命が救われることになります。求める会では、臨床研究に大きな期待を寄せるとともに、今後とも、修復腎移植への理解を広く訴えていくことにしています。なお一層のご支援、ご協力をお願いいたします。


レシピエントの選定順位
NPO確認委員会で「問題なし」


修復腎移植の臨床研究第1例の実施に先立ち、NPO法人移植への理解を求める会は、徳洲会の依頼を受けて、12月下旬、松山市内のホテルでレシピエントの選定確認委員会を開きました。

座長の吉田亮三理事(愛媛大学経済学部教授)と事務局の河野和博理事、それに近藤俊文・市立宇和島病院名誉院長(内科医)・求める会顧問、大岡啓二医師(移植医・泌尿器科医)、野垣康之弁護士の5人の委員全員が出席。徳洲会から送付された5人のレシピエント候補者の選定順位について、点数化の計算に誤りがないかどうかを、チェックしました。その結果、問題がないことを確認し、同会に報告しました。


第4回口頭弁論は1月19日
修復腎訴訟


昨年10月20日に松山地裁で開かれた修復腎移植訴訟の第3回口頭弁論に続き、第4回口頭弁論が、1月19日(火)午後1時10分から、同地裁で開かれます。傍聴を希望される会員の皆さんは、開廷15分前までに、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。

 訴訟メモ                                    
<原 告>
野村正良(原告団長、修復腎移植者、移植への理解を求める会副理事長)、向田陽二(生体腎移植者、同理事長)、田中早苗(修復腎移植経験者、透析患者)、二宮美智代(生体腎移植経験者、同)=以上愛媛県=、藤村和義(透析患者)=広島県=、花岡淳吾(同)=岐阜県=、長谷川フヂヨ(患者遺族、故長谷川博さんの母)=香川県=の皆さん計7人。

<弁護団>
薦田伸夫、岡林義幸、山口直樹=以上松山市=、林秀信(弁護団長、修復腎移植者)、光成卓明、東隆司=以上岡山市=の各弁護士の計6人。

<被 告>
田中紘一前理事長、大島伸一前副理事長、寺岡慧理事長、高原史郎副理事長と相川厚理事の計5人。

<訴訟の目的>
修復腎移植を否定する学会幹部らの不法性と、修復腎移植の正当性を明らかにする。

<訴状の骨子>
学会幹部らに対し「修復腎移植医療の正当性の判断に当たって、その意見が社会的影響力を有する立場にある移植医療、泌尿器系医療などの専門家であり、かつ関係学会の幹部の地位にある者が、修復腎移植に関して、真実と異なり、もしくは真実を歪曲した不利な事実、意見を社会、関係する官庁、議員、学会、報道機関などに流布させる行為は、民法上の不法行為における『違法な侵害行為』に該当するものである」としている。


「第3の道」の意義と闘病経験つづる

    林弁護士 「修復腎移植の闘いと未来」出版

NPO法人移植への理解を求める会理事で、修復腎移植12年を迎えた岡山市の林秀信弁護士(57)が、腎移植を待つ人たちの希望の灯である修復腎移植の意義と、自らの闘病体験などをつづった「修復腎移植の闘いと未来」を、このほど生活文化出版(東京)から刊行しました。

林弁護士はご存じのように、修復腎移植訴訟の弁護団長も務め、修復腎移植の推進に、患者として弁護士として、精力的な活動を続けています。

同書は「私の生体腎移植とRKT(修復腎移植)」「立ち上がった患者たち」「学会共同声明」「厚生労働省の策略」「国会議員の支援」「透析患者をめぐる状況」「RKTの医学的妥当性」など12章で構成。深刻なドナー不足の中で、献腎(死体腎)移植、親族間の生体腎移植に続く「第3の道」の移植として期待される修復腎移植について、その意義や背景を分かりやすく解説しています。また自らの闘病体験では、修復腎移植に出合うまでの苦悩と喜びが描かれており、移植を待ち望む患者にとって、修復腎移植がいかに大きな救いとなるかが、うかがえる内容となっています。修復腎移植を理解するための書として、1人でも多くの人におすすめしたいと思います。定価1、260円。

NPO法人移植への理解を求める会でも、同書の取り扱いをします(送料無料)。

☆   ☆   ☆   ☆

 修復腎移植の問題を取り上げた書としては、ほかに、次のようなものがあります。ぜひご一読ください

 ▼「いのちと向き合う男たち~腎臓移植最前線」 
 移植医療の第一人者・大田和夫元日本移植学会長と「病腎移植」を提起した
万波誠医師。移植医療をきずいた医師と患者の光と影を描いた熱き人間ドキュメント(帯より)
 青山淳平著、光人社、1、680円。
 ※著者は、NPO法人移植への理解を求める会幹事、作家、松山市在住。

▼「この国の医療のかたち~否定された修復腎移植」
 深刻なドナー不足の中、目の前の患者を救おうと行われた病気腎移植。しかしそれは学会の激しい非難を浴びることになる。医療は誰のためにあるのか-。地域で患者に寄り添う医師の姿を通して「医の原点」を見つめる(同)。
 村口敏也著、創風社出版、1、890円。
 ※著者はテレビ愛媛制作ディレクター。修復腎移植問題では、当初から患者の目線で取材報道を続けている。現在、報道デスクを務めながら、ドキュメンタリー番組を制作。

 ▼「医師の正義」 医学界・病腎移植、赤ちゃんポスト、代理出産、医療事故調査…。医師会と闘ってまで患者側に立つ信念の医師たちが突き付ける「医師の本懐」(同)。
4章構成で、第1章に病腎移植問題を取り上げている。「修復腎移植こそベストな移植法。救われる命も10倍に増える」(第1章より)。
 白石拓著、宝島社、1、200円。
 ※著者は愛媛県出身。科学ジャーナリストとして活躍する傍ら、ノンフィクションも手がける。


修復腎移植を考える講演会
透析患者の会が相次ぎ開催


修復腎移植を考える講演会が、10月18日、高松市で、11月22日、宇和島市で、相次いで開かれました。前者は香川県腎臓病協議会主催(NPO法人移植への理解を求める会協賛)の県民フォーラム「臓器移植-過去・現在・未来について」。後者は愛媛県腎臓病患者連絡協議会(愛腎会)の総会での記念講演会です。
 
県民フォーラムでは、全国と香川県内の臓器移植の現状について、沼田明・高松赤十字病院院長が講演したあと、堤寛・藤田保健衛生大学医学部教授が「修復腎移植の過去、現在の状況」について、林秀信弁護士が「修復腎移植体験」について、それぞれ講演しました。続いて、講師と患者、県議、マスコミ関係者らによるパネルディスカッションもあり、四国各県から参加した会員らが熱心に耳を傾けました。

 また愛腎会総会では、近藤俊文・市立宇和島病院名誉院長(求める会顧問)が「日本の末期腎臓病患者は幸せか」とのテーマで記念講演。透析医療と腎移植の歴史、脳死移植の問題、末期腎臓病患者を取り巻く現状、修復腎移植の可能性など、多岐にわたる内容について講演しました。

これら二つの講演会は、愛腎会と求める会の事務局長を兼ねる河野和博理事の働きかけもあって、開催の運びとなりました。これまで、あまり動きの見られなかった透析患者の会でも、修復腎移植への関心が高まりつつあることを示しています。



NPO会員を募集

NPO法人移植への理解を求める会は、昨年6月のNPO法人化に伴い、新会員を募集しています。会の趣旨に賛同いただける友人、知人の方に呼びかけをしていただければ幸いです。同居ご家族の場合は、家族で何人参加されても、会費は1人分です。

会員には、正会員と賛助会員がありますが、NPO法人の性格上、正会員は理事、監事と支部役員など、会で中心的に活動していただける方にお願いしています。て、それ以外の方は、賛助会員としてご参加いただければと思っています。

年会費は個人会員の場合、正会員が3,000円、賛助会員が1,000円。団体会員は正会員が30,000円、賛助会員が10,000円です。

申し込みは NPO法人移植への理解を求める会事務局
 河野 和博方  電話 089-970-3943


会報第2号  
(通算18号)2010年
1月15日(木)発行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943



# by shufukujin-kaihou | 2010-01-16 11:26 | NPO法人会報第2号(18号) 

22.1.9緊急報告


緊急報告

修復腎移植、3年半ぶり再開

宇和島徳洲会病院で臨床研究第1例




私たちが待ちに待った修復腎移植の臨床研究第1例が12月30日、宇和島市の宇和島徳洲会病院で実施されました。翌31日、同病院で開かれた記者会見で、徳洲会本部の能宗克行事務総長が発表しました。

それによると、ドナーは50代の男性、レシピエントは40代の男性です。広島県呉市の呉共済病院で、光畑直喜先生らのチームがドナーの腎臓摘出手術とがん細胞切除を実施。宇和島徳洲会病院に搬送された腎臓を、万波誠先生らのチームが修復し、透析患者のレシピエントに移植しました。手術の経過は順調ということです。

この臨床研究の積み重ねにより、修復腎移植の妥当性(有効性と安全性)が証明され、保健適用の道が開けてくることになります。また修復腎移植が日常的に行われるようになれば、移植のチャンスに恵まれない多くの患者さんたちの命が救われることになります。

待望の臨床研究開始によって、私たちは、これまで進めてきた修復腎移植の推進活動に弾みがつくものと期待しています。この臨床研究の経過を見守るとともに、今後とも、修復腎移植への理解を広く訴えていきたいと思います。皆さんのご支援とご協力をお願いいたします。

2010年1月9日
                    NPO法人移植への理解を求める会
                          理事長 向田 陽二

# by shufukujin-kaihou | 2010-01-09 22:06 | 22.1.9緊急報告 

NPO法人移植への理解を求める会 会報第1号


NPO法人移植への理解を求める会 会報第1号(第17号) 
            
「臨床研究きっちりと」

NPO発足記念講演会開く
 
      小川先生(東京西徳洲会病院)が講演


 特定非営利活動法人(NPO法人)として新たに活動をスタートした移植への理解を求める会は、8月2日(日)、宇和島市のJA宇和島農協会館で発足記念講演会を開きました。徳洲会臨床研究チームの座長を務める小川由英先生(東京西徳洲会病院常勤顧問)が、「修復腎移植再開へ 臨床研究をどう進めるか」をテーマに講演され、会員ら約200人が熱心に耳を傾けました。

 記念講演に先立ち、向田陽二理事長と顧問の近藤俊文先生(市立宇和島病院名誉院長)があいさつ。続いて修復腎移植訴訟原告弁護団の林秀信団長と山口直樹弁護士から修復腎移植訴訟の経過報告がありました。

また、当日、所用で出席できなかった難波紘二先生(広島大学名誉教授)と、原告団に参加を予定していながら昨年12月、訴訟を前に亡くなられたジャズピアニスト・有末佳弘さんの妻純子さん(兵庫県加古川市)からのメッセージも紹介されました。

記念講演で小川先生は、日本の移植の歴史と現状、修復腎移植の経過を紹介したあと、臨床研究の流れについて説明されました。このなかで、修復腎移植はドナーやレシピエントが高齢であったことを考慮すれば、献腎移植(死体腎移植)とほぼ変わらない良好な成績であると強調されました。

臨床研究については、1)今年1月、厚生労働省が、がんを含め対象疾患に制限を加えないとの見解を示したことが後押しになった。2)徳洲会が第三者を対象とする修復腎移植の実施計画書を作成し、7月の共通倫理委員会で条件付きで承認された。3)実施計画書には ①ドナーの疾患治療が第一 ②移植を優先しない ③手術と臨床研究参加の同意書が必要であるーことなどを盛り込んだ。4)移植病院として東京西徳洲会病院と宇和島徳洲会病院が承認され、ドナー提供病院として数カ所の徳洲会病院が協力、徳州会以外の2病院が参加協力の予定。5)第三者間の修復腎移植は小径腎腫瘍を対象とする―ことなどを紹介されました。
最後に、臨床研究の実施に当たっては、慎重に、きっちりと進めたいとの決意を述べられました。

「やるだけ」「頑張りたい」万波先生ら
講演に続いて、万波誠、光畑直喜、西光雄、万波廉介の各先生が登壇。小川先生を交えてのフリートークがありました。


(左から)万波廉介、西光雄、小川由英、万波誠、光畑直喜の各先生

…………………………………………………………………………………………………
 「臨床研究がいよいよ始まる。先生方の心境は」との司会の質問に、万波先生は「決まったら、やるだけ」と決意を表明。光畑先生らも「きちっと、お互い信頼関係に基づいて頑張りたい」「一日も早く再開できることを望んでいる」と、それぞれ意欲を見せておられました。
 

     癒しのコンサートも ハープと歌と踊り 

 このあと、有森智子さん(松山市)をリーダーとする「音夢の風」メンバーによるアイリッシュハープとコーラス、それにフルートとフラダンスを交えた「歌と癒しのミニコンサート」があり、「アメイジング・グレイス」「涙そうそう」など約10曲が演奏され、会場を楽しませました。
 出演者のうち、ハープ奏者の有森さんとフラダンスを披露した岡本やよいさん(伊予市)は、ともに腎移植者です。有森さんは元中学音楽教諭で、現在はピアノ教師。仲間とボランティアで病院や施設を訪問、癒しのコンサート活動を続けています。岡本さんは元移植コーディネーターです。


 小川先生(講師)のコメント                            

NPO法人移植への理解を求める会の発足、おめでとうございます。
3年前から万波先生を中心とする病腎移植(修復腎移植)が、医学的に妥当性がないと指摘され、自粛していました。患者さんからの強い要請と万波先生を中心とするグループの熱意が、徳洲会の徳田理事長を動かし、昨年(2008年)秋ごろ、「リストア腎移植の臨床研究を取りまとめてほしい」との要請が能宗事務総長からありました。
この件に関しては全く知識がなく、私より経験の深い諸先輩がいらっしゃるのも知らず、軽い気持ちで受けさせていただきました。11月になり、葉山の幹部会で方向性が決められ、実施計画書の作成に取り組みました。厚生労働省が1月にがんを含め、対象疾患に制限を加えないとの見解を示したことは、臨床研究を後押しすることとなりました。
今年1月、2月と共通倫理委員会においてヒヤリングを受け、そろそろ形が整ってきたところで、生体腎移植で病気腎ドナーとなりそうな症例が見つかり、まずは生体腎移植の修復腎移植の実施計画書をと頑張り、4月のヒヤリングの後、6月に条件付きで承認されました。本丸である第三者を対象とする修復腎移植の実施計画書を作成し、7月の共通倫理委員会において条件付きで承認されました。現在、指摘された点を修正しています。
 親族間の生体腎移植の対象は、腎臓の提供者の腎臓に病気が見つかった場合で、5つの疾患を挙げています。1)単発の小径腎腫瘍 2)腎のう胞 3)腎血管病変(腎動脈狭窄、腎動脈瘤、腎動脈奇形) 4)尿管病変(尿管狭窄、尿管腫瘍) 5)腎結石(尿路感染を合併しない)などを対象にします。第三者間の生体腎移植は、小径腎腫瘍を対象といたします。
東京西徳洲会病院と宇和島徳洲会病院が移植病院として承認され、ドナー提供病院として、数カ所の徳洲会病院が協力してくれることになっています。また、協力病院として2病院が参加協力を約束してくれました。これから出来上がった実施計画書に従い、万波先生を中心に修復腎移植を実施していきます。可能な限り、落ち度のないように慎重に実施していく所存です。
なお、この実施計画書作成には、多くの方々(共通倫理委員会とオブザーバーの先生、徳洲会グループの先生と協力病院の先生)の貴重なご意見と、実際に作成に参加してくださった未来研の皆様(山路、歌田、土佐、渡邉、久松)、現場で汗を流してくださったコ―デイネーターの皆さん(工藤、船間、ライハン、夏原)と、情報を提供してくださった徳洲新聞の方々にも大変お世話になりました。
これらの皆さまのご指導を、できる限り有効に活用して、よい臨床研究が実施できるように頑張りますので、これからも、皆さまよろしくお願い申し上げます。NPO移植への理解を求める会の皆さまのご支援もよろしくお願いいたします。


 向田理事長あいさつ   

                                                     
本日は、ご多忙の中、多数の皆様にお集まりいただき、まことにありがとうございます。
 「移植への理解を求める会」は、2006年11月に発足してから、2年8カ月が過ぎました。この5月下旬には愛媛県からNPO法人の認可を受け、修復腎移植の早期再開を目指し、新たな活動をスタートすることとなりました。
私たちは、修復腎移植を進めてこられた万波誠先生らのグループが、日本移植学会とマスコミの強烈なバッシングを受ける中で、その衝撃を何とか跳ね返そうと、求める会を立ち上げ、患者の立場からその妥当性を訴えてきました。
 具体的には、10万人を超える署名運動や厚生労働省への陳情、国際腎不全シンポジウムや修復腎移植を考える講演会の開催などを進めてまいりました。
 一方、虚偽発言などによって修復腎移植を「あり得ない医療」、「医学的妥当性がない」などと全面否定し、厚労省による修復腎移植原則禁止の方針を導いた日本移植学会幹部5人を相手取り、昨年12月、患者原告団が松山地裁に損害賠償を求めて提訴したことから、その訴訟を全面的に支援しています。
会の活動をこれまで続けてこられたのは、皆さまの熱い思いと粘り強いご協力があったからこそです。ここにあらためて、皆様に厚くお礼を申し上げます。
修復腎移植を取り巻く状況は、超党派の国会議員の先生方のご尽力や、徳洲会、国内外の修復腎移植を支援する先生方などの強力な後押しのおかげで、大きく好転してきました。
学会の言うままに修復腎移植を否定してきた厚労省も、この1月末、小さな腎がんを含めた修復腎移植の臨床研究にゴーサインを出し、事実上、修復腎移植原則禁止の判断を覆しています。これを受けて徳洲会では、今月中にも臨床研究を開始する予定と聞いています。
 長い間待ち望んでいた修復腎移植が再開される日が、現実のものとなってきたことで、私たちは大きな期待を寄せています。
 今後は、NPO法人として修復腎移植推進活動の全国展開を図るとともに、臨床研究を支援するために、組織内にレシピエント判定委員会と研究基金を設置することを決めました。
本日は、講師として小川由英先生、ゲストには万波誠、光畑直喜、西光雄、万波廉介の各先生をお招きしています。さらに有森智子さんのグループなどによるハープと歌と踊りを楽しんでいただく予定です。
 この記念講演会を一つの節目として、私たちは、移植を待ち望む患者さんが1人でも多く救われるよう、修復腎移植が日常医療として再開される日まで、粘り強い活動を続けていくつもりです。皆さまの一層のご協力ご支援を、よろしくお願いいたします。
 本日は、まことにありがとうございました。


 近藤先生(顧問)あいさつ                              

皆さんNPOの発足ほんとうにおめでとうございます
 先般の国会で臓器移植法が改正されました。国会議員の先生方の長年のご努力に対して、われわれは敬意を表したいと思います。
しかしながら法律の改正で日本の移植医療が欧米並みになるとお考えの方はこの会場の中でもあまりいらっしゃらないのではないかと思います。それは大きな二つの輪がかかっているからです。
一つは移植医療が欧米並みの日常医療になるためには、インフラを整える必要がある。それには莫大なお金がかかります。
もう一つは病院において移植を行う場合、その移植医療が経営と両立するような形というか、はっきり言って保健医療の報酬の傾斜配分が必要です。
この二つがなければ、おそらく日本での移植医療が欧米並みになることはないのではないかと、私は心配しています。
 このような条件の中ですので、今こそ、今まで捨ててきた腎臓を「もったいない」と言って使わせていただく修復腎移植が、一つの救いではないかと思います。
 推計によると、年間2,000例ぐらいは利用できるのではないかという先生方もいらっしゃいます。もしそうであれぱ、現在行われている移植をはるかに上回る数ですので、透析で苦しんでいらっしゃる患者さんのことを思えば、国におかれましても修復腎移植を一日でも早く復活させていただくことを望んでいます。
簡単ではございますが、今後とも皆さま頑張っていただきますよう、お祈りしております。                    (この項、井手広幸理事要約)


 メッセージ                                  
 ▽難波 紘二先生(広島大学名誉教授)から


 「移植への理解を求める会」がNPO法人として正式に認可され、きょうこの宇和島の地で発足記念講演会が開かれるのを、心から嬉しく思い、お祝いを申し上げます。
 2006年に修復腎移植の存在が報道されて以来、一貫して支持を表明してきた私には、きょうの発足記念講演会に出席すべき道義的責任があります。ところが、前から約束していた重要な予定があり、出席できず申し訳ありません。代わりにメッセージを送ります。
 ご心配いただいた体調の方は、心身ともに健康体に戻りましたたので、ご安心ください。
 修復腎移植は日本から世界に向けて発信された重要な新しいアイデアです。世界はすでにそれを受け入れ、積極的に実施しています。
 しかし肝心の日本では、学会幹部たちがいまだに拒絶の態度を崩していません。これを打破するには、修復腎移植の臨床研究が必要です。それにはレシピエントを選択し医療費を支援する、ネットワークが絶対に必要です。
 3年前の激しいバッシングの際に、万波先生と光畑先生を守るために、短期間に集まった署名の数や、透析患者を対象に行われたアンケートの結果を見れば、修復腎移植が市民レベルで広く支持されているのは明らかです。
 ですから、ネットワークを全国的な市民運動として展開していけば、1億円の募金を達成することも決して夢ではありません。
 新しいNPO法人が、機動的で効率的な保険医療として、1日でも早く厚労省に承認してもらうために、活動されるよう要望いたします。私も、そのために協力を惜しまないことを表明し、連帯のあいさつといたします。
 平成21年8月2日
                    広島大学名誉教授 難波 紘二
…………………………………………………………………………………………………

 ▽故有末 佳弘さんの妻・純子さんから
 NPO法人「移植への理解を求める会」発足、まことにおめでとうございます。夫が存命中は、何かとお気遣い、ご支援いただきましてありがとうございました。
夫は透析が大嫌いでした。理解が浅かった私は、生かしてもらえるのに何が不満なのかと考えていました。
夫は亡くなる前の2カ月の間に一度、心臓への負担を軽くするために60時間もの連続透析をしました。左手首のシャントはとうに閉塞していたので、右鎖骨の辺りからです。
寝返りも打てず、少し動けばアラームが鳴り渡り、看護婦の方が飛んできます。ほとんど寝ることもできず、ベッドの転落防止柵にすがって苦しんでいる夫の姿を目の当たりにし、私も初めて、透析に甘んじていてはいけないと思いました。
夫は体のかゆみと苦しみ以上に、決して体が回復するわけではない透析治療に絶望していました。
私の親友がやはり慢性腎不全で、6年ほど前に一度腎移植を成功させたのですが、昨年、風邪をこじらせて容体が悪化し、また透析に戻ってしまいました。
脳梗塞の後遺症で体の自由が効かない彼女は、このため自宅に戻ることもできません。
多くの皆さまが人間らしく生活できるように、ご家族の皆さまにも心の平安が訪れますように、今後の活動に期待し、陰ながら応援させていただこうと思っております。
                             有末内

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判定委員会の設置決める
NPO発足で臨時総会開催
 臨床研究支援へ基金も創設


NPO法人移植への求める会は、今年度の活動について協議するため、2日(日)、記念講演会に先立ち、臨時総会を開きました。理事、監事ら14人が出席。議長に小池昭彦理事、議事録署名人に中向井健治理事と河野健監事を選んだあと、21年度の事業計画案、予算案など4議案について審議。いずれもほぼ原案通り、可決しました。

 事業計画では、記念講演会に続いて、10月に香川県で県修復腎移植を考える県民フォーラムを地元の腎友会と共催するほか、年内に修復腎移植のPR紙を制作し、患者団体や関係機関などに広く配布することを了承しました。

 予算案では、年間300万円を目標に募金を集め、修復腎移植の推進活動に充てることを確認しました。

 また、厚生省が今年1月、都道府県などに臨床研究実施を認める通達を出し、これを受けて徳洲会が早期に第1例を実施したいとしていることから、NPOの中に、第三者としてレシピエント候補者の優先順位をチェックする「レシピエント判定委員会」を設置することを決めました。
委員会は求める会の理事2人を含む5人の委員で構成。代表に吉田亮三理事(愛媛大学教授=学識経験者)、事務局は河野和博理事(求める会事務局=患者団体代表)が担当。他の委員は近藤俊文(内科医)、大岡啓二(移植医)、野垣康之(弁護士)の各氏に委嘱しました。

 判定委員会は、将来的には公的機関を含めたネットワーク組織を目指すことも確認しました。
さらに、臨床研究には保険が適用されないため、実施病院やレシピエントの負担を軽減するための支援策として「臨床研究基金」を創設、広く募金を呼び掛けることを決めました。
 (議案の内容は、別紙、臨時総会報告書をご覧ください)

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第3回口頭弁論は10月20日修復腎訴訟

次回、修復腎移植訴訟の第3回口頭弁論は、10月20日(火)午後1時半から、同地裁で開かれます。傍聴を希望される会員の皆さんは、開廷15分前までに、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。

 メモ                                    
<原 告>
野村正良(原告団長、修復腎移植者、移植への理解を求める会副理事長)、向田陽二(生体腎移植者、同理事長)、田中早苗(修復腎移植経験者、透析患者)、二宮美智代(生体腎移植経験者、同)=以上愛媛県=、藤村和義(透析患者)=広島県=、花岡淳吾(同)=岐阜県、長谷川フヂヨ(患者遺族、故長谷川博さんの母)=香川県=の皆さん計7人。
<被 告>
田中紘一前理事長、大島伸一前副理事長、寺岡慧理事長、高原史郎副理事長と相川厚理事の計5人。
<訴訟の目的>
修復腎移植を否定する学会幹部らの不法性と、修復腎移植の正当性を明らかにする。
<訴状の骨子>
学会幹部らに対し「修復腎移植医療の正当性の判断に当たって、その意見が社会的影響力を有する立場にある移植医療、泌尿器系医療などの専門家であり、かつ関係学会の幹部の地位にある者が、修復腎移植に関して、真実と異なり、もしくは真実を歪曲した不利な事実、意見を社会、関係する官庁、議員、学会、報道機関などに流布させる行為は、民法上の不法行為における『違法な侵害行為』に該当するものである」としている。


NPO会員を新たに募集
移植への理解を求める会は、NPO法人化に伴い、あらためて会員を募集することになりました。ご参加いただける方は、同封の振り込み用紙に①住所②氏名③電話番号を記入したうえ、会費の振り込みをお願いいたします。同居ご家族の場合は家族で参加されても、会費は1人分でけっこうです。
なお、会員には、正会員と賛助会員がありますが、NPO法人の性格上、正会員は理事、監事と支部役員など、会で中心的に活動していただける方にお願いしたいと思います。したがってそれ以外の方は、賛助会員としてご参加いただければ幸いです。

年会費は個人会員の場合、正会員が3,000円、賛助会員が1,000円。団体会員は正会員が30,000円、賛助会員が10,000円です。

問い合わせ NPO法人移植への理解を求める会事務局
 河野 和博方    
電話 089-970-3943
…………………………………………………………………………………………………

 寄付のお願い 活動費と臨床研究基金に

会の活動費と臨床研究基金への寄付を皆さんにお願いしたいと思います。どちらも1.000円から、何口でもけっこうです。振り込みは、会費の振込用紙で一緒にお願いいたします。その際、「活動費」または「基金」の内訳を明記していただければ幸いです。
 これらの寄付は、修復腎移植を推進していくための大きな力となりますので、よろしくお願いいたします。


会報第1号  
(通算17号)2009年
9月10 日(木)発 行発行者 NPO法人移植への理解を求める会 理事長 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者                 副理事長 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所               事務局・理事 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943


…………………………………………………………………………………………………


「別紙」臨時総会報告書

NPO移植への理解を求める会臨時総会
(報 告 書)

                 2009年8月2日(日)午前11時~ 
                 於:JA宇和島農協会館5階ホール
                  議 長        小池 昭彦
                  議事録署名人   中向井 健治  
                              河野  健
 <議  案>
1)第1号議案 2009年度度事業計画について
2)第2号議案 臨床研究のレシピエント選定委員会の設置について
3)第3号議案 臨床研究基金の設置について
4)第4号議案 2009年度予算案について


 <議案説明>
1)第1号議案 2009年度度事業計画について
 2009年度に次の事業を行う
①NPO発足記念講演会
  8月2日(日)、宇和島
  講 師 小川先生 
テーマ 「臨床研究をどう進めるか」
 ゲスト 万波先生、光畑先生、西先生、廉介先生、      
②香川県民フォーラム(修復腎移植を考える講演会)
  10月18日(日)、香川県社会福祉総合センター
(香川県腎臓病協議会と共催)
講 師 堤  寛先生(藤田保健衛生大学医学部教授)
 林 秀信先生(弁護士、求める会理事)
③修復腎移植のPR紙発行(年内目標)

2)第2号議案 修復腎移植臨床研究のレシピエント判定委員会設置について
 判定員会はNPO内に置く。
①役割 1)レシピエントのデータベース共有(選定は実施病院)
      2)ドナー発生時に、レシピエントの選定基準に従い、優先順位をチェック
し、実施病院に提示する
②委員
・責任者 吉田 亮三(求める会理事・愛媛大学教授・松山市)
・事務員 河野 和博(求める会理事・事務局・松山市)
・コーディネーター
 近藤 俊文(市立宇和島病院名誉院長・宇和島市)
・医 師 大岡 啓二(衣山クリニック副院長・松山市)   
・弁護士 野垣 康之(野垣法律事務所・松山市)
③委員任期 当面5年間とする。
 
3)第3号議案 臨床研究基金の設置について
①基金はNPO内に置く。
②目的 臨床研究の支援。広く募金を呼びかけ、寄せられた募金を臨床研究の病院に
贈る。
③口座 移植への理解を求める会の口座で対応。 
④運営 担当理事2人を置き、管理運営に当たる。対象病院と金額の決定は、必要に
応じ、理事会で決定する。
・担当理事=中向井健治 西本功

4)第4号議案 2009年度予算案について
 (別紙)

# by shufukujin-kaihou | 2009-09-12 07:57 | NPO法人会報第1号(17号) 

21.7.23会報第16号


移植への理解を求める会 会報第16号             



手続き論は争点としない
修復腎訴訟 第2回口頭弁論

原告弁護団 患者にとっての妥当性強調


 日本移植学会幹部が、虚偽発言などによって修復腎移植を否定し、厚労省の禁止方針を導いたのは、患者の治療選択権と生存権の侵害に当たる-として、患者原告団が学会幹部5人に計6,050万円の損害賠償を求めた修復腎移植訴訟の第2回口頭弁論が、6月30日(火)午後、松山地裁で開かれました。(写真は、松山地裁前の道路を行進し、入廷する原告団と支援者ら。30人余りが集合)

原告側は野村正良原告団長(NPO法人副理事長)、向田陽二NPO法人理事長、藤村和義さん(広島市)の3人と、林秀信弁護団長(同理事)ら弁護人5人。被告側は弁護人3人が出廷。原告側弁護団から、まず、5月4日に亡くなられた長谷川博さん(香川県丸亀市)の母親フヂヨさんが原告を引き継ぐ訴訟承継の書面が読み上げられました。

続いて、裁判の争点について、「被告は瀬戸内グループの医師の手術に対し、書面によるインフォームドコンセントができていないなどと、手続きの問題を執拗に取り上げ、修復腎移植を否定しているが、手続きの問題は修復腎移植の妥当性とは関係ない。この裁判は患者にとって、修復腎移植が妥当な治療法であるかどうかを争うものであり、手続きの問題は争点としない」と明快に指摘しました。

また修復腎移植の評価について、「カルテだけで判断するのではなく、患者の予後について詳しく追跡したものを見るべきだ」と、主張しました。さらに「がんの腎臓の移植は禁忌中の禁忌である」などといった被告らの虚偽発言の内容を、それぞれ「事実と違う」として、具体例を挙げて追及しました。



第3回口頭弁論は10月20日

次回の第3回口頭弁論は、10月20日(火)午後1時半から、同地裁で開かれます。傍聴を希望される会員の皆さんは、開廷15分前までに、同地裁に隣接する坂の上の雲ミュージアム前に、お集まりください。


 メモ                                    
<原 告>
愛媛、香川、広島、岐阜の透析患者4人と患者遺族1人、それに移植への理解を求める会から、向田理事長(生体腎移植者)と野村副理事長(修復腎移植者=ネフローゼ腎を移植)が参加。計7人。

<弁護団>
薦田伸夫、岡林義幸、山口直樹=以上松山市=、林秀信(修復腎移植者=尿管がんの腎臓を移植)、光成卓明、東隆司=以上岡山市=の各弁護士6人。

<被 告>
田中紘一前理事長、大島伸一前副理事長、寺岡慧理事長、高原史郎副理事長と相川厚理事。

<訴訟の目的>
修復腎移植を否定する学会幹部らの不法性と、修復腎移植の正当性を明らかにする。

<訴状の骨子>
学会幹部らに対し「修復腎移植医療の正当性の判断に当たって、その意見が社会的影響力を有する立場にある移植医療、泌尿器系医療などの専門家であり、かつ関係学会の幹部の地位にある者が、修復腎移植に関して、真実と異なり、もしくは真実を歪曲した不利な事実、意見を社会、関係する官庁、議員、学会、報道機関などに流布させる行為は、民法上の不法行為における『違法な侵害行為』に該当するものである」としている。


病腎移植損賠訴訟 松山地裁で口頭弁論 愛媛

病腎(修復腎)移植手術の容認を訴え、腎臓病患者ら7人が日本移植学会幹部5人を相手取り、計6050万円の損害賠償を求めた民事訴訟の第2回口頭弁論が30日、松山地裁で行われた。

今年5月、病腎移植を希望していた原告の1人、長谷川博さん=当時(49)=が慢性腎不全で亡くなったことから、法廷では、長谷川さんの母親が原告の地位を引き継ぐことを示す申立書が、原告側弁護団から読み上げられた。

裁判後の記者会見で原告団長の野村正良さん(60)は「原告は、裁判に参加予定だった患者を含め9人のうち3人が昨年から今年にかけて亡くなった。1日も早く移植が再開できるようにしてほしい」と述べた。

今後の裁判での主張の展開について、原告側の林秀信弁護団長は「他人に移植できる腎臓が捨てられている事実や、修復腎移植によるがんの再発がないとの事実を明らかにすることが、移植の妥当性につながる」と語った。
(7月1日付産経新聞)


病腎移植臨床研究 少なくとも5件実施
徳洲会グループが方針


医療法人「徳洲会」が臨床研究として病腎(修復腎)移植の再開を明らかにしたことを受け、徳洲会グループ(東京都千代田区)の能宗克行事務総長は30日、今年7月中旬から5年以内に少なくとも5件の病腎移植を宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)などで実施する方針を明らかにした。研究成果が得られ次第、厚生労働省に対し病腎移植の保険適用を求めるという。

徳洲会グループによると、7月15日に外部の専門家を交えた徳洲会グループ共同倫理委員会で承認されるとみられる臨床研究計画書に、第三者間における病腎移植の手術手順などを明記。そのうえで「腎がん患者をドナーとする移植を5年以内に少なくとも5件実施する」(能宗事務総長)との計画を盛り込むという。

臨床研究の結果、病腎移植が腎臓移植の新しい技術としての成果が得られれば、厚労省に対し患者の入院費用などが医療保険で支払われるよう求める。
(6月30日付産経新聞)


修復腎移植の臨床研究支援
判定委と基金設置へ
NPO法人 理事会で方針

特定非営利活動法人(NPO法人)として、活動を再スタートした移植への理解を求める会は、6月30日、第2回口頭弁論の記者会見の後、理事会を開き、今後の活動や運営方針について協議しました。その結果、修復腎移植の早期再開に向けて、臨床研究を支援するため、レシピエントの判定委員会と、臨床研究基金を設置することを決めました。

判定委員会は、臨床研究に取り組む当該病院の倫理委員会が決めた移植希望者の優先順位を、妥当かどうか、第三者機関としてチェックするのが役割です。メンバーは、医師、弁護士、コーディネーター経験者などで構成し、外部の人たちに委嘱する予定です。

研究基金は、臨床研究に医療保険が適用されず、当面、実施病院が負担しなければならないため、広く一般に募金を呼びかけ、その費用に充てるのが目的です。

修復腎移植の臨床研究は、徳洲会が7月中にも実施したい考えを表明していることから、これらの具体的な準備作業が急がれます。


NPO会員を新たに募集

移植への理解を求める会は、NPO法人となったのに伴い、あらためて会員を募集することになりました。入会申込書と振り込み用紙を同封していますので、ご参加いただける方は、必要事項を記入したうえ、事務局までご返送ください。

なお、会員には、正会員と賛助会員がありますが、NPO法人の性格上、正会員は理事、監事と、支部役員など、会で中心的に活動していただける方に限ります。それ以外の方は、賛助会員として参加していただくことになりますので、よろしくお願いいたします。

年会費は個人会員の場合、正会員が3,000円、賛助会員が1,000円。団体会員は正会員が30,000円、賛助会員が10,000円です。

問い合わせ NPO法人移植への理解を求める会事務局 河野方    
電話 089-970-3943
――――――――――――――――――――――――――――――――――

□■NPO発足記念講演会■□

と き 8月2日(日)午後1時30分~4時

ところ 宇和島市栄町港3丁目303
     JA宇和島農協会館5階ホール

内 容 講 演 午後1時30分~3時20分
    ▽講 師 小川 由英先生(東京西徳洲会病院泌尿器科顧問)

テーマ「修復腎移植再開へ-臨床研究をどう進めるか」(仮)
    ▽ゲスト 万波誠、西光雄、万波廉介の各先生ら(予定)

アトラクション 午後3時30分~4時
有森智子さん(松山市・腎移植者)のハープ演奏と仲間の合唱・踊り

問い合わせ NPO法人移植への理解を求める会事務局 河野方
 電話 089-970-3943



会報第16号  
2009年
7月23日(木) 発 行発行者 移植への理解を求める会 代 表 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者             幹 事 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所             事務局 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943

# by shufukujin-kaihou | 2009-07-28 22:49 | 会報第16号 

21.6.22 会報第15号


NPO法人 移植への理解を求める会 会報第15号 

            
求める会がNPO法人に

8月2日・宇和島 記念講演会を開催
臨床研究推進テーマに


 移植への理解を求める会は、修復腎移植の推進(再開)を目的に、この3月、愛媛県に特定非営利活動法人(NPO法人)の申請をしていましたが、5月25日付で認可されました。6月10日に法務省への登記手続きを行い、同日から正式にNPO法人としての活動をスタートしました。

 理事長は求める会の向田陽二代表、副理事長は同会の野村正良幹事。事務所はこれまで通り、松山市鷹子町928-2の河野和博さん(理事)方です。

 NPO法人の発足に伴い、下記の通り、8月2日(日)、宇和島市で記念講演会を開くことになりました。多くの方々のご参加をお待ちしています。


 <NPO法人発足記念講演会>

と き 8月2日(日)午後1時30分~4時
ところ 宇和島市栄町港3丁目303
     JA宇和島農協会館5階ホール
内 容 講 演 午後1時30分~3時20分
    ▽講 師 小川 由英先生(東京西徳洲会病院泌尿器科顧問)
テーマ「修復腎移植再開へ-臨床研究をどう進めるか」(仮)
    ▽ゲスト 万波誠、光畑直喜、西光雄、万波廉介の各先生ら(予定)
アトラクション 午後3時30分~4時
有森智子さん(松山市・腎移植者)のハープ演奏と仲間の合唱・踊り

問い合わせ
    NPO法人移植への理解を求める会事務局
松山市鷹子町928-2 河野方 電話089-970-3943

 
================================== 
事務局から 移植への理解を求める会をNPO法人化したのは、修復腎移植推進(再開)への活動を、全国的に展開していこうというのが狙いです。また1)社会的な認知度を高める 2)活動資金の支援をより広く募る-ことなどが期待されます。今後とも一層のご支援、ご協力をよろしくお願いします。
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移植望む患者の救済訴え
修復腎訴訟 第1回口頭弁論
4月21日・松山地裁 支援者100人集う


 日本移植学会幹部が、虚偽発言などによって修復腎移植を否定し、厚労省の禁止方針を導いたのは、患者の治療選択権と生存権の侵害に当たる-として、患者原告団が学会幹部5人に計6,050万円の損害賠償を求めた修復腎移植訴訟の第1回口頭弁論が4月21日午後、松山地裁で開かれました。

原告側は、野村原告団長(移植への理解を求める会幹事)ら原告6人と林秀信弁護団長(同会岡山支部事務局)ら弁護人6人。被告側は弁護人3人が出廷。原告側意見陳述では、花岡淳吾さん(岐阜県高山市)、長谷川博さん(香川県丸亀市)、野村原告団長(松山市)、林弁護団長(岡山市)の順に意見を述べました。
花岡さんは「透析では長く生きられない。移植学会は、修復腎移植の医学的妥当性を探る努力を放棄し、故意に事実を歪めて非難している。修復腎移植に対して、異論があるなら、きちんと検証し、その根拠を示すべきではないか」と抗議。長谷川さんは「社会復帰するために移植を受けたい。修復腎移植が禁止されたままだと、私たちの生きる望みは絶たれてしまう。われわれの生きる希望を踏みにじらないでほしい」と訴えました。
  
野村原告団長は「私は修復腎移植で命を助けられた。自身の体験から、一人でも多くの方が、移植を受けて元気になってほしい。そのためにも修復腎移植を一日も早く実施できるようにしてほしい。学会幹部の方々が、いまだに修復腎移植を全面否定していることは、絶対に許せない」と被告らを非難しました。
林弁護団長は「被告らは、あえて誤った批判を繰り返したものであり、修復腎移植に一縷の望みを抱いている患者にとっては許し難く、その責任を問われてしかるべきものです」と、学会幹部の姿勢を追及。「この裁判の本質的な意義は、裁判を通じて、修復腎移植が速やかに進められ、腎不全で苦しんでいる多くの患者が救われることです」と裁判の意義を述べました。

これに対し、被告側は、答弁書で「医師としての良心に従い意見しただけ」などとして、全面的に争う姿勢を示しています。また「高度に専門的な医療行為の認否を判断対象とするもので訴訟になじまない」としたうえで、「幹部の発言は学問的な確信に基づき、何ら不法行為に該当しない」と反論しています。
 この日は、患者原告団の支援者ら約100人が、松山地裁に隣接する坂の上の雲ミュ-ジアム前に集合。「修復腎移植は患者の希望の灯」などと書いたプラカードを掲げ、地裁前まで行進。このあと、抽選で傍聴券を手にした38人が、傍聴席で意見陳述に耳を傾けました。

  口頭弁論の終了後、午後3時から松山全日空ホテル3階ローズホールで報告集会も開かれ、記者団を前に、原告がそれぞれ、口頭弁論の感想を述べました。また弁護団から、裁判の見通しなどについての説明がありました。 


第2回口頭弁論は6月30日
第2回口頭弁論は、6月30日(火)午後1時半から、松山地裁で開かれます。
 会員の皆さんをはじめ支援者の方々は、午後1時、同地裁に隣接する「坂の上の雲ミュージアム」前に集合をお願いします。このあと、原告団と一緒に入廷し、傍聴していただく予定です。一般傍聴席は38席あり、あふれた場合は、前半、後半に分けて傍聴していただくつもりです。
 今回はごく短時間で終わりますが、修復腎移植推進への運動を盛り上げるために、時間の許せる方は、ぜひ傍聴をよろしくお願いします。
なお、同日は口頭弁論の後、午後2時から松山全日空ホテル4階ガーネットルームで報告集会を予定しています。時間のある方は、ぜひご参加いただければ幸いです。

<第2回口頭弁論関連日程>
1)口頭弁論
 と き 6月30日(火)午後1時半~2時(予定)
 ところ 松山地裁
2)報告集会
 と き 同日午後2時~3時(同)
 ところ 松山全日空ホテル4階ガーネットルーム     
【問い合わせ】移植への理解を求める会事務局 
河野 和博方 電話 089-970-3943


 メモ                                    
<原 告>
愛媛、広島、岐阜の透析患者4人と移植者2人。理解を求める会から向田理事長と野村副理事長(修復腎=ネフローゼ腎の移植者)らが参加。

<弁護団>
薦田伸夫、岡林義幸、山口直樹=以上松山市=、林秀信(尿管がんの移植者)、光成卓明、東隆司=以上岡山市=の各弁護士6人。

<被 告>
田中紘一前理事長、大島真一前副理事長、寺岡彗理事長、高原史郎副理事長と相川厚理事。

<訴訟の目的>
修復腎移植を否定する学会幹部らの不法性と、修復腎移植の正当性を明らかにする。

<訴状の骨子>
学会幹部らに対し「修復腎移植医療の正当性の判断に当たって、その意見が社会的影響力を有する立場にある移植医療、泌尿器系医療などの専門家であり、かつ関係学会の幹部の地位にある者が、修復腎移植に関して、真実と異なり、もしくは真実を歪曲した不利な事実、意見を社会、関係する官庁、議員、学会、報道機関などに流布させる行為は、民法上の不法行為における『違法な侵害行為』に該当するものである」としています。


長谷川さんが急死 原告3人目

 皆さまに悲しいお知らせをしなければなりません。修復腎移植訴訟の原告の一人で、糖尿病から性慢性腎不全となり、透析生活を送っていた香川県丸亀市の長谷川博さん(49)が、5月3日、同市内の病院で急死されました。ご家族の話によると、前日の朝、大量の下血があり、同病院で手当てを受けていました。亡くなられたのは下血による出血多量が原因とのことです。

 元教員の長谷川さんは、社会復帰の意欲が強く、修復腎移植を受けて透析生活から離脱し、社会のお役に立ちたいと望んでおられました。4月21日に開かれた松山地裁での第1回口頭弁論にも出席し、患者としての思いを切々と訴えられたばかりでした。
原告のメンバーでは提訴を前に、昨年11月に亡くなられた広島県呉市の下西由美さん(48歳)、同12月に亡くなられた兵庫県加古川市の有末佳弘さん(50歳)に続いて3人目の「犠牲者」です。

 修復腎移植が禁止されなければ、3人とも助かっていたかもしれません。そう思うと無念でなりません。今は、これ以上犠牲者を出してはならないという思いが募るばかりです。
それにつけても、患者の救済を放棄して、かたくなに修復腎移植を否定する日本移植学会の幹部の方々の姿勢には、激しい憤りを感じます。この訴訟を通じ、私たちはあらためて、1日も早い修復腎移植の再開を強く訴えていきたいと思います。皆さまのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

故長谷川さんの原告継承 母フヂヨさん
亡くなられた長谷川博さんの遺志を継ぎ、母親のフヂヨさんが原告を継承することをご快諾いただきました。突然の博さんのご不幸で、深い哀しみの中におられたフヂヨさんですが、原告団のお願いに対し、「博の願っていることなので、一生懸命努めさせていただきます」とのコメントをいただきました。ありがとうございました。


会報第15号  
2009年
6月22日(月) 発 行発行者 移植への理解を求める会 代 表 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者             幹 事 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所             事務局 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943



# by shufukujin-kaihou | 2009-06-27 12:23 | 会報第15号 

21.5.5緊急報告 長谷川博さん急逝



緊急報告 長谷川さんが急死 原告3人目


 皆さまに悲しいお知らせをしなければなりません。修復腎移植訴訟の原告の一人で、糖尿病から慢性腎不全となり、透析生活を送っていた香川県丸亀市の長谷川博さん(49)が、昨日5月4日(月)、同市内の病院で急逝されました。ご家族の話によると、前日の朝、大量の下血があり、同病院で手当てを受けていました。亡くなられたのは下血による出血多量が原因とのことです。

 元教員の長谷川さんは、社会復帰の意欲が強く、修復腎移植を受けて透析生活から離脱し、社会のお役に立ちたいと望んでおられました。4月21日に開かれた松山地裁での第1回口頭弁論にも出席し、患者としての思いを切々と訴えられたばかりでした。
原告のメンバーでは提訴を前に、昨年11月に亡くなられた広島県呉市の下西由美さん(48歳)、同12月に亡くなられた兵庫県加古川市の有末佳弘さん(50歳)に続いて3人目の「犠牲者」です。

 修復腎移植が禁止されなければ、3人とも助かっていたかもしれません。そう思うと無念でなりません。今は、これ以上犠牲者を出してはならないという思いが募るばかりです。
それにつけても、患者の救済を放棄して、かたくなに修復腎移植を否定する日本移植学会の幹部の方々の姿勢には、激しい憤りを感じます。この訴訟を通じ、私たちはあらためて、1日も早い修復腎移植の再開を強く訴えていきたいと思います。皆さまのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

2009年5月5日 
                    移植への理解を求める会 
                      代表 向田 陽二
                     修復腎移植訴訟原告団
                      団長 野村 正良

# by shufukujin-kaihou | 2009-05-05 08:04 | 21.5.5緊急報告長谷川さん急逝 

移植への理解を求める会 会報第14号


移植への理解を求める会 会報第14号
             
4月21日・松山地裁
修復腎訴訟で第1回口頭弁論
患者原告団 支援者に傍聴呼びかけ

虚偽発言などによって修復腎移植の妥当性(安全性と有効性)を否定し、厚生労働省の禁止方針を導いたのは、患者の治療を受ける権利と生存権の侵害に当たる-として、患者原告団7人が昨年12月10日、日本移植学会幹部5人を相手取り、約6500万円の損害賠償を求める訴訟を松山地裁に起こしましたが、その第1回口頭弁論が、4月21日(火)午後1時半から約1時間、同地裁で開かれます。
口頭弁論では、原告側から訴状、答弁書・原告準備書面、原告意見、告弁護団長意見―などの陳述が行われる予定です。

会員の皆さんをはじめ支援者の方々は、午後1時、松山地裁に隣接する「坂の上の雲ミュージアム」前に集合し、同地裁前まで約50メートル行進をお願いします。このあと、原告団と一緒に入廷し、傍聴していただく予定です。一般傍聴席は38席あり、あふれた場合は、前半、後半に分けて傍聴していただくつもりです。
多くの患者の願いを込めた裁判であることを示すため、患者原告団と、移植への理解を求める会は、多くの皆さんの参加を呼びかけています。よろしくお願いします。

なお、前日の20日(月)は午後3時から、第1回口頭弁論に向けて、松山全日空ホテル3階のローズルームで、アピールのための記者会見を開きます。
また21日(火)は同じく午後3時から、同じ場所で、報告集会を予定しています。時間のある方はぜひ、ご参加ください。

<第1回口頭弁論関連日程>
1)記者会見
と き 4月20日午後3時~4時
ところ 松山全日空ホテル3階ローズルーム         
2)口頭弁論
 と き 4月21日午後1時半~2時半(予定)
 ところ 松山地裁
内 容 訴状陳述/答弁書・原告準備書面陳述/ 
    原告意見陳述/原告弁護団長意見陳述 など
3)報告集会
 と き 4月21日午後3時~4時
 ところ 松山全日空ホテル3階ローズルーム 
    
※支援者は、4月21日午後1時に坂の上の雲ミュージアム前に集合。地裁前まで行進したあと、入廷していただきます。

【問い合わせ】移植への理解を求める会事務局 
河野 和博 電話 089-970-3943


 メモ                                    
<原 告>
愛媛、広島、香川、岐阜の透析患者5人と移植者2人。理解を求める会から向田陽二代表と野村正良幹事らが参加。原告団長は野村幹事(修復腎=ネフローゼ腎の移植者)。
<弁護団>
薦田伸夫、岡林義幸、山口直樹(以上松山市)、林秀信、光成卓明、東隆司(以上岡山市)の各弁護士6人。弁護団長は林弁護士(同=尿管がんの移植者)。
<被 告>
田中紘一日本移植学会前理事長、大島伸一同前副理事長、寺岡慧同現理事長、高原史朗同現副理事長と相川厚同現理事。
<訴訟の目的>
修復腎移植を否定する学会幹部らの違法性を明らかにし、修復腎移植の正当性を明らかにする。
<訴状の骨子>
学会幹部らに対し「修復腎移植医療の正当性の判断に当たって、その意見が社会的影響力を有する立場にある移植医療、泌尿器系医療などの専門家であり、かつ関係学会の幹部の地位にある者が、修復腎移植に関して、真実と異なり、もしくは真実を歪曲した不利な事実、意見を社会、関係する官庁、議員、学会、報道機関などに流布させる行為は、民法上の不法行為における『違法な侵害行為』に該当するものである」としています。



 ニュース                                   
  「対象疾患 特段制限せず」
     厚労省が臨床研究に関する通達


修復腎移植の臨床研究に関する通達が1月27日、下記の通り、厚労省臓器移植対策室長名で出されていることが分かりました。

 通達によると、昨年暮れ12月11日、「修復腎移植を考える超党派の会(議連)」と厚労省との会合で、厚生労働省の健康局審議官が発言した、修復腎移植の臨床研究においては「腎がんも研究対象に入る」との発言の内容を、文書で裏付けるものと考えられます。私たちは、事実上、修復腎移植に対するゴーサインが出たものと受け止めています。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^                                          健臓発第0127001号
                           平成21年1月27日
都道府県
各指定都市衛生主管部(局)長  殿
中 核 市
                        厚生労働省健康局疾病対策課
                        臓器移植対策室長

   「臓器の移植に関する法律」の運用に関する指針(ガイドライン)
    の取扱いについて

 臓器移植の推進については平素から御高配を賜り、厚くお礼申し上げる。
 さて、平成9年10月8日付け健医発第1329号保険医療局長通知「『臓器の移植に関する法律』の運用に関する指針(ガイドライン)」(以下「ガイドライン」という。)については、平成19年7月12日に改正され、「第12 生体からの臓器移植の取扱いに関する事項」を追加したところである。
 今般、「臨床研究に関する倫理指針」(平成20年厚生労働省告示415号)が本年4月より施行されること等を踏まえ、ガイドラインの正確な理解を進めるとともに、適正な臓器移植の実施を図るため、改めてその趣旨等を下記の通り示すので、貴職におかれては内容を十分御了知の上、貴管下の医療機関等に対する周知方につきよろしく御配慮願いたい。
                  記

1 いわゆる病腎移植の臨床研究の実施に際し、対象疾患についてはガイドラインにおいて特段制限していないこと。
2 個別の臨床研究の実施に際しては、臨床研究を行う者等が、「臨床研究に関する倫理指針」に規定する事項を遵守し、実施するものであること。
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今春にも臨床研究開始 徳洲会

治療のために摘出し、修復した腎臓を別の患者へ移植する「病腎(修復腎)移植」を医療法人徳洲会が今春にも、万波誠医師(68)が勤める宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)で臨床研究として始める方針であることが10日、分かった。厚生労働省は平成19年7月に臨床研究以外の病腎移植の禁止を通知。実施されれば、この通知以降初めての病腎移植となる。

徳洲会によると、厚労省は1月27日付で都道府県などに通知を出した。通知は病腎移植の臨床研究について「対象疾患に制限を設けない。臨床研究指針を順守し実施する」よう求めている。
18年に万波医師らの病腎移植が問題化した後、宇和島徳洲会病院での実施はストップしている。厚労省臓器移植対策室は「患者への説明や同意、倫理委員会の審査など、適正な形で実施してもらいたい」とコメントしている。
 厚労省や国内の学会は、転移の恐れがあるがん患者からの臓器移植は通常の医療としては認められないとの立場。ただ治療の可能性を探る臨床研究としての道は認めている。
 万波医師は「患者さんのために一刻も早く手術を再開したい」と話している。

                 (産経新聞 2009年2月11日付)
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修復腎移植推進の意見書採択 香川県議会

香川県議会が3月19日の本会議で、修復腎移植(臨床研究)の積極的な推進を国に求める意見書を採択しました。地方議会で修復腎移植推進の意見書が採択されたのは、初めてのことです。
 意見書は、移植への理解を求める会香川支部(長谷川博支部長)が提出した陳情書を受けて、議会で提案され、可決されたものです。内容は、病気腎移植が透析治療の困難な患者にとって健康回復への希望になるとしたうえで、国に臨床研究の積極的な推進と移植環境の早急な整備を求めています。
 移植を望む多数の患者の救済を訴え、修復腎移植の推進活動を続けている私たちにとって、とても、ありがたいことです。また、修復腎移植をかたくなに否定する日本移植学会幹部を相手どっての裁判を前に、大きなエールとなります。
 香川県議会の議員の方々のご英断に、心から感謝を申し上げるとともに、修復腎移植の推進について、今後とも、ご支援をよろしくお願いしたいと思います。

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修復腎移植の推進を求める意見書

我が国で慢性透析療法を受けている患者は、平成19年12月末現在で27万5,000人となっており、毎年1万人前後増え続けている。

 一旦、慢性透析に陥ると、週3回、4~5時間に及ぶ透析治療を生涯受け続けなければならず、精神的にも肉体的にも相当な負担がかかり、日常生活に大きな支障を来すこととなる。

 透析治療を受ける患者の多くは、根本的な治療法である腎移植を望んでおり、現在、社団法人日本臓器移植ネットワークに腎臓移植を希望する登録者は1万2,000人に上っている。

 しかし、我が国における腎移植は平成18年に1,136例と初めて1,000例を超えたものの、欧米諸国に比べ極端に少なく、人口百万人当たりの移植数は欧米諸国の10数%~20数%程度である。とりわけ、献腎・脳死体腎の移植数は200例に満たず、人口百万人当たりの移植数は欧米諸国の2~5%程度に過ぎない。「宝くじに当たるのを待つようなもの」と比喩される所以である。

 このような事情を背景に、臓器提供者に恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、治療のため摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植が始まった。

 ところが、平成19年7月、厚生労働省においては、臓器移植法の運用指針を一部改正し、修復腎移植については、臨床研究の道は残すものの、原則禁止としたところである。

 移植腎の大幅な不足という状況の中で、修復腎移植の道を開くことは、重度の腎臓病に苦しみ、生命の危機に脅かされている透析治療が困難な患者の方々にとって、健康回復への希望となるものである。

 よって、国におかれては、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する



1 修復腎移植の臨床研究を積極的に推進すること。
2 移植待機患者が一日も早く移植を受けることができるよう、修復腎移植が可能となるための環境整備を早急に行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

                            平成21年3月19日
                                      香 川 県 議 会
内閣総理大臣
総 務 大 臣   あて
厚生労働大臣
衆・参両院

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会報第14号  
2009年
4月13日(月) 発 行発行者 移植への理解を求める会 代 表 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者             幹 事 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所             事務局 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943

# by shufukujin-kaihou | 2009-04-18 13:23 | 会報第14号 

21.4.9修復腎移植訴訟第1回口頭弁論開始のお知らせ



 <お知らせ>

修復腎移植訴訟第1回口頭弁論が、下記のとおり 4月21日午後1時半から松山地方裁判所で行われますのでお知らせします。




                                  2009年4月8日

マスコミ各社御中

     修復腎移植訴訟第1回口頭弁論について
             (報道のお願い)
                                 移植への理解を求める会
                                  代表 向田 陽二
                                  修復腎移植訴訟原告団
                                  団長 野村 正良

拝啓 日ごろ、移植への理解を求める会の活動に対し、多大のご支援、ご協力をありがとうございます。さて、患者原告団による「修復腎移植訴訟」の第1回口頭弁論が4月21日、松山地裁で下記の通り、開かれます。

私たちは、移植を望む透析患者の方々が一人でも多く救われることを願い、ドナー不足の切り札として大きな可能性を持つ修復腎移植の推進運動に取り組んでいます。

訴訟は、虚偽発言などによって、修復腎移植の医学的妥当性(安全性、有効性)を否定し、厚労省の修復腎移植禁止の方針を導いた日本移植学会幹部の違法行為を明らかにするとともに、修復腎移植の正当性を明らかにしようとするものです。

つきましては、前日の記者会見と当日の模様を報道していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。                                     敬具

              記

1)記者会見
と き 4月20日午後3時~4時
ところ 松山全日空ホテル3階ローズルーム         

2)口頭弁論
と き 4月21日午後1時半~2時半(予定)
ところ 松山地裁
内 容 訴状陳述/答弁書・原告準備書面陳述/ 
    原告意見陳述/原告弁護団長意見陳述 など

3)報告集会
と き 4月21日午後3時~4時
ところ 松山全日空ホテル3階ローズルーム     

※ 支援者は、4月21日午後1時に坂の上の雲ミュージアム前に集合。地裁前まで行進します。

問い合わせ 移植への理解を求める会事務局 
河野 和博 電話 089-970-3943





# by shufukujin-kaihou | 2009-04-09 16:40 | 21.4.9第1回口頭弁論のお知らせ 

21.3.19緊急報告 修復腎移植推進の意見書を香川県議会が可決



緊急報告 
修復腎移植推進の意見書を香川県議会が可決


香川県議会が3月19日の本会議で、修復腎移植(臨床研究)の積極的な推進を国に求める意見書を可決しました。地方議会で修復腎移植推進の意見書が可決されたのは、初めてのことです。
  
意見書は、移植への理解を求める会香川支部(長谷川博支部長)が提出した陳情書を受けて、議会で提案され、可決されたものです。内容は、病気腎移植が透析治療の困難な患者にとって健康回復への希望になるとしたうえで、国に臨床研究の積極的な推進と移植環境の早急な整備を求めています。

移植を望む多数の患者の救済を訴え、修復腎移植の推進活動を続けている私たちにとって、とても、ありがたいことです。また、修復腎移植をかたくなに否定する日本移植学会幹部を相手どっての裁判を前に、大きなエールとなります。

香川県議会の議員の方々のご英断に、心から感謝を申し上げるとともに、修復腎移植の推進について、今後とも、ご支援をよろしくお願いしたいと思います。
 
                                        移植への理解を求める会代表
                                            向 田  陽 二
                                        修復腎移植訴訟原告団長
                                            野 村  正 良





                                            平成21年 2月 17日
香川県議会議長
 松本 康範 殿
                       陳 情 書
1.件名 
 修復腎移植の推進について

2.要旨
 わが国では、慢性腎不全のため透析生活を余儀なくされている患者が、現在27万人にも上っているうえ、毎年1万人ずつ増え続けています。その多くの人たちが、健康的な生活を取り戻したいと願い、根治療法である腎移植を望んでいますが、献腎(提供される死体腎、脳死腎)は年に150程度と極めて少なく、腎移植を受けるのは、宝くじに当たるのを待つようなものと言われています。そのため、やむを得ず健康な親族の腎臓提供により、移植(生体腎移植)を受ける人が少なくないのが現状です。

 そうした事情を背景に、ドナー(臓器提供者)に恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、宇和島徳州会病院の万波誠医師らが、治療のため摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植(病気腎移植)を進め、多くの患者に喜ばれてきました。
ところが、日本の移植関係学会は、「現時点では医学的妥当性がない」との見解を発表し、。これを受けて厚生労働省も、臓器移植法の運営指針を一部改正し、修復腎移植について臨床研究の道は残すものの、原則禁止としました。

 しかしながら、移植先進国アメリカをはじめ海外の移植関係者は、万波医師らが進めてきた修復腎移植を「ドナー不足を解消する画期的な医療」と絶賛しているほか、既にオーストラリアの病院では、修復腎移植を日常的に実施し、大きな成果を上げています。

 しかもわが国では、治療のため摘出し、捨てられている腎臓が年間1万個余りあり、そのうち2000個前後が移植に利用できると推定されています。これらを生かせば、移植待機患者の移植のチャンスは、現在の10倍以上に増えることが予想されます。

 このように、遅れている日本の移植医療を大きく前進させる可能性のある修復腎移植が、医療行為として原則禁止されたことは、移植を待ち望む私たち患者にとって、どう考えても納得のいかないことと言わざるを得ません。

 透析患者の10年後の生存率は40%と言われており(移植を受けた場合は80%)、移植を受けなければ余命いくばくもない透析患者が、国内には数多くいます。透析生活10年あまりになる私も、あと何年生きられるかと、強い危機感を抱いている一人です。
 
 私を含め、移植を待ち望む透析患者が、一日も早く腎移植を受け、健康を回復できるよう、厚生労働省が修復腎移植を容認し、臨床研究を急ぐことを、切に望んでいます。
よって、国及び国会に対し、下記事項について意見書を提出していただくよう陳情します。

                            記


1、修復腎移植の早期実施に向けて、臨床研究を積極的に推進すること
2、移植を待ち望む患者が一日も早く移植を受けることができるよう、環境整備を推進すること


                                           移植への理解を求める会
                                             香川支部長 長谷川 博






移植への理解を求める会
 香川支部長 長谷川 博 様


   請願陳情に対する議会の審査結果について(通知)


 さきに提出されました請願陳情は、平成21年2月定例県議会で審査の結果、採択
しましたのでお知らせします。
 なお、この請願陳情に基づき、衆・参両院議長、内閣総理大臣、総務大臣、及び厚
生労働大臣あて意見書を提出しましたので、念のため申し添えます。


 件名 修復腎移植の推進を求める意見書の提出について

 

  平成21年3月19日

                              香川県議会議長  松 本 康 範





修復腎移植の推進を求める意見書

我が国で慢性透析療法を受けている患者は、平成19年12月末現在で27万5,000人となっており、毎年1万人前後増え続けている。

一旦、慢性透析に陥ると、週3回、4~5時間に及ぶ透析治療を生涯受け続けなければならず、精神的にも肉体的にも相当な負担がかかり、日常生活に大きな支障を来すこととなる。

透析治療を受ける患者の多くは、根本的な治療法である腎移植を望んでおり、現在、社団法人日本臓器移植ネットワークに腎臓移植を希望する登録者は1万2,000人に上っている。

しかし、我が国における腎移植は平成18年に1,136例と初めて1,000例を超えたものの、欧米諸国に比べ極端に少なく、人口百万人当たりの移植数は欧米諸国の10数%~20数%程度である。とりわけ、献腎・脳死体腎の移植数は200例に満たず、人口百万人当たりの移植数は欧米諸国の2~5%程度に過ぎない。「宝くじに当たるのを待つようなもの」と比喩される所以である。

このような事情を背景に、臓器提供者に恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、治療のため摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植が始まった。

ところが、平成19年7月、厚生労働省においては、臓器移植法の運用指針を一部改正し、修復腎移植については、臨床研究の道は残すものの、原則禁止としたところである。

移植腎の大幅な不足という状況の中で、修復腎移植の道を開くことは、重度の腎臓病に苦しみ、生命の危機に脅かされている、透析治療が困難な患者の方々にとって、健康回復への希望となるものである。

よって、国におかれては、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。

                            記

1 修復腎移植の臨床研究を積極的に推進すること。
2 移植待機患者が一日も早く移植を受けることができるよう、修復腎移植が可能となるための環境整備を早急に行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成21年3月19日
                                      香 川 県 議 会
内閣総理大臣
総 務 大 臣   あて
厚生労働大臣
衆・参両院議長








# by shufukujin-kaihou | 2009-03-25 20:39 | 21.3.19緊急報告 

21.2.10緊急報告 修復腎移植に関する厚労省通達(21.1.27付)


各位 

修復腎移植の臨床研究に関する通達が1月27日、下記のとおり厚労省臓器移植対策室長名で発出されていることが分かりました。
通達によると、昨年暮れ12月11日、「修復腎移植を考える超党派の会(議連)」と厚労省との会合で、厚生労働省の健康局審議官が発言した、修復腎移植の臨床研究においては「腎がんも研究対象に入る」との発言の内容を、文書で裏付けるものと考えられます。


移植への理解を求める会代表
 向 田  陽 二
修復腎移植訴訟原告団長
 野 村  正 良








                                          健臓発第0127001号
                         平成21年1月27日
都道府県
各 指定都市 衛生主管部(局)長 殿
中 核 市
                        厚生労働省健康局疾病対策課
                        臓器移植対策室長

「臓器の移植に関する法律」の運用に関する指針(ガイドライン)
の取扱いについて

臓器移植の推進については平素から御高配を賜り、厚くお礼申し上げる。
さて、平成9年10月8日付け健医発第1329号保険医療局長通知「『臓器の移植に関する法律』の運用に関する指針(ガイドライン)」(以下「ガイドライン」という。)については、平成19年7月12日に改正され、「第12 生体からの臓器移植の取扱いに関する事項」を追加したところである。

今般、「臨床研究に関する倫理指針」(平成20年厚生労働省告示415号)が本年4月より施行されること等を踏まえ、ガイドラインの正確な理解を進めるとともに、適正な臓器移植の実施を図るため、改めてその趣旨等を下記の通り示すので、貴職におかれては内容を十分御了知の上、貴管下の医療機関等に対する周知方につきよろしく御配慮願いたい。

                      記

1 いわゆる病腎移植の臨床研究の実施に際し、対象疾患についてはガイドラインにおいて特段制限していないこと。

2 個別の臨床研究の実施に際しては、臨床研究を行う者等が、「臨床研究に関する倫理指針」に規定する事項を遵守し、実施するものであること。





# by shufukujin-kaihou | 2009-02-10 19:03 | 21.2.10緊急報告 

移植への理解を求める会 会報第13号の(2)


移植への理解を求める会 会報第13号の(2)


メッセージ・祝電                                       
▽衆議院議員 山本 公一様
第3回総会・NPO法人設立総会並びに記念講演会ご開催を心よりお慶び申し上げます。
関係各位のご尽力に敬意を表しますと共に、貴会の更なるご発展と、本日ご参会の皆様のご健勝、ご多幸をお祈りいたします。
 平成20年12月7日
      衆議院議員 山本 公一
…………………………………………………………………………………………………………                  
▽香川県議会議員 都村 尚志様
「移植への理解を求める会」の皆様、こんにちは。香川県議会議員の都村です。はじめまして。
本日は、NPO法人設立とのこと、誠におめでとうございます。ご案内をいただきましたが、地元で所用があり、出席できませんので、メッセージを送らせていただきます。
 私がこの修復腎移植の問題に興味を持ったのは、本年7月に香川労災病院の西先生から資料をいただいたことが発端です。それまでは、新聞報道を読むくらいだったので、当事者意識もなく、正直言って、別の地域の問題ぐらいにしか認識していませんでした。
 しかし、いただいた資料や本を読み、この問題について知れば知るほど、学会や厚労省の対応の理不尽さ、患者の皆さんの状況の深刻さを強く感じました。
現在の日本の透析患者数の推移や死体腎移植の現状を考えれば、修復腎移植について、タブー視せず、前向きに捉えるべきだと思います。何よりも、医療というのは、患者と向き合い、できる限りの手を尽くして患者を救うことが、使命だと思います。

皆さん、正論は通ります。どうせ通るのであれば、一日も早く通そうではありませんか。私は地方議員ですから、厚労省に対する直接の権限はありませんが、できる限りの応援を今後ともしていくつもりです。
最後に、今年の冬は寒くなると言われています。メンバーの皆さん、お体をご自愛ください。「移植への理解を求める会」の今後の活動の活発化を心からお祈りして、メッセージといたします。
                        香川県議会議員
                         都村 尚志 
………………………………………………………………………………………………………… 
▽愛媛県議会議員 横田 弘之様
 修復腎移植を求める大会のご盛会をお祝い申し上げます。
透析の苦しみに耐えながらご自分の生命を見つめておられる患者皆様のことを本当に考えるのならあらゆる可能性に全力をかける事は当然であります。
万波先生をはじめ修復腎移植に神の手を持つ先生方のご努力に感謝しつつ、その医療行為不当の謗りを受けないよう、命をかけた闘いがなされますよう、念願いたします。
NPO法人化が一日も早くなされることを併せて願っております。

                         愛媛県議会議長
                          横田 弘之

決議文                                   
私たちは、ドナーに恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、宇和島徳洲会病院の万波誠先生らが進めてこられた修復腎移植の推進と、先生方の医療活動の継続保証を訴え、これまで、署名運動や講演会開催など、さまざまな活動を続けてきました。
一方、万波先生らが進めてこられた修復腎移植は「ドナー不足を解消する画期的な医療である」として、海外の移植関係者から賞賛されています。またオーストラリアの病院では既に修復腎移植が日常的医療として実施され、大きな成果を上げています。
それにもかかわらず、日本の学会は修復腎移植の妥当性を全面的に否定し、これを受けて厚生労働省も、その可能性を検討することさえせず、原則禁止の方針を打ち出しました。この決定は、多くの患者の移植の機会を奪い、見殺しにするものであり、理不尽で、到底納得できません。
移植への理解を求める会は、学会と厚労省の誤った考えを正し、患者にとって大きな希望の灯である修復腎移植を一日も早く実施するよう、重ねて要請するとともに、その実現の日まで、強力な推進活動を続けていくことを誓います。
 2008年12月7日
                     移植への理解を求める会
                       代表 向田 陽二


お知らせ                                   
求める会ホームページがリニューアル
 移植への理解を求める会のホームページが、昨年11月からリニューアルしました。より見やすく、ビジュアルになりました。アドレスは(http://www.shufukujin.com/)です。ぜひこまめにのぞいていただきたいと思います。
 なお、旧ホームページ(http://www.kenkoude.com/ishoku/)もリンクしています。これまでの情報は、こちらをご覧ください。
ズバリ「移植への理解を求める会」で検索すると、新旧両方のホームページを見ることができます。旧ホームページは武田元介幹事が、新ホームページは井手広幸幹事が担当しています。

 事務局から                                   
 関係書籍在庫あり 事務局には、下記の出版物の在庫があります。希望される方はお申し出ください。実費でお送りします(送料無料)。
 ▼近藤俊文著「カルテの余白」(岩波書店、2,415円)

▼村口敏也著「否定された腎移植」(創風社出版、1,890円)

▼難波紘二著「覚悟としての死生学」(文藝春秋・735円)

▼青山淳平著「いのちと向き合う男たち~腎移植最前線」(光人社・1,680円)

▼えひめ移植者の会編「命の贈りもの」(創風社出版・1,000円)

▼えひめ移植者の会編「命の贈りものPart2」(創風社出版・500円)

会費納入について 移植への理解を求める会は今春をめどにNPO法人化を目指しています。そこで、会費はあらためて開くNPO設立総会後、お願いしたいと思います。なお、カンパと会員勧誘は歓迎です。
 
会報第13号  
2009年
1月29日(木) 発 行発行者 移植への理解を求める会 代 表 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者             幹 事 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所             事務局 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943

# by shufukujin-kaihou | 2009-02-01 16:35 | 会報第13号 

移植への理解を求める会 会報第13号の(1)



移植への理解を求める会 会報第13号の(1)
           
移植学会幹部5人を提訴

修復腎移植の禁止導く

患者原告団治療の選択権と生存権侵害

修復腎移植の妥当性を否定する不当な発言によって、厚生労働省の修復腎移植禁止方針を導き、患者の治療を受ける権利と生存権を侵害した-として、透析患者ら7人の原告団が12月10日、日本移植学会幹部5人を相手取り、約6000万円の損害賠償を求める訴訟を松山地裁に起こしました。
 原告団は愛媛、広島、香川、岐阜の透析患者4人と移植者3人で、移植への理解を求める会から向田陽二代表、野村正良幹事らが参加しています。弁護団は薦田伸夫、岡林義幸、山口直樹(以上松山市)、林秀信、光成卓明、東隆司(以上岡山市)の各弁護士6人。被告は田中紘一前理事長、大島伸一前副理事長、寺岡慧現理事長、高原史郎現副理事長と相川厚現理事です。
訴訟は、修復腎移植を否定する学会幹部らの不法性を明らかにし、修復腎移植の早期実現(再開)を図るのが狙いです。訴状では、学会幹部らに対し「修復腎移植医療の正当性の判断にあたって、その意見が社会的影響力を有する立場にある移植医療、泌尿器系医療などの専門家であり、かつ関係学会の幹部の地位にある者が、修復腎移植に関して、真実と異なり、もしくは真実を歪曲した不利な事実、意見を社会、関係する官庁、議員、学会、報道機関などに流布させる行為は、民法上の不法行為における『違法な侵害行為』に該当するものである」と指弾しています。

「患者を守るための最後の手段」
 提訴後の記者会見で、原告団長を務める野村幹事は「移植への理解を求める会が、これまで再三にわたり、修復腎移植の妥当性を訴えてきたが、学会も厚労省も、かたくなな態度を変えようとしない。このままでは患者は見殺し。最後の手段として裁判の道を選んだ」と説明。また裁判を前に、原告団への参加を予定していた兵庫県加古川市のジャズピアニスト・有末佳弘さんと、広島県呉市の下西由美さんが相次いで亡くなったことを紹介し、「二人の死を無駄にしないためにも、修復腎移植が一日も早く実現するよう、頑張りたい」と決意を語りました。
弁護団長を務める林弁護士(求める会岡山支部役員)は「本来、患者さんを救うべき学会幹部が、まったくの的外れか、事実と異なる発言をすることで、患者の手術を受ける権利を侵害している」と指摘。修復腎移植の有効性を示す各種データを示したうえで、「学会は修復腎移植を正当に評価すべきだ」と強調しました。
原告の一人、長谷川博さん(香川県)は、「学会幹部は最初から結論ありきで、患者に対して移植する機会をあきらめるよう仕向けているとしか思えない。私はもっと生きたい。移植を受けるチャンスを与えてほしい」と訴えました。

原告団は、学会に追随する厚労省に対しても、同様の理由で国家賠償請求訴訟を準備しています。現在、与野党国会議員約80人で組織する「修復腎移植を考える超党派の会」が、厚労省に修復腎移植の容認を迫り、最終的協議を予定していることから、その結果を待って提訴するかどうかを判断する考えです。


NPO法人化を承認

12月7日 宇和島で第3回総会

修復腎移植訴訟の支援も


 移植への理解を求める会の第3回総会・記念講演会と、NPO法人設立総会が、12月7日、宇和島市のえひめ南農協会館で開かれ、会員ら約120人が参加。求める会のNPO法人化を承認するとともに、患者原告団による修復腎移植訴訟を全面支援することを決めました。

「修復腎移植医学的に検討すべき」
松屋先生(長崎医療センター泌尿器科医長)が講演

 記念講演では、長崎医療センター泌尿器科医長の松屋福蔵先生が「修復腎移植 その可能性と問題点」をテーマに、ご講演されました。松屋先生は長崎県内の透析患者と腎移植希望登録者を対象に実施したアンケート調査で、その半数近くが修復腎移植を希望していることを紹介。「4割以上の患者が移植をしたいと希望しているのであれば、修復腎移植は医学的にも検討すべきと言える」と強調しました。
また「医療不信が起きないよう、手続きを考える必要がある」としたうえで、「医療はだれのためにあるのか、ということを考えるべきだ。医師のためではない。医療界は修復腎移植について、もっとオープンに議論すべきだと思う」と締めくくりました。                                        

講演に先立ち、向田陽二代表と顧問の近藤俊文先生(市立宇和島病院名誉院長)のあいさつがあり、ともに、修復腎移植の推進を強く訴えました。続いて、愛媛選出の山本公一衆議院議員、都村尚志香川県議会議員、横田弘之愛媛県議会議長(求める会顧問)から寄せられた激励のメッセージが紹介されました。 
 総会では活動報告と会計報告があり、原案通り可決されました。 
 続いてNPO法人設立総会では、NPO設立の趣旨、定款、活動方針、予算案、役員案を、いずれも可決、NPOの設立を全員一致で了承しました。
 最後に向田代表が決議文を朗読、採択されました。
会では、今月中に愛媛県にNPO法人の認可申請を行い、今春にもNPO法人としての活動をスタートしたいと考えています。 

向田代表あいさつ                                      
移植への理解を求める会は、一昨年11月に発足して以来、丸2年を迎えました。私たちは、一人でも多くの移植待機患者を救いたいとの思いから、万波先生らが進めてこられた修復腎移植の推進と、先生方の医療活動の継続を願って、署名運動やシンポジウム、講演会活動などを精力的に進めてきました。
 おかげさまで、修復腎移植に対する理解は、当初に比べ、ずいぶん広がってきました。また超党派の国会議員の先生方が、厚生労働省に修復腎移植の容認を迫るなど、流れは大きく変わってきています。これもひとえに皆さまのご支援とご協力のたまものであり、心からお礼を申し上げます。
 ただ、学会や厚労省の考え方は、修復腎移植に対して相変わらず、かたくななまでに否定的で、厚労省の原則禁止の方針も、変わりそうにありません。また修復腎移植を実施した市立宇和島病院と宇和島徳洲会病院、それに万波先生らに対する行政処分の方針も、消えたわけではありません。
 そこで、私たちは学会や厚労省が修復腎移植を正当に評価し、多くの患者さんが救われる環境づくりを進めるためには、裁判で争うのが有効な手段の一つであると考え、患 者原告団による訴訟を呼び掛け、その支援を決めています。 
 また、修復腎移植推進の輪を全国に広げていくため、会のNPO法人化を目指しています。
 本日は、そのための解散総会とNPO設立総会・記念講演会ですので、どうか、最後までお付き合いいただきますよう、お願い申し上げます。 
私たちは、修復腎移植の早期実現に向けて、今まで以上に、力強い活動を進めていきたいと思っていますので、皆さまには、今後とも一層のご支援ご協力をよろしくお願いいたします。                       
 
講演要旨                                       
 修復腎移植 その可能性と問題点
      長崎医療センター泌尿器科医長 松屋 福蔵

修復腎移植について学会は「現在の医療から外れている」との見解を発表した。この問題が出た当初、私は腎癌の修復腎は移植できるのではないかと思った。ただインフォームドコンセント(説明と同意)はどうだったのだろうか、などと考えた。
 腎不全患者への治療は今から60年前に始まったが、今の医療が完璧というのはおかしい話だ。医療はまだまだ進行中であり、日進月歩である。修復腎移植は、献腎、生体腎移植に次ぐ第3の道となるのではないかと素直に思った。
 医学はサイエンスである。修復腎移植について医学的議論をもっとすべきではないのかと思っている。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
今回の病腎移植についての学会のコメント
・ドナー、レシピエント双方に対して十分なインフォームドコンセントが行われていない。
・泌尿器科、透析、移植を単独で管理。
・第三者であるにもかかわらず、その中よりドナーを選択し、自らの透析患者よりレシピエントを選択。
・個人的な経験より、悪性を含めた病腎移植を決定。
・研究的治療にもかかわらず、倫理委員会に諮らず、説明承諾の記録は残していない。
学会の総括
・今回の病腎移植は現在の医療の倫理性、水準より外れた医療として
・きちんとした手続きが取られずに
・組織的、計画的に行われた
・現時点では認められない治療である。
腎移植ドナーの適応基準
1、以下の四疾患または状態を伴わないこと
1)全身性の活動性感染症 2)HIV抗体、HTLV-1抗体,HBs抗原、HCV抗体 3)クロイツフェルト・ヤコブ病およびその疑い 4)悪性腫瘍(原発性脳腫瘍および治癒したと考えられるものを除く)
2、器質的腎疾患がない(血液生化学、 尿所見などから)
3、年齢:70歳以下が望ましい

一般的にドナーとなれる腎臓はこのように言われている。修復腎移植についてはどうかと考えると、今までの学会や研究会での発表からも、腎動脈瘤等の悪性腫瘍(がん)でない病腎は、もともと移植をしていたものであり、問題はないと思っている。ネフローゼ腎についてはいろいろと議論があるところである。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
いわゆる病腎移植(腎癌の場合)に関するアンケート
日本の腎移植数は徐々に増加していますが、本来伸びるべき献腎移植は年間200例程度で停滞しています。
一方、腎移植の成績向上はめざましく、ドナー不足の解消は切実な問題となっています。病(気)腎移植は、その否定的な面を有してはいるものの、ドナー不足を補う医学的に可能性を秘めた問題でもあります。
ドナー適応拡大に関しては、医学的妥当性の検討、社会の理解などが必要です。しかし、何よりも腎移植を希望している透析患者さんが、この問題をどのように思っているかが最も重要な事項です。
今回、長崎県内の献腎移植希望登録更新者および一般の透析患者さんに対して、腎癌の場合に限定した病(気)腎移植に関するアンケート調査を行い、その問題点、可能性について考察する。

移植を受ける側は、がんがあった腎臓でもいいかどうか。
長崎県内の腎移植希望登録者103人と透析患者94人を対象に、修復腎移植を希望するかどうかをアンケート調査した。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――いわゆる病気腎移植(腎がんの場合)に関するアンケート
あなたは腎癌の腎臓(もちろん、がんの部分は摘出され90%の確率でそこから再発することはないと思われる腎臓)を移植したいと思われますか?
A、是非したい(家族の反対があっても) B、あまりしたくないが透析を抜けられるならやるしかない C、家族が賛成してくれるなら D、絶対に受けない E、その他(上記選択の理由やその他ご意見、自由記載)
……………………………………………………………………………………………                                                 
対象: 長崎県内で献腎移植希望登録更新者    2007・3
              (アンケート回収率:78名/103名 75・7%)
某透析施設の透析患者
              (アンケート回収率:87名/94名 92・5%)
男性47名 女性27名(未記入4名)    男性56名 女性31名(未記入0名)   
血液透析53名CAPD7名(未記入18名) 血液透析84名 CAPD3名(未記入0名)
 年代       原疾患             年代       原疾患
20歳代  7名 CGN      59名    20歳代  0名  CGN     49名
30歳代 14名 糖尿病性腎症 2名   30歳代  5名  糖尿病性腎症 18名
40歳代 27名  その他     3名    40歳代  8名  その他   20名
50歳代 22名  未記入    14名    50歳代 23名  未記入    0名
60歳代  8名                  60歳代

その結果、A、B、Cの条件付きながら修復腎移植を希望するとの回答が、移植希望登録者の43%、透析患者の47%-という結果であった。
 Dの絶対に受けないという患者は、ほぼ同様の40%大であった。
 この結果を20年4月下旬に日本泌尿器科学会総会で発表した。
 移植希望者が1割ほどではだめだが、4割以上の患者が移植をしたいと希望しているのであれば、修復腎移植は医学的にも検討すべきと言える。
 生体腎移植の当てもないまま、腎移植を待たざるを得ない患者さんやご家族の「移植できる腎臓さえあれば」との思いを切実なものとして受け止め、ドナーの適応拡大について議論すべきだと思う。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
病腎移植(腎癌の場合)に関するアンケート:自由記載から
希望度A=ぜひしたい(家族の反対があっても) D=絶対に受けない
A、60歳代男性5日~10年 週3回の透析で体がきつい。食べ物の制限がつらい。
A、40歳代男性20年以上 データに基づき再発の可能性がないならよろしいかと思います。
D、40歳代男性15~20年 新たな不安を持って生きることに精神的苦痛を感じる。
D、20歳代男性5年未満 医者の言い分は分かるが、病気腎移植はどうかと思う。
D、40歳代男性5年未満 再発の可能性が10%でもあるのなら、その10%に自分がめぐりあったと考えると透析よりももっとつらい思いをしなければならないだろうし、家族も大変だと思う。
D、30歳代女性10から15年 何が何でも移植をと望む前にもっと自分の病気に向き合うべき。
D、60歳代女性15~20年 外部専門委員会で病気腎移植は不適切ということで今まで何となく不安だった気持ちができないということにはっきり思いました。
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修復腎移植(腎癌の場合)の検討事項
1、患者の意向の調査
1)レシピエント側:病(気)腎でも移植する意向があるの?
2、医学的妥当性の検討・社会への提示
1)腎癌の再発・転移の可能性の検討→腫瘍のサイズ(2㎝ 4㎝)は?
2)良性腫瘍の可能性→術中迅速病理診断→腎摘/腎提供中止
3)手術方法は:切除範囲 /腎茎部遮断法など
3、病(気)腎移植の手順 ドナーへの術前説明と同意
(最優先はドナーの自発的意思と安全)
(誰が行うか?第三者の立ち会いまたはコーディネーター)
4、修復腎移植の術後評価と違反時の罰則
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修復腎移植実施に向けての検討事項 総括(小さな腎癌の場合)
1、患者意向のアンケート調査
1)レシピエント側:病腎でも移植する意向があるか?→半数は肯定的
2、医学的妥当性の検討→社会への提示と理解を
1)腎癌の再発・転移の可能性の検討→5%以下(危険性は定できない)
→適応腫瘍のサイズ径は?(2㎝? 4㎝?)小さいほど安全
2)手術方法は:腎摘→体外手術(腫瘍の部分切除)の方法は?
→ドナーの考えられる不利益は許容範囲か?
(腎茎部遮断法・良性腫瘍の可能性(20%程度)→術中迅速病理診断(提供中止)
→部分切除の範囲は(局所再発の可能性低減:正常部を5mmつける)
(ただし多中心発生の可能性は残る)
3)手術成績(ドナーの安全性:残腎機能/レシピエントの生着・生存率)の蓄積→保険適応の問題
3、修復腎移植の手順(想定外の第三者間での生体腎移植である)
ドナーへの術前説明と同意(最優先はドナーの自発的意思と安全性の確保)
(誰が行うか?第三者の立ち会いまたは移植コーディネーター)
4、術後の評価と違反に対する罰則(ルール作り 移植医療への不信再燃の危惧)

小さな腎がんのうち4センチ以下の小径腎がんについて検討してみたい。小径腎がんは、全摘出しても部分切除をし残しても、術後の成績は同じと言われている。
 学会が、万波医師らの腎摘の方法が違う(血管をしばってからとるべきである)、宇和島は移植用の取り方であり、ドナーに危険があったと非難したが、血管を縛ることにどれくらいのがんの転移に対して予防効果があるのかは疑問である。
 どれくらい医学的根拠があるのかもう少し冷静にコメントしてもらいたかった。
 過去の症例では、腎臓がんがあったドナーから偶発的に移植されたレシピエントで、生体腎で11例、献腎移植で300例あった。中央値は2㎝が一番多く、平均観察年は69カ月。
 ところが、がんの再発はなかった。生着率は1年で100%、3年で100%、5年で90%。
がんの部分をとって移植可能ではないのか、という報告が2005年にあった。今後症例を重ねる必要はあるが、小さな腎がんの腎臓は、移植に使えるというのは医学的にはある。
今後の問題として、ドナーに対してどのように説明するのかなどを検討する必要があると考える。ドナーを大切にしなくてはならない。
 腎摘出前に移植の話はいけない。ドナーあっての移植医療である。医療不信が起きないように手続きを考える必要がある。
 また一定の危険(転移)があるということも理解してもらうしかない。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
生体腎ドナーからの腎摘出術の留意点
1、ドナーの安全性の確保
2、摘出する腎の保護
1)腎機能保護(急性尿細管壊死の防止)
2)腎血管、尿管損傷防止(移植後合併症の予防)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
生体腎移植ドナーの医学的条件
ドナーを考慮した条件
1、全身状態(麻酔・手術が可能)
2、片腎提供後も健康を損なう可能性が最小限
レシピエント側を考慮した条件
1、移植後、腎機能の発現が期待される腎臓である。(年齢、既往症、腎機能など)2、移植腎を介して伝播される重篤な疾患(感染症、悪性腫瘍など)がない。

医療の現場では、部分切除でよい小さながんの場合でも、全部とってほしいという例は確かにある。
 長崎県での推計によれば、100倍すればよいが、摘出する腎臓は年間約13000個ぐらいと聞いている。その中で4㎝以下の小径腎がんは約4000個。さらにきつく計算しても、200個は安全に使用できる腎臓だと思っている。
 この4㎝以下、若しくは2㎝以下の小径腎がんの場合は、修復腎移植が可能と考えられる。
 医療はだれのためにあるのか、ということを考える。医師のためではない。医療界は修復腎移植について、もっとオープンに議論すべきだと思う。

まつや・ふくぞう  1951年、長崎市生まれ。長崎大学医学部卒。同医学部泌尿器科助手、講師を経て、1997年4月から現職(国立病院機構長崎医療センター泌尿器科医長)。1988年、腎臓保存の研究で博士号取得(水素クリアランス法による低温灌流腎の皮・髄質灌流量測定)。現在までに腎移植150例、腎がん手術約300例実施。現在、一般泌尿器科医として日常勤務、後輩の指導に当たる。
                        (要約・井手 広幸幹事)

 
13号の(2)に続きます。

# by shufukujin-kaihou | 2009-02-01 16:33 | 会報第13号 

20.12.10緊急報告



緊急報告
修復腎移植訴訟について


 現在、修復腎移植は日本移植学会など関係学会による不誠実かつ誤った医学的見解に誘導された形で厚生労働省により原則禁止とされています。これまで移植への理解を求める会などを中心に、厚生労働省、関係学会、マスコミなどに対し修復腎移植の再開を強く求めてきました。然るに、医学的な可能性を追求する姿勢、患者救済の動きはまったくなく、これまでの回答に終始しています。

 その中で「修復腎移植を考える超党派の会」(会長:杉浦正健・元法相)が私たち患者の声に耳を傾けていただき、独自の調査により、5月13日、修復腎移植を容認する見解をまとめられました。さらに長崎医療センターにおける患者アンケートでも修復腎移植を受けたいと希望する患者が、透析患者の半数になるという調査報告もあり、全国で大変多くの患者がこの修復腎移植を切実に求めています。厚生労働省と日本移植学会は、こうした見解に対しても冷淡な態度を取り続けているため、私たちは自ら戦うことを選択し、厚生労働省と日本移植学会の幹部などを相手に訴訟を起こすこととしました。この間、原告団となる患者二名の命が失われ、私たちにはもう待てる時間がまったく無いとの認識から、12月10日に、日本移植学会幹部と厚生労働省を対象に損害賠償請求(民事訴訟)、国家賠償請求訴訟(行政訴訟)を起こす決定をいたしました。

 しかしながら、12月11日に「修復腎移植を考える超党派の会」の第6回会議が急遽開催され、その会議において修復腎移植に関する厚生労働省の見解が提示されるとの情報が入りました。

 私たちは、いたずらに争うことなく、現実的な治療再開の道が開けることを最終的な目的としています。

 従いまして、今回の「修復腎移植を考える超党派の会」の内容を待ち、国家賠償請求訴訟に関する判断をすることとなりました。また、日本移植学会幹部に関しては、現在も誹謗中傷に近い発言、記事掲載などを継続しており、決定どおりに提訴を行うものとします。
 以上、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

                            
移植への理解を求める会代表
 向 田  陽 二
修復腎移植訴訟原告団長
 野 村  正 良

# by shufukujin-kaihou | 2008-12-10 17:00 | 20.12.10緊急報告 

移植への理解を求める会 会報第12号

          

修復腎移植求め提訴へ
患者原告団 国と学会幹部相手に

「治療の選択権と生存権侵害」


宇和島徳洲会病院の万波誠先生らが進めてきた修復腎移植を、虚偽発言などによって全面的に否定してきた日本移植学会の幹部と、その見解を踏襲し原則禁止とした厚生労働省を相手取り、患者原告団が損害賠償請求訴訟(民事訴訟)と国家賠償請求訴訟(行政訴訟)を年内にも起こすことになりました。
提訴の理由は「修復腎移植の禁止によって、治療の選択権と生存権を侵害された」というもので、厚労省の原則禁止方針と、その方針を誘導した学会幹部の発言の違法性を明らかにし、修復腎移植の早期実施を求めるのが狙いです。
原告団は移植への理解を求める会の呼びかけにより、患者有志らが7月6日、松山市で開かれた役員会の席で結成し、準備を進めてきました。メンバーは透析患者4人と移植者3人の計7人(愛媛4人、香川、広島、岐阜各1人)で、求める会からは向田陽二代表らが加わっています。弁護団は林秀信弁護士(求める会役員、岡山)ら6人の弁護士(愛媛3人、岡山3人)の方々に依頼しています。

治療を受ける決定権は患者にある

訴訟を支援する求める会は10月4日、松山市で記者会見を開き、その概要を明らかにしました。また修復腎推進活動の全国展開を図るため、NPO法人(特定非営利活動法人)化に向けて準備を進めていることも公表しました。
記者会見には、求める会役員らのほか、弁護団の光成卓明(岡山)、山口直樹(松山)両弁護士が出席しました。
席上、原告の一人で透析生活10年余りになる長谷川博さん(香川)は「私はもっと生きたい。修復腎移植を学会がよく検討せずに禁止したことは絶対に許せない。移植を受ける権利をなんとかしてほしい」と訴えました。
また光成弁護士は「学会幹部の発言には明らかに間違い、誇張があり、それらの発言によって、患者の修復腎移植を受ける権利が侵害された。また修復腎移植を受ける権利は本来患者に「決定権」がある。国がガイドラインで禁止したのはその権利の侵害に当たる」と指摘。「厚労省が修復腎移植を禁止したため、患者はいつまでたっても治療を受けられない。方針の変更を期待していたが、実現されそうにない。そこで司法の力を借りて、厚労省の誤った違法な方針を変更しなければ、患者は救済されない」と訴訟の意義を説明しました。

<記者会見で発表した訴訟メモ>
1)訴訟は2本立て
 ①国家賠償請求訴訟(行政訴訟) 厚労省を相手取り、松山地裁に訴え
 ②損害賠償請求訴訟(民事訴訟) 日本移植学会幹部を相手取り、松山地裁に訴え
被告=日本移植学会の幹部5~10人
2)提訴の理由
 ①厚労省=臓器移植法の運営指針改正により修復腎移植を禁止
②虚偽または無知による発言で修復腎移植の妥当性を否定。厚労省の判断を導いた
→患者の生存権と治療の選択権を侵害  
3)患者原告は9人(→7人に変更)
 ①透析患者6人(→4人) ②移植者3人
4)弁護団は8人(→6人に変更)
 愛媛3人 岡山2人 東京2人(→愛媛3人 岡山3人)
5)損害賠償請求額 
 透析患者1人1000万円、移植者1人500万円
6)提訴時期 
 早ければ10月下旬(→年内に変更)

                                      
NPO法人化へ設立総会

12月7日・宇和島 記念講演会も

講師松屋福蔵先生(長崎医療センター医長)


移植への理解を求める会は、修復腎移植推進活動の全国展開を図るため、NPO法人化を目指すことになり、下記の通り、12月7日(日)、宇和島市で第3回総会(解散総会)とNPO法人設立総会・記念講演会を開きます。後日、愛媛県にNPO法人の認可申請をし、来春にもNPO法人として、活動をスタートする見通しです。
記念講演会の講師は、長崎医療センター泌尿器科医長の松屋福蔵先生にお願いしています。テーマは「修復腎移植 その可能性と問題点」です。
松屋先生は、長崎県内の腎移植希望登録者74人と透析患者87人を対象に、修復腎移植を希望するかどうかをアンケート調査し、移植希望登録者の43%、透析患者の47%が希望する-という結果を、4月下旬に日本泌尿器科学会総会で発表されました。そこで「生体腎移植の当てもないまま、腎移植を待たざるを得ない患者さんやご家族の『移植できる腎臓さえあれば』との思いを切実なものとして受け止め、ドナーの適応拡大について議論すべき時期にきている」と主張されています。
ぜひ、多くの皆さんの参加をお待ちしています。



▽第3回総会とNPO法人設立総会・記念講演会
と  き 12月7日(日)午後1時~3時30分
と こ ろ えひめ南農協JA会館    
      宇和島市栄港3丁目303
      電話 0895-22-8111(代表)
(JR宇和島駅から徒歩7分)
※駐車場は有料となります。
内  容 記念講演会 
       講 師 松屋 福蔵先生(長崎医療センター泌尿器医長)
       テーマ 「修復腎移植 その可能性と問題点」
解散総会 
2007年12月~2008年11月の活動報告・会計報告など審議・
・意見交換・解散決議
      NPO法人設立総会 午後3時~
       設立趣旨・定款・活動方針・活動計画・予算案など審議・
決議文採択
▽記者会見 3時30分~

                                      
NPO法人設立の趣旨
ドナーに恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、宇和島徳洲会病院の万波先生らが進めてきた修復腎移植(レストア腎移植)は、その論文が今年1月、全米移植外科学会のトップテンに入賞し表彰されるなど、海外の関係者から賞賛されています。また、オーストラリアの病院では、修復腎移植が日常的医療として実施されているほか、米国の病院でもその取り組みが始まっています。
治療のため患者から摘出した腎臓を修復して利用する修復腎移植は、献腎(死体腎、脳死腎)と比べ、生着率に遜色がありません。親族の健康な体を傷つける生体腎移植と違って、家族間の葛藤もないうえ、万一、手術が失敗しても、患者と医師の精神的負担が軽いなど、多くのメリットがあります。
しかしながら国内では、日本移植学会など日本の移植関連4学会が昨年3月、「現時点では医学的妥当性がない」との声明を早々と発表し、修復腎移植を全面的に否定しています。これを受けて厚生労働省も、同年7月、臓器移植法の運営指針を一部改正し、臨床研究の道は残すものの、修復腎移植を一般医療として実施することを禁止しました。さらに「特殊な医療で保険適用の対象外である」として、保険適用を認めないことも明らかにしています。その後、修復腎移植の安全性、有効性を示す時事実が判明ち、判明しても、両者は一切、姿勢を変えようとしません。
国内には慢性腎不全のため、透析生活を余儀なくされている患者が27万人もおり、その多くがQOL(生活の質)や延命の優位性から、根治療法である腎移植を望んでいます。しかし、献腎は年間150例前後と極めて少ないことから、平均16年待たなくてはならず、その間に大半の患者が亡くなっています。そこで、やむを得ず、多くの患者が親族の腎臓提供により移植を受けているのが現状です。
こうしたなかで、修復腎移植が実施(再開)されれば、国内で年間約2,000個の腎臓が移植に利用できると推定されており、透析患者にとって移植のチャンスが一挙に10倍以上に増え、大きな福音となることは確実です。
私たち「移植への理解を求める会」(事務局・松山市、会員1、400人)は、平成18年11月に発足して以来、修復腎移植の推進と万波先生らの医療活動の保証などを訴え、講演会やシンポジウム、署名運動を精力的に進めてきました。しかし、まだまだ全国的な広がりを得るまでには至っていません。
そこで今後は、修復腎移植の早期実現に向けて、より多くの人たちの理解と協力を求め、活動の全国展開を図るため、NPO法人を設立します。

                                      

             
会報第12号  
2008年
11月26日(火) 発 行発行者 移植への理解を求める会 代 表 向田 陽二
     〒798-4101愛南町御荘菊川2290 電話0895-74-0512
編集者             幹 事 野村 正良
〒791-8006松山市安城寺町1746-8 電話089-978-5434 
発行所             事務局 河野 和博
〒790-0925松山市鷹子町928-2   電話089-970-3943

# by shufukujin-kaihou | 2008-12-05 22:41 | 会報第12号 

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